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【イベント出店で損しないために】その4 大損ならば小損にしてしまおう

【イベント出店で損しないために】その3 露店で大失敗の1日目 はこちら

疲れた身体を無理やり起こし、わたしはパソコンに向かいました。
まずは、今回の主な問題点から攻めます。

1. 私の店舗の前に大量の売り子がいるため存在を気づいてもらえない
2. 値段が高い

まず考えたのは上記二点でした。「1.存在に気がついてもらえない」については、わたしの体力的にもその場の雰囲気的にも売り子に声では対抗できないので、遠目からもわかるように張り紙を作ることにしました。張り紙を作るときに思い浮かべたのはコンビニの大きな窓と、そこに貼られている「キャンペーン中」の張り紙の文字です。私が持っているのはA4プリンターだけでしたが、あれなら工夫次第でいくらでも大きくできます。紙1枚あたり一文字を書き、一文字と顔が同じくらいの大きさになるように……なるべく太字で書くように……。文字のフォントや色を考えたり、魅力的見せるため、なるべく簡素に、わかりやすく、できる限りのことをしようと考えました。ひとしきり書き終えると、あとはずっと印刷しっぱなしです。何があるかわからないので、念のため張り紙は2部ずつ用意しました。ガーガーと音を立てながら、夜な夜なプリンタは稼働し続けます。

さて、「2.値段設定が高い」については、全部50円〜100円引きにしました。当初の価格でも利益が出るか微妙な価格設定でしたが、前日の売り上げ2,800円から、とにかく赤字をどこまで小さく留められるかに専念することにしたのです。ちなみに、わたしは同じ団体の他県のイベントにも過去何回も客として行ったことがあるのですが、そこではブランド性を売りにしてみんな価格設定高めで出店していました。その経験から、わたしも出店するならばフェアトレードコーヒーやフランス産のシロップを使った味にも産地にもこだわった飲料を提供しようと思っていました。他県のイベントを参照すれば、初日に設定した価格でも戦えるかと思っていたのですが、地元のイベントでは来場者は品質は二の次でとりあえず低価格であることしか見ないようです。なお、モノにもよりますが、私が出しているフェアトレードコーヒーは、200g/¥756とスーパーで売っているコーヒーの3倍〜4倍はします。父母会の方々から「いい値段で売ってるんだね(=楽して儲けてるね)」という苦言をいただいたのは、ただ単にフェアトレード等の意識がこの地域ではまだまだ浸透していなかっただけかもしれません。
夜10時を過ぎ、掲示物もできたので、当日忘れないようにクリアファイルに入れてリュックに入れておきます。掲示用のガムテープや養生テープ、紐を準備しました。

こうして夜中まで計算や作業を行い、翌日の朝を迎えます。朝7:30に父母会の朝礼があるため、朝の支度や荷物の積み込みのことを考えて、朝5:30には目覚ましが鳴るようにしました。わたしは、朝食をとりながら戦に行く武士の面持ちで「きのう全然うまぐいがねがったがら、夜でぎるだげ掲示物どが作てみだわ」と母に伝えると、「転んでもただでは起きないゆかちゃん♪」と母はあえて標準語で言うくらいなんだか浮かれている様子。でも、鉛のように沈んでいるわたしの心には、朝の爽やかな日光も母の浮かれ具合もまっっったく染み入りませんでした。
朝食を終え、あれこれ車に積み込み、きのう行った道をまたアレやコレやと考えながら運転していきます。会場に着き、駐車場で荷物を下ろしていると、父母会の会長がニコニコしながらこちらにやってきました。元気よく挨拶するわたしに、会長は明るくこう言いました。

「いやーどうもさんどうもさん! 姉ちゃんの店の、今日だはこごでねぐであっちの方で出したほいあんねがってなての。テントあんなんばあっちゃでやたほいあんでねが? てづでもよごすさげ」

えええー。父母会の会長が指差す先は、入口から300m以上離れた場所。とりあえずは誰も近寄らなさそうな、簡易便所や赤い三角コーンや、熱中症予防の無料の飲料水の水道が置かれている隅っこの方でした。ちなみに父母会の会長の言葉を標準語に訳すとこうなります。
「いやーどうもどうも! お姉ちゃんのお店、今日はここじゃなくてあっちで出した方がいいんじゃないかってなってね。テントがあるんだったらあっちでやった方がいいんじゃない? 手伝いも寄越すから」

これまで集客力の一番ある父母会の場所を「借りていた」だけに、うまく抵抗できずにいると、団塊の世代のお父さんたちがあっという間に4〜5人集まって私の荷物を「あっちゃ」に運んでいきます。こうして、無料飲料水と簡易便所の脇での飲料販売2日目は開始されたのでした。

<【イベント出店で損しないために】その5 助けてくれる人、助けてくれない人>

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