世界で一番かわいい蛙

 蛙が好きで、よくさわったりしますがうちの蛙は世界で一番かわいいんじゃないか、と日々思う。蛙なんてどこにでもいると思ったら大間違い。蛙はマクドナルドの店内や国会議事堂にはいない(と思う)。でも学校にはいる。おおよその蛙は大葉のもっと透き通ったきれいな緑色をしていると思いますが、だから茶色いのとか黒いのとか砂色のとかの蛙を発見すると少しは驚いて、のち、ええ~(感嘆)とげんなりしてしまうことだってもちろんあるんだけど。

 一般的に「田舎」と呼ばれる地域に住んでいる方なら分かってもらえると思うが、風呂場に蛙はよくいる。よく「くっついている」。そいつはちょうキュートなのだからシャワーの冷水をかけるとぴょんぴょん跳ねる。

 こんなかわいい蛙のお尻に手持ち花火を突っ込んで爆発させる遊びが流行った(R15)といっていた上司とはあまり口をききたくない。遊びの自由は子供かあるいは時代のそれぞれにあると思いますが、生き物との遊びには子供だって責任をもってほしいし、「昔はなあ~……」というセリフの背景にもそうであってほしい。

 先日、私の県の地方紙に「世界とは神との一体性にかかっている」なんて記事があった。つまるところ「世界」と私たちがよんでいるものは幻想(イメージ)である、と。分かりやすい例えで書くと、目の前に林檎がひとつあって、それが林檎だと確かめるには一口齧ってみれば分かる、ということ。実際に一口齧ってみないことには、いくら目の前にある林檎をじっと見つめ続けていたって確証がもてないのだ。

 その考え(仏様の教えらしい)によると、つまりこの世界でいちばんかわいい蛙を立証する為には、まず私が「世界」を認め、信じて、身を委ねてみる。おおよその世界との距離感をつかむた為にパソコンやコップや机やノートやシャープペンシルやティッシュペーパーを触ってみて(ついでに外にでて空気を吸うのもいいかもしれない)、私はいまこの空間にいるんだ! と証明できてから、今度は蛙の立証にとりかかる。蛙をぷにっと触ってみたのなら、今度は「この世界」で「一番かわいい」ということを立証する為に世界160か国以上を旅して約6500種いるとされる蛙のすべての生息数(億? 兆? ケイ? ガイ?)をこの手で触る必要がある。

 ん、だってさ!

いま、私はこのテキストのタイトルを全文撤回します。新しいタイトルは……そうだなあ、「どこにいるのか分からない私が蛙と呼んでいる生き物がいたら、どこでかはわかならいがどこかでは一番かわいいかもしれない」ということにしておこう。

 ほんとうに私は生きているんだろうな?……蛙がかわいいという話題から随分逸れたものだ。このテキストを読んだ方の脳内にはモヤモヤが残るかもしれないが私だって今モヤモヤしている。○○新聞のせいだ!  完(笑)

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