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ホームスクーリングとは何か?ー学校外での「多様な学び」を考えるーのご紹介

長崎大学 岡田佳子准教授が講師を務められているオンライン公開講座を受講しました。
これが、すごい。これから長文で「なにがすごかったか」をお伝えしていきますが、要約すると「最高だった」です。

私の感想(岡田さんへのラブレター)を読まずとも、タイトルだけで気になった方は、とりあえず受講申し込みをしてご視聴ください。
申込期限は2022年2月21日(月)、受講料は1000円、申し込みは下記リンクからどうぞ。

日本の公教育の歴史

まずもってこちらの講座、2時間半あります。

ざっくり、本当にざっくり流れをご紹介しますと、ホームスクーリングの歴史や語源の紹介から始まり、日本の公教育の歴史を紐解きます。
さらに、日本で大きな問題となっている「不登校」の状況について分析し、今後どうしていけばよいのかの方向性を提案しています。

岡田さんは日本の公教育について、詰め込み教育と子どもの主体性に寄り添う教育、この二つの間で揺れながら進んできたと解説します。
そして、どちらに振れているときも「学校信仰」はゆるぎないものとして根付いてきたというのです。

不登校を問題化しているのは「学校信仰」

さらに、子どもが不登校になるのは、子どもの気持ちが弱いから、親の接し方が悪いからという「本人・家庭原因説」が強く公教育に関わる人の意識に染み込んでいると分析しました。

そして、不登校を「問題」にしているのは、日本社会に根付く「学校信仰」と「本人・家庭原因説」という思想によるものであり、それらを弱めていくことで、おのずと「問題」にはならなくなると説いています。

でも、現実問題として学校が自分に合わないと感じている子どもがにとって、近所に学校以外の居場所がなかったり、外出するほどエネルギーが回復していない場合、その子の学びは阻害されてしまいます。

そうならないための第一選択肢として、ホームスクーリングがいいのではないかという提案なのです。
「学校に行かなければ」という強迫観念に駆られて自分を責め、自己肯定感を損ねるよりも、ホームスクーリングを選択して未来や社会へ希望を持ち続けられる子どもを増やした方が社会全体で考えてもプラスです。

そのために、多様な学びを選択してる子どもやその保護者の声を社会に届けることや、ホームスクーリングで身に付く非認知能力などについての調査結果を公開することが必要ではないか、という提言で占められていました。

もっと色々な学び深いお話がたくさんあったのですがとりあえず、概要だけご紹介するとこんな感じです。

講座を受けて感じたこと

ここからは、この講座を拝聴して私が改めて感じたことです。

保護者は子どもの不登校に直面して精神的なショックを受け、葛藤の末に不登校を受け入れる、ここまでに相当なエネルギーを消耗しています。

そこからホームスクーリングにたどり着いたとしても、「子どもの将来にかかわる教育を家庭が担う」という決断にはさらに多くの覚悟とエネルギーが求められているのが現実です。

岡田さんがホームスクーリングのデメリットとして挙げられていた「親の思想が強く刷り込まれてしまう」という危うさは、実践している身としても常に感じおり、自覚的にならなければいけないなと肝に銘じています。

この辺りについて、「ホームスクーリング心得」みたいに、最低限押さえておきたい考え方を保護者・子ども双方が学ぶ機会があればいいなと思います。
さらに、ホームスクーリング家庭が孤立してしまわないためのネットワークも必要でしょう。

世界中ほぼどの国でも「公教育」は行われているのに、日本以外で「不登校問題」という社会課題を抱える国はほとんどありません。
それってそもそもなんでなんだろうねー?という問いにアンテナが立つ方や、教育に関心がある方にはぜひぜひ見ていただきたい講座でした。ダメ押しでもっかいリンク先を載せておきます。

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「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
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