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将棋めしとおやつの旅(東京・その1)

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東京将棋会館を中心に将棋ゆかりの地をまわり、将棋めしとおやつをいただく趣味の旅の記録です。
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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(14・最終回)セルリアンタワー能楽堂

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(14・最終回)セルリアンタワー能楽堂

 (2021年12月の記録です)
 将棋めしとおやつの旅~東京・その1最終回はセルリアンタワー能楽堂だ。セルリアンタワー東急ホテルと同じ建物内にある。

 なんせ竜王戦が行われた時から2か月も過ぎているので、ホテル全体にも、能楽堂前にも、その気配は何も残ってはいない。

 入口付近まで、ロビー階からエスカレーターで普通に降りられるので行ってみた。

 この日は公演があったので、廊下の奥に着物姿の方

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(13)セルリアンタワー東急ホテル・Japanese Cuisine 桜丘

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(13)セルリアンタワー東急ホテル・Japanese Cuisine 桜丘

(2021年12月の記録です)
 セルリアンタワー東急ホテルのロビー階から階段を上り、夕食をいただく予定の『Japanese Cuisine 桜丘(さくらがおか)』へ向かった。2021年竜王戦第1局で豊島将之先生が召し上がった鉄火丼、鰻丼、もしくは藤井聡太先生が召し上がった天重御膳を味わいたかったからだ。

 フロント階の『ガーデンキッチンかるめら』でケーキセットドゥオ(ティラミスとショコラオラン

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(12)セルリアンタワー東急ホテル・ガーデンキッチンかるめら

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(12)セルリアンタワー東急ホテル・ガーデンキッチンかるめら

(2021年12月の記録です)
 セルリアンタワー東急ホテルの豪奢な吹き抜けのロビーを歩く。竜王戦の気配は消えている。もう2か月も経つのだから当然だ。しかし、時間差追っかけの我が身には、このホテルは聖地である。余すところなくできる限り体験したく、おやつと夕飯の場所をこのホテルと決めた。同伴者がライブに行っている間、ここでニコ生「第2回プロ野球最強将棋王(球王)決定戦」とNHKスペシャル「四冠誕生

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(11)パティスリー・サダハル・アオキ・パリ

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(11)パティスリー・サダハル・アオキ・パリ

(2021年12月の記録です)
 東京ミッドタウンの駐車場は長蛇の列。並んでからが長いこと長いこと。時間通りに予定が進まなくなるのでコインパーキングの方が良かったと思いつつも、列から出ることもままならない。
 さて、ここに車を停めたわけは、東京ミッドタウン内のパティスリー・サダハル・アオキ・パリに寄るためである。第4回Abemaトーナメントのチーム木村のお花見動画で佐々木勇気七段が持参したマカロン

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(10)おつな寿司

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(10)おつな寿司

(2021年12月の記録です)
 都市センターホテルを出て向かったのは六本木。ここには第4回Abemaトーナメントのチーム木村のお花見動画内で木村九段が持参した、いなり寿司と巻き寿司の折詰を販売している『おつな寿司』があるのだ。上京したらぜひとも味わいたいと思っていた品である。

 まず、店構えが和モダンである。何しろ六本木、人通りが多く、写真を撮ろうとするとフレームに人や車が入ってしまう。近寄っ

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(8)都市センターホテル

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(8)都市センターホテル

(2021年12月の記録です)

 宿泊に選んだのは都市センターホテル。ここは、2019年、木村九段が初タイトルを獲得する王位戦最終局が行われたホテルである。ところは永田町。千駄ケ谷から歩いて来ることも可能な立地と王位戦ブログで知ったが私には絶対に無理だと思う。ここは都内には珍しく和室のあるホテルだから、よく対局に使われるそうだ。
 なお、対局室となった部屋への宿泊はお高いので、普通の部屋で我慢し

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(7)東京将棋会館売店

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(7)東京将棋会館売店

 (2021年12月の訪店記録です)

 東京将棋会館。初めて聖地へ足を踏み入れる。いや、関西将棋会館を先に訪れているのだから、もはや緊張などしなくていいと自分に言い聞かせるも、やはり自動ドアの先に行くとなると勇気がいる。「売店だけだから許してください。(あと、トイレ貸して!切実!)」と心で唱えながら、桐山零くんのボードを横目に手を消毒。

