PLAY THE BASEBALL

 

#2メンタルコントロール

 こんにちは、ゆーすけです。友達のまっつんからメンタルコントロールについてという議題をいただきましたので、持論ですが書いていこうと思います。

 皆さんはメンタルコントロールってどのようにお考えですか?緊張しないように自分をコントロールすること?試合中に落ち着いて物事を考えられるようにすること?

 だとしたら緊張してしまうとどのように物事がうまくいかなくなるのでしょうか?例えば、ストライクが入らない。変化球が曲がらない。体が固まって足が動かない。。。とかですかね?その時に皆さんは何を考えていますかね?多くの方が「ミスをしてしまった時のこと」を考えているような気がします。学童野球に始まり、学生野球の多くは「監督に怒られるかもしれない」とか、「先輩に怒られるかもしれない」または、「ミスをしたら試合に出してもらえなくなるかもしれない」、「失敗したら試合に負けてしまうかもしれない」、「ミスをしてメンバーに迷惑をかけてしまうかもしれない」など考えていることが多いのではないのかなと思います。少なからずも、高校の時の自分がそうでした。だから、めったにない機会のに試合に出るのが怖かった。結果は怒られるということしか頭になかったのだと思います。それって野球をやっている本質から外れていますよね。以前書いたように高校までは野球は嫌いでした。たぶん、上記に示したことしか考えてなかったからだと思います。

 緊張しているときって、目の前の物事に向き合えていないことが多いのではないかなと考えています。ピッチャーであれば、最初にマウンドに上がった時にすることは先頭のバッターを打ち取ってアウトを稼ぐことです。もっと細かく言えば、マウンドでの自分の状態をインターバル中に確認する、相手の反応を見る、初球に向けて自分のフィジカルパフォーマンスの準備を7球のうちに行います。いざ、プレイがかかれば、今まで確認した状況の中で初球の球種、コースを決め、自分のボールを投げ込む。これを1試合で120球繰り返すんです。今、目の前に自分が必要としている作業は何なのか?やるべきことは何なのか?を一つ一つ把握していくことが大切なのかな?と思います。そこに、「この場面で自分がチームに求められているものは?」と余計なことを考えてしまうから緊張するんです。結果を先に欲しがるから打ち損じ待ちの投球になりがちになってしまう。責任は自分を起用した監督に取ってもらいましょう(笑)。逆に言えば、プレーヤー(自分たち)はそれを気にする立場にないということも言えますよね。よく試合中もよい結果を考えてプレーをしなさいと言われがちですが、良い結果を考えられないから、一生懸命考えようとするからマイナスなことも考えてしまう。←指導者の皆さん、ここ大切な部分ですよ!グランドに選手を送り出すときには何をするべきなのか?精神論ではなく、目的と手段を明確にしてグランドに送り出すことが指導者たちの仕事なんです。できない選手を指導し、怒るのはあなたの指示不足ですよ。と自分は会社でも部下に対して意識しながら指示出ししていますし、上司からもそう教えられました。だから、チームという強い組織が出来上がるのだと。

 話はそれましたが、上記は緊張しづらくなる考え方を説明しました。それでも試合中は興奮するし、テンションも上がります。緊張しなさ過ぎてもよいパフォーマンスはできませんし、テンションが上がりすぎても空回りしてしまいます。

 では、どのように自分のパフォーマンスを最大限に発揮するのか?これはテレビなどで言われている「ゾーン」に自分を入れることです。あえて言います。「ゾーン」は勝手に入るものではありません。自分から意図的に入れていくものなのです。クリリンがフリーザに殺されて孫悟空はスーパーサイヤ人になりました。でもその後は自らの意思でスーパーサイヤ人になることができるようになりました。毎回クリリンは殺されていたわけでもありませんし、毎回敵はフリーザではありません。はじめは何となくスーパーサイヤ人に感情の高ぶりと興奮でなれたのかもしれませんが、次からは意図的にスーパーサイヤ人となり強くなります。そしてスーパーサイヤ人になった時の孫悟空ってやたら落ち着き放った雰囲気を出していませんか?スーパーサイヤ人になる瞬間のほうがエネルギーを使っている描写にとらえられるのはゆーすけだけですかね?スポーツ選手においても意図的に自分をコントロールして「ゾーン」に入れていくんです。そのためには何が必要か?僕は根性論が大嫌いなので、精神面も理詰めしていきます。毎イニング、バッターに対して投げている自分の感想(振れている、どこを狙っている、積極的か?)というものをキャッチャー、ベンチの首脳陣などと打ち合わせをします。また、自分の場合にはリリーフで投げることが多く、よくリリーフは難しいといわれますが、試合の情報を取る時間というのは先発よりリリーフのほうが多いのかなと個人的には感じています。

