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Phil Handyから学んだこと2⑥:量より質

こんにちは、萩原雄一(はぎわらゆういち)です。

埼玉県でフルフィレックスというバスケスクールを運営しています。

今年の7月に行ったロサンゼルス・レイカーズのフィル・ハンディ アシスタントコーチの講義内容をご紹介いたします。

私はそこで運営と通訳をしておりました。フィルコーチの側にいた者として学んだことをお届けいたします。

このシリーズは第2部「トレーニング哲学」編です。

この文章は
1)フィルコーチの講義で話された言葉を日本語に訳したもの
2)その言葉を私なりに解釈したもの
3)まとめ
という構成になっています。


1)Quality over quantity

これは私にとって非常に重要なものです。

量より質。

これは私にとってどういう意味を持つのかというと、例えば2時間体育館にいながら何も得ることがない人たちがいるということです。2時間も体育館にいながら、意味のないことをやって時間を無駄にしてしまう人たちがいます。

私だったら他の人が1時間半かけるところを、30分で終わらせることができます。なぜなら練習をそれだけ高いレベルで行っているからです。

これが実現できるのは1回1回を試合での強度で行うことを求めているからです。そうすることで選手は試合で出さなくてはいけないスピードを理解し、それを習得させやすくなります。

例えばシューティングのドリルをやっているとして、それを10回やるのではなく、4回にするかもしれません。

そして私はその4回を速いペースで、密度を高く、質を高く実施することを求めます。10回ダラダラとやるのではなく。

2)何を習慣化させるのか

「バスケットボールは習慣(ハビット)のスポーツだ。
だから体に染み込むまで何回も繰り返しやらないといけないんだ。」

よく言われる言葉です。私もよく選手たちに伝えます。

でも、私はフィルコーチのこの話を聞いて、この言葉を簡単に使ってはいけないんだと思いました。フィルコーチは良い習慣を身につけさせるには指導者に覚悟が必要なのだと言っているのだと感じました。

習慣にしなくてはいけないのは、試合で再現できる正しい動きです。考えることもせずに惰性でやっている動きではありません。

また、習慣にしなくてはいけないのは、考えながらプレーをすることです。判断をしながらプレーをすることを習慣にしなくてはいけません。

考えずに繰り返しやる練習は、考えずにプレーすることを習慣づけてしまいます。

練習メニューを最初の一回だけ説明して、次の日も同じメニューをやることは多々あります。次の日に求める質は初日と同じものになっているのか?一週間後、1ヶ月後に同じ質やより高い質を求めているのか?ただ単に練習メニューを考えるのが面倒で、同じメニューをやらせているのではないか?

過去の自分の練習を振り返ったときに思い当たる節がありすぎて、書いてて嫌になります笑

1つの練習メニューを10回から4回に減らしたときに、4回のうちの1回で成長させようという気持ちで指導できるのか。その気持ちに必要なのは指導者としての覚悟だと思います。

フィルコーチが来日している期間中、毎日バンダービルト選手と練習をしていました。その練習は毎日40分から60分ほどのものでした。しかし、毎回終わった後は息も上がり疲れ切っていました。

練習中のどのドリルも2回から5回くらいで次のメニューに切り替わります。そのどれもゲームのスピードで行い、手を抜いたものは一度もありませんでした。

一回一回をゲームスピードで取り組むということをカルチャーにしているフィルコーチだから、短時間で選手の能力を上げることができるのだと腑に落ちました。

3)まとめ

今日の話は自戒を込めて書きました。

練習に求めるべきは、量よりも質である。

量を減らし、質を求めるには指導者も一回一回にかける覚悟が必要となる。

選手に身につけさせたい習慣とは何かを考えて指導しなければならないと、フィルコーチの話を聞き考えさせられました。


明日はバスケットボールを研究し続けようという話です。

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