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本当に辛く悲しい時は、ただ黙って傍に居てくれるだけでいい♡3歳だった娘から貰った温もり♡やさしさにふれて〈カフェ53〉

本当に辛く悲しい時は、言葉は要らない。

ただ、黙って傍に居てくれるだけでいい。

そう思ったのは、いつの時だっただろうか。

そう、父が亡くなった時。

わかっていても、涙が溢れた。

優しい人は、慰めてもくれた。

本当に嬉しかったし、有り難かった。

それでも、身体を震わせて泣いた。

それでも、遠く離れて暮らしていた私は、やっぱり淋しくて、何か出来なかったのかだとか、何かの理由を探しては誤魔化しながら時に自分を責めたりもした。

病気だったから仕方なかったとはいえ、まだ若かったから。

ただただ、涙が止まらなかった。

そんな時に、3歳だった娘を黙って抱いた時に、逆に娘が私の肩を抱き締めてくれた。

何も言わず。

いつもなら〈ママ〉って言うのに。

何も言わず、黙って私の肩を抱き締めてくれた。

私は、3歳になる娘の胸を借りて泣いた。

でも、

あんなに温かかった感触は、初めてだった。

私が泣き止むまで、3歳の娘は何も言わず、ずーっと私を抱き締めてくれた。

そして、私が泣き止んだ時に娘が

「ママ、大丈夫?」

って言ってくれた。

なんだろう。

私は、

「うん、大丈夫だよ。ありがとう」

って。

娘は、嬉しそうに笑った。

あの、温かさは忘れない。

やさしさにふれて。

ふと、思い出した。

《時々、現実と理想の世界が交差する。

 これは現実の記憶。

 例えば、

 ペットにでも、本当に癒される時がある。

 言葉以上に、感じる優しさや温かさ》

コーヒーを飲みながら、ふと思い出した。

        <55>

#小説 #優しさ #温もり #3歳

#涙 #悲しみ #やさしさにふれて



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