BリーグでS&Cとして1シーズンを終えて感じたこと
本日の現場からは、
【BリーグでS&Cとして1シーズンを終えて感じたこと】と題してお話します。
先日、大盛り上がりで幕を閉じたBリーグファイナルは、今シーズンBリーグの様々な記録を塗り替えてきた千葉ジェッツを琉球ゴールデンキングスが2連勝で下し、見事リーグ王者となりました。
私もBリーグに所属するチームで活動しているので、試合はチェックしました。
野球界からバスケ界に来て、2シーズン目を終えたわけですが、ようやく5月上旬でのシーズン終了や、スマホ越しで観るプレーオフには違和感を抱き始めました。
勝負事に関わる以上、負けが続いたり、頂点を目指さないなんてないですからね。
そんな思いはさておき、今シーズンはS&C専任としてシーズンを過ごし、沢山の気づきを得る事が出来ました。
そんないくつかの気づきを書いていきます。
【ヘルシー(健康)でいることの大切さ】
これまでは野球現場での活動が主でしたが、バスケットにきて最も大きな気づきがヘルシーでいることの大切さでした。
(プロ)バスケットの特徴として、
・所属選手の人数が少ない
選手数が少ない為、怪我などで離脱すると試合に出場している選手に負担が集中する事はもちろん、離脱人数によっては練習内容に影響を与えることもあります。
・交代が何度でも可能
野球やサッカーなどでは、レギュラーと言われる選手がいて、概ね試合の最後まで出続け、次戦も出場することがほとんどです。
それらのスポーツは一度交代すると、再び出場する事は出来ませんが、バスケットは何度でも交代が可能です。
その為、ベンチ入りメンバーでプレイタイムを上手くシェアしながら戦うことがスタンダードです。(絶対的エースのような選手はフル出場に近いプレイタイムもありますが)
・シーズンスポーツ
言うまでもありませんが、トーナメントではなくシーズンスポーツなので、約8ヶ月という長い間シーズンが続きます。
これらを考えても、ヘルシーでいることの価値は他の競技よりも高いと考えています。
【破壊行為とリカバリー】
トレーニングは体力を向上する為の王道の方法です。
ですので、スポーツ現場では古くから当たり前のように行われてきています。
しかし、トレーニングをすると一時的に疲労などで身体がマイナス方向に振れます。
これを逆説的に考えると、トレーニングは破壊行為であると捉える事が出来ると思っています。
無論、トレーニングを否定している訳でもなく、トレーニングは体力を向上させる上ではとても大切で有益な方法だと思っています。
ではなぜ、トレーニングは破壊行為と考えるかと言うと、体力向上の為に行うトレーニング一辺倒になってしまわない様にする(考える)為です。
回りくどくなりましたが、この逆説的な考え方を当てはめると、トレーニングは破壊行為であり、リカバリー戦略(睡眠、栄養、循環、精神など)こそが向上には大きく貢献していることだと言えます。
当たり前と言えば当たり前ですが、プロスポーツ現場ですら未だに〝トレーニング=体力の向上〟という考えだけが先走りして、リカバリー戦略について疎かになっている事がしばしばあると思っています。(専門家の皆さんは理解していますが)
この、トレーニングや体力向上、リカバリーなどを考える上で大切になる考え方として〝フィットネスー疲労理論〟という考え方があります。
超回復理論と比べられることが多いので、簡単に触れておきます。
【まとめ】
今起きているコンディション不良は、単に疲労によるものなのか?それとも、フィットネスレベルが不足しているからなのか?これまでのワークロードはどうか?
様々な要素を考えると、ただ闇雲にトレーニングの量や頻度を減らすだけではなくなってきます。
そして、シーズン通して戦うアスリートは、体重(筋量)の維持、向上が一つの課題となるはずです。
目先だけのコンディショニング(トレーニング)では、後半にガス欠してしまう可能性もあります。
一見相反する、トレーニングとヘルシー(健康)ですが、ヘルシーでいる為にもトレーニング(体力向上)はとても大切な要素です。
シーズンスポーツでコンディションの維持、体力の向上を行う上ではフィットネスー疲労理論をベースに考えるとヒントが多いと思っています。
と、つらつらと書いてきましたが、実際はシーズンを戦いながら体力の向上を行なっていく難しさに直面したシーズンとなりました。
理屈や科学ではわかっていても、実際にそれを達成出来るか?出来たか?という取り組みに対する振り返りは続け、現場ならではのリアルな課題とも向き合いながら常にベターな選択をしていかなくてはいけないなと感じたシーズンでした。
というわけで、
【BリーグでS&Cとして1シーズンを終えて感じたこと】と題して、お話させて頂きました。
本日も、最後まで読んで頂きありがとうございました。
気づきのキッカケになった方は、いいねやフォロー、シェアなどを宜しくお願いします。
それでは、この後も心身ともに充実した時間をお過ごしください。
以上、現場の竹田祐平からでした。
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