 1階のカウンター奥の事務スペースに数人の職員らしき方が

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(6)鳩森八幡神社

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(6)鳩森八幡神社

(2021年12月の参詣記録です)

 甘く香るモンマスティーを片手に「神様失礼します」とつぶやきながら鳥居をくぐった。失礼ながらずずずと紅茶をすすりつつ歩くつもりだったが、なんせ初の参詣、あちこちに目が移り都度都度スマホを構え、カップは同伴者に預けたままだ。
 12月。大きな銀杏が美しく、足元に黄色がちらほら。掃き掃除は毎日大変なのではなかろうか。

 まずは祈願祭の動画などでよく目にする八角形

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(5)モンマスティー

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(5)モンマスティー

 モンマスティー。
 その店名の字面から、将棋ファン10人中7~8人は豊川孝弘七段の「マンモス」を思い浮かべるのではないだろうか。
 何を隠そう私もしばらくの間、マンモスティーだと思っていたが、これがあながち間違いとも言えないらしい。中村太地七段がチーム羽生のTwitterで渾身の1枚をつけて「通称マンモスティー」と紹介していた。なお、ロンドンにあるモンマス通りが店名の由来だそうだが、こちらもマン

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(4)おけいすし

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(4)おけいすし

 『おかしやうっち~』を出た後、昼食に選んだ店『おけいすし』へ向かった。場所は神宮外苑前。千駄ケ谷から充分歩いていける距離だ。
 こちらの店、将棋めしかどうかと言えば違うかもしれない。しかし、某有料チャンネルの2021年2月に放送された番組で木村一基九段がお勧めしていた寿司店だ。ファンとしては将棋めしの括りに無理矢理にでも入れる所存である。

 さて、予約の時間まで40分。『おけいすし』までの道の

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(3)おかしやうっち~

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(3)おかしやうっち~

 『おかしやうっち~』は2020年名人戦第5局、将棋会館での対局のおやつ「水ちょこ」で気になっていた店だ。いったいどんなチョコレートなのかという謎を解明したく訪店を決めた。

 『レティエ』に向かう際にこの店の前を通ったところ、既に3人並んでいた。時刻は11時半くらい。開店まで30分もある。並んでまで彼らが求めているものが「水ちょこ」ではないことを願った。なお、イートインは予約制で平日のみである。

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(2)レティエ

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(2)レティエ

 ひときわ目立つ空色の壁に白いクリームがかかったようなペイント、それがソフトクリームとカフェの店、レティエだった。おしゃれな店構えだが、大きなソフトクリームが飾られていて、懐かしい雰囲気も兼ね備えている。

 店内はカウンター席が少しあるだけのこじんまりとした様子で満席に近かった。昼前だが早めのランチの方もいる。

 フードメニューは木村先生が以前対局時に注文していた「海老グラタン」があるが泣く泣

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(1)マンホール

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(1)マンホール

 昼前に千駄ヶ谷に着いた。コインパーキングに車を停め、千駄ヶ谷大通り商店街に向かって歩き始めて驚いた。結構な登り坂である。普段から運動不足の身体には堪えるが、美味しいもののためなら、なんだ坂こんな坂である。
 住宅街の中のあちらこちらに小さなコインパーキングがあり、料金も様々。なので、滞在時間と目的地までの距離に折り合いをつけて選んだ。

 坂を登り切ったところに鳩森八幡神社があった。将棋プレミア

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将棋めしとおやつの旅~東京・その1(プロローグ)

将棋めしとおやつの旅~東京・その1(プロローグ)

 2021年11月。男は困っていた。行きたいライブが結婚記念日と被っていた。切り出したら妻はどんな顔をするだろう。去年は妻の提案で秦野市へ1泊旅行した。今年も何らかの期待があるに違いない。
 うまく許しを得ることができたとしても、行ったが最後、「結婚記念日なのにあんたひとりでライブに行っちゃったよね」とネチネチ言われるに違いない。それも、そこから毎年。
 しかし、彼はツイていた。ある日、妻の方から

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