見出し画像

3度目のリティク「人生は二度とない」英語字幕で観るインド映画

リティクのことしか考えられない生き物になってから3本目の映画です。
前回の生き物になりたてのものはこちら

初の英語字幕鑑賞が出来た理由

この映画が自分の初の英語字幕での鑑賞になります。
ツイッタで「中学、高校程度の英語が出来れば大丈夫」と言われているのをお見掛けしました。
自分、英語の成績が底辺も底辺、ド底辺でした。
つまり、自分は大丈夫ではない事が決定しています。

ですがどうしても観たかったのです。この「人生は二度とない」は、自分がリティクしか考えられない生き物になった原因の、リティク・ローシャンとカトリーナ・カイフの組み合わせでのお話があると聞いていたからです。
英語字幕で映画など、これまでの自分だったら絶対に無理だと諦めていましたが、観たい欲の方が勝ちました。
Netflixを英語字幕にすれば観られると聞いて、早速それで視聴をしました。

正直な最初の感想です。
あまりのストレスで吐きそうになりました。

知らない言語を話しまくる人達がいる部屋に閉じ込められた挙句、自分の存在を無視されたまま話が進んでいく…というイメージが近いと思います。字幕を追おうとしても、知ってる単語を理解し、文章にしようとした時には消えています。

これは無理だ。絶対無理だ。これをあと二時間以上とか無理…と、思いました。どうしても観たかった映画ですが諦めるしかない。若干泣きそうになりながらそう思った時に、ちょっと甘めの声が聞こえてきました。
「あ、これ…リティクさまでは…」と気づいて画面を見ると、シーンが切り替わってリティクのエントリーシーンになりました。

あのですね。これ、大げさではないし、本当の事なので信じて欲しいんですけども。

シャラララーーーーンて、効果音が…あって。きらきらきらーーーーんって、光の粒が舞ったんですよ。ダイヤモンドの粉みたいなのが。

ホントだって!!!

ホント、それくらいの衝撃だったんです。
自分は「車の下を無傷で通り抜ける人大好き侍」かつ「口の中に武器や精密機器隠してる人大好き侍」なのですが。「スーツのベスト姿でワイシャツの袖捲ってる人大好き侍」でもあるのです。
リティク様が!!ワイシャツの袖捲ってベスト着て!!!お電話されてる!!
何の奇跡が舞い降りてきたのかと思いました。

思わずあまりのすごさに一時停止しました。心臓が止まりそうだったので。

そして、その停止した画面を見ながら考えました。
もう字幕は追うのは辞めよう。なんか知ってる単語が出てきたら確認する程度にしよう。映画の画面に集中していこう。
その後二回目視聴時に。英語字幕を一つ一つ和訳すればいいんだ。アプリで。
と決意を新たにしました。そうアプリ。この時代はアプリで一瞬で訳せるのです。英語なんて…怖くないのです。おまえらなんぞ、カメラ機能使えばあっという間に日本語です。

どんなに辛くても耐えられると思いました。だってここから二時間以上、このリティク様が出ることは確約されているのですから。
言語の分からない人たちがいる部屋に閉じ込められたってへっちゃらです。そこにリティク様がいるのならば。

しかしこのリティク様の効果たるや…自分で改めて書いて、すごすぎだなと思いました。

本編の話

この映画は、学生時代の仲良し三人組がスペイン旅行をするお話です。それぞれが「自分がやりたいスポーツ」を提案し、それを必ず他の二人も実行する、というルールを元に旅が始まります。提案したスポーツは実行前まで秘密です。
そのイベントや他のエピソード等が進んでいくうちに、自分たちそれぞれの考え方や悩みなどが形を変え成長していく…といった内容です。
こう書くと単純でありがちなお話に感じますが、とても繊細かつ活き活きとした作品です。
おそらくですが、ライティングを自然に近い形で撮影しているのではないかと思います。ロードムービーらしさを強調しているというか。

キャラクターの設定というものは例えば「頑固」であるならば、ありとあらゆる場面でそうでなければ、観ているこちら側に違和感が生じます。
でも人間は場合によっては違う行動をするものです。そこら辺を絶妙なバランスで描いているので、より人間らしく、映画の中で生きていると感じます。

学生時代の仲間で集まれば、社会人として立派に働いていても気持ちは過去へタイムスリップします。その少年らしい行動が時折挟まれるので、あぁ昔はこの人たちはこんな感じだったのだなぁと想像出来てとてもいいです。
この映画がインドで上映された頃、スペインへの旅行者がものすごく増えたとの事らしいですが、大変納得出来ます。
広大な美しい自然と、高揚させる熱気。主人公たちが楽しそうに過ごしているあの場所で同じことをしたい、そう思わせるだけのときめきがあります。
自分も今、海外に旅行しようという状況であるのなら、「スペインに行きたいな」と言ってしまうと思います。

観終わった後、とても気持ちが晴れやかになる映画です。
ツイッタで「海の近くの映画館でまだ空が明るいうちに観たい」というつぶやきをお見掛けしました。まさにその通りだと思います。海の近くで潮の香りを感じながら観るととても気分がよくなる、そんな映画です。

自分がこの映画を観た時は上記の通り英語字幕しか方法がなかったのですが。何ということでしょう、今ならDVDが発売されるのです。日本語字幕で。

\日本語字幕で。/

まだご覧になっていない方で興味をもたれましたら是非。

三人組のキャラ解釈の話(若干ネタバレあるかも)