 では、どのように自ら「ゾーン」に入れていくのか?自分が登板するであろうタイミングを事細かく予測し、そこに自分なりのスイッチを置いていきます。

例えば試合の中盤、同点の場面で「先頭バッターがヒットで出塁した場合」。目的としては先制点を挙げられないこと。そのための手段として1死2塁からの登板が予測されます。0死1塁からネクスト打者は何番で右打ちか左打ちか?今日のその打者の調子は?送る打者なのかヒッティングの可能性が高いのか?リスクとしてヒッティングの場合にリスクとして1死3塁が現状から考えられてしまう打者なのか?その時に自軍のピッチャーの球種、調子、今の体力でどの場面で交代する可能性が高いのか?などを優先順位の高い順に自分の頭の中で整理していきます。もちろん首脳陣と相談したうえでのチームの方向性もありますから、交代のタイミングなどはチームそれぞれです。その中でテンションが100ある所でポイントポイントで70くらいまで上げていきます。うちのチームの場合には自分と信ちゃん(尊敬している先輩)の二人が投手コーチも兼任のような形でやらせてもらっていて、交代のタイミング等はある程度一任してくれている監督ですので、テンションは85くらいまでは上げられます。先発投手以外は自分が「投げるぞ!」と思ったタイミングでマウンドに挙げてくれると比較的自分の投球ができます。そこらへんは普段からコーチ陣と話し合いを持つことも試合の時に「ゾーン」に自分を入れやすくなる一つかなと考えていますね。そうしていくと余計なことを考えずに自分の目の前にあるやるべきことが見えてきます。それが「目的」→先制点を挙げられないことに対する「手段」となります。チームの手段としては投手を交代する。自分自身の手段としては目の前の打者に対して1球1球配球を考え、キャッチャーの構えたところに投げ込んでいくことです。その手段を決行するための情報があればあるほど「ゾーン」に自分を入れやすくなります。ちなみに最近は「ギアを上げる」と表現されるようなことが多くありますよね。あれって興奮度が上がっているのではなく、集中すべき点のフォーカスがさらに細かく、集中度が研ぎ澄まされて上がっていく状態のことを表現している言葉なのかなと思います。ギアを上げるといって力んでいるだけではパフォーマンスは決して上がりません。テレビの表現などでも効果音やそのほかの挿入音が消えて心臓の鼓動音が聞こえスローモーションになるような表現があるじゃないですか?あれに近い感じなのかなと。

 勘違いされやすいのが、「目的」と「手段」が混濁してしまうこと。あくまでも先ほどの例えでは目的は先制点を挙げられないことです。決して目の前の打者を打ち取ることではありません。目の前の打者を打ち取ることは目的に対する手法です。打ち取ったところで味方のエラーは考えられますし、審判のジャッジ等もあります。目的はあくまでも先制点を挙げられないこと。だから、目の前の打者が出塁しようと、ヒットを打たれようと先制点を挙げられないための手法を次々と出してくんです。あまりにその打者だけに集中しすぎて三振を取ったものの、そこでぬか喜びし次の打者にタイムリーを打たれてしまうってよくありますよね。そうなると目的が達成できていないんです。そこの「目的」と「手段」を明確にし、プレーヤーに理解をさせることが首脳陣の役目。また、しっかりと目的を理解し、自分が行うべき手段を取っていくのがプレーヤーの役割となります。

 僕がベンチにいる時にはだいたいノブちゃんが投げていますが、毎イニングキャッチャーとノブちゃんと「次の回はこう考えている」「こちらがみた感じでは球は走っているが変化の調子はどうなの?」などと会話をしています。自分が投げているときにはノブちゃんが自分のことを見てくれて打ち合わせを行っています。試合中の情報を豊かにすることで集中すべきところ、の認識度を上げる。自分で「ゾーン」に入るべきときに入れていくことができる。

 これが自分の中でのメンタルコントロールかなと考えていますね。結構マウンド上では何も考えていないかも。投球術はまた後日談で話をしようと思います。初めてまっつんと会った時に飲みながら話をしたら感動してくれてた話もあったので(笑)。基本的にピンチになればなるほど脱力はするようにしています。体調管理がうまくいっていないときこそマウンド上で力んでますね。そこら辺のアップの時の感覚というのも今後書いていこうかと思います。

 長くなってしまいましたが、まとめると、基本的にメンタルコントロールは自分の中の情報が多ければ多いほどやりやすくなる。緊張するということは「目的」と「手段」が明確になっていないことが多く、目の前のやるべき手段が見えていない状況で、成功を考えるがゆえにマイナスなこと(考えなくてよいこと)を考えてしまっている。「ゾーン」に自分から入り、「ギアを上げる」ということは目の前のやるべき手段に対し正確に取り組む情報を豊富に得ていること、そのことに対し集中力の精度を上げること(余計なことは考えない)。ということだと思って投げています。なんか緊張する暇ないですね(笑)。まあ、草野球レベルでの話ですよ。プロとかは生活かかってますから。また違う考え方もあると思います。僕の到底計り知れないレベルでやられてますしね。もし、いつも緊張しちゃってうまくプレーができない、とか、投手でメンタルがやられてしまうなどといった方のちょっとした力になれたらうれしいなと考えています。

 改めて文章に起こすことで自分でもいろいろ考えることができたような気がします。まっつん、いいお題をありがとう!

 次はさわださんにいただいた、どんな練習をしていたのか?なんてお題で書いていこうかと思います。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!それではまたー!

                        ゆーすけ16

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?