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#46 こどもの意志や選択をどこまで尊重するか

こんにちは

タイトルにもあるように、「こどもの」 とは書いていますが、私の仕事においては 「選手の」 と置き換えることもできると思います。

親や指導者として、私が直接こどもや選手に対してできることというのは案外少なく、私が直接関わらないようにした方が良いことの方が最近多いなと感じています。

放任ではいけませんが、どうやってこどもや選手自身がある程度の失敗も含めてさまざまな行動を起こしていけるかを考えると、

この、意思や選択をどこまで尊重するかのある程度のラインは決めておけると、

・関わり過ぎることで相手の自主性を制限させない

・リカバリーの効かない失敗を避けられる

といったメリットもあると思ったので、今回は自分が思う

尊重できないケース と 尊重できるケース

についてまとめてみたものを書いていきます。


尊重できないケース


基本的にはよほど問題のあるケースを除いては尊重するスタンスでいたいと思っています。

なので、まずはあえて尊重できないケースとして考えられる3つのことについて書いていきます。


自分の意思ではなく、誰かに言われたことから選択している


この場合、最初は大きな問題はなく、むしろその時は楽なことが多いと思います。
言われたことをしているだけなので。

しかし、そのうちその選択をした中で何か問題が起きた時に、

うまくいかなくなるケースが多くなります。

なぜかというと、

そもそもその選択をしたのが自分ではないので、その問題自体を自分ごととして捉えられなくなるリスクが高い。

つまり、他責思考になりやすい

ということが大きく影響してきます。

何か問題にぶつかった時には、

自分が出来ることを前向きに捉えて行動していくことが必要です。

それが他責思考だと、

周りの人や環境などのせいにしがちなので、

問題の解決にはなかなか進まなくなってしまいます。

大きなケガをする(リカバリーが効かない)可能性が高い選択


ここでいうケガというのは、

単純に身体のケガ も含まれますし、

社会的な部分も含まれます。

例えば、仕事など組織に所属する場合

その組織内の同調圧力が強かったり、トップの権限が強すぎる、あるいは業務内容や環境が過酷すぎる

といった組織にある一定期間属さなければいけない状況であれば、

ある程度自分自身でそのリスク(体調を崩しやすく、加えて対人関係の問題などにより社会復帰が困難になるなど)を理解した上で、それを管理出来るのであれば良いのですが、

そもそもそういったリスク管理にストレスを感じてしまうようであれば、

そういった組織に属することを避ける
あるいは徐々にその環境からは退く必要があるかもしれません

これはとてもデリケートで難しい問題なので、
本人と話を進めながら考えていくケースだと思います。

あるいは、単純に法を侵してしまう可能性があること

そして、人として誤った行動である場合(例えば自分のことしか考えていない、思慮に欠けた行動など)が挙げられると思っています。


今にフォーカスしすぎて、将来のデメリットが大きい


これは、スポーツ現場で例えると、

大事な試合があり、レギュラーになれるかなれないか微妙な位置にいる選手がケガを抱えており、その影響で練習を休んでしまうとレギュラーを掴める可能性は低くなるが、無理をすればケガが悪化してしまう可能性が高い

といったケースは現場ではよくあると思います。

こういったケースは選手やコーチとコミュニケーションをしっかりとりながら進めていく必要がありますが、私なりの対応の仕方については過去のnoteの記事にまとめているのでご興味のある方は覗いてみてください。

また、ストイックで真面目な選手は身体的にも精神的にも自分を追い込みすぎて、

実際のケガであったり、

バーンアウト(燃え尽き症候群)

のような状態になってしまう可能性もあるため、

こういった場合は、周りの大人や私のような立場の人間が

尊重をしない。というよりは、ストップをかける必要が出てきます。

特に、若くて将来がある育成年代の選手であれば

周りの関わる大人の責任も大きいです。

「今」 にフォーカスしすぎず、どうやって 「未来」 に繋げていけるか

を念頭におきながら

関わっていければ良いですね。


尊重するケース


ということで、

私が思う尊重できないケースについて説明させてもらいました。

簡単にまとめると

・まずそれが自分の意思なのかどうか

・その上で、その選択が大きなケガにつながらないかどうか

・その意思や選択が、失敗も含めて将来の成長につながるかどうか

といったことについて、大きな問題がなければ、

基本的には尊重する

あるいは見守る

といったスタンスでいたいと思っています。


今回は現時点での私の

こどもの意志・選択をどこまで尊重するか 

の基準について書いてみました。

今回の話は、厳密に白黒はっきりさせられる問題ではないので、

基本的には尊重するスタンスではありますが、

しっかり本人ともコミュニケーションをとりながら、

時には時間をかけて進めていくことも必要だと思います。

今回の話が、もし少しでもお仕事や子育てのお役に立てれば幸いです。

最近は

「失敗を失敗とするのではなく、成功しなかったケースを知ることができた」

という捉え方を自然とできるようには、どういったコミュニケーションをとっていければ良いのか?

についてよく考えています。

それではまた!

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