この映画に出てくる三人組のお話をしたいので書かせていただきます。
若干映画の内容に触れるかもしれません。

学生時代の仲良し三人組、アルジュン、カビール、イムラン。
この三人の立ち位置や性格の違いなどがとてもいいなと思うのです。

映画を観ていると恐らくリーダーというかまとめ役はカビールだと思います。大体アルジュンとイムランの喧嘩を止めてます。他の組み合わせで喧嘩が発生したことがないのが面白いです。他人の心理的な動きを悟ることが割と得意でもあります。だからこそなのか、他人の怒りや悲しみを敏感に感じ取ります。そして自分が我慢をして収まるのならそうしてしまいます。更に自分がそうであることをギリギリまで隠すタイプです。
三人でいつまでも仲良くしていたい、一番そう思っているのが恐らく彼ではないかと思います。

イムランはその時その時が楽しければいいと言うスタンスです。面白ければおっけー、気持ち良ければ最高、みたいな生き方をしていますが、恐らくカビールの事を結構尊敬していて、彼の言うことは正しいのだと思っていそうな気がします。そういった明確な描写があるわけではないですが。
ふわふわと落ち着きがない自由人として振舞っていますが、その実三人の中で誰よりも繊細なのではないかと思います。それ故に他人と本音で接することが少々苦手なのではないかな?と感じます。

アルジュンはとても真面目で素直な人なのだと思います。お金が沢山あればあるほど幸せになれると信じている。お金が沢山ある自分はとても偉いのだと誇っている。自分の考えが間違いだと思ってはいないけれど、間違ってないよな?と、この旅行で揺れ動いています。
とても真面目で自分はすごいと思っているので、イムランのようなふざけた考えを持っている人にいらつきます。自分はちゃんと生きているのになんでかうまくいかない、そう思っていそうな感じがします。
恐らく三人の中で一番精神的年齢が低いのでは?と自分は思っています。

この三人の色が合わさって、とても鮮やかな映画になってるのだなぁとしみじみ感じます。

リティク・ローシャンの話

まだ別に話すのかよと思われるかもしれませんが、長くなりますのでね。
あとそれなりにネタバレもあるかもしれないので、ご注意です。

初っ端に語りましたが、エントリーシーンのリティク様は最高でしたね。もうここでかなりお腹一杯になりました。が、こっからがすごい。
いやまさか日本語で話すリティク様がみられるとは想像もしてなかったので、思わず声出ました。これは応援上映で「もしもしアルジュンさん?」って全員で言わなくちゃダメなとこです。かわいかった…ほんとかわいかった。ゲンキディース!言われた時は心臓飛び出るかと思いました。そうか~アルジュンくんは元気なのか~~~ってなりました。
あとはスキューバーダイビングのシーンは、自分達(視聴側)が見てはいけない表情なのではないかとさえ思いましたね。あれはレイラしか見つけてはいけない、レイラだけがあのアルジュンに気づくことに意味がある、そんな気持ちにさせます。それはそれとしておっそろしく美しくてビビりましたね。
個人的にレイラのわがままを聞いてあげてからの回想シーンがとても好きです。こんな簡単な事で良かったんだって思っていそうな。もうやり直しがきかない過去を思って痛々しい表情をしていて素晴らしい。
トマティーナのシーンは本当にどこを切り取っても素敵です。調べてみたらトマト投げは一時間だけなのですね。レイラ達が早く早くと急かしていた意味が分かりました。映画では数分ですが、ここでのリティク様がとてもいい。誰だ鬼の角カチューシャ付けてくれた人。ありがとうね!あと円盤の表紙にもなっていますが、レイラの頬に触れているシーン。あれは表紙になるだけあって、本当に大事な場面なんですよね。あの優しくそっと拭う仕草!その間に頭からどばどば崩れトマトがくるかもしれないのにアレ!すばらしいですね。
二人で夜に散歩しているシーンは、アルジュンの最重要ポイントだと思っています。あそこで諭すようにレイラに言われたセリフを、驚くというよりは困惑した表情で受け止めているアルジュンが最高にかわいいです。
その後二人で星を見て、レイラの方へ顔を向けるアルジュンがね。本当に子どもみたいなんですよ。自分の存在意義が揺れて不安定になっているアルジュンがレイラを見つめていて、大変美しい。あんな表情出来るリティク様マジすごい。
あとはやはり、レイラ襲撃事件。狩のプロかよってレベルの手際の良さ。自由に生きる女のカッコよさが全力で出ていてとてもいい。そりゃアルジュンはふにゃふにゃになります。
このアルジュンふにゃふにゃで運転なんて無理無理シーンが大好きです。あのシーンだけで世界が全て美しく見えていると分かります。幸せそうに空を見上げてるアルジュンは目のやり場に困るどころのレベルじゃない美しさに到達してるのに、更に車の上に寝そべってお腹見せてくるのでこっちは阿鼻叫喚になります。なりました。あれはもはや犯罪。ご馳走様でした。
フラメンコのシーンも大好きです。あそこはリティク様ボイスの歌が聴ける重要ポイントですからね。繰り広げられるダンスも単純な振りだけど一人だけ柔らかい体すぎて目立って溜息出ます。
美しい景色満載のスペインで美しいリティク様盛りだくさんのこの映画。
何度観ても飽きません。
まだまだ言えますが、流石にエンディング近くまで語るとネタバレどころではないのでこの辺で。

興味がありましたら、是非!



この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?