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Gen Zが夢中!クールなフリマアプリ,Depop(ディポップ)

今ヨーロッパを中心とする若者の間で、フリマアプリDepop(ディポップ)が人気だ。Depopが本社を置く英国では、15歳から24歳までの3人に1人がプラットフォームに登録されていると推定されている。中には、年収1000万円稼ぐティーンエイジャーも登場している。2011年イタリアのミラノで創業し、その後ロンドンに本社を移転。そして、今アメリカでも話題のアプリとして、欧米州で急成長をしている。一方、日本発のフリマアプリのメルカリは、昨年12月18日、英国市場から撤退した。Depopがヨーロッパの若者に支持されている人気の背景にあるものは、一体何なのだろうか。

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ファッション性の高いソーシャルネットワークフリマアプリ

Depopの創業者であるSimon Beckermanは、このアプリの最初のターゲットは、若いデザイナー達とクールなコレクター達であるとインタビューで語っていた。不要なものを売りたい、安く買いたいという今までのフリマアプリの概念を超え、ファッション性が高く、デザインおよびクリエイティブコミュニティであることを目指した結果、多くのユーザーを獲得、支持されたと言える。

インスタグラマー達や海外セレブも愛用していることから、セレブの私物を手に入ることもできる。例えば、キアラ・フェラー二やモデルのエミリー・ラタコウスキーなどファッションリーダーたちの私物を直接購入することができるのだ。

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創業者のSimon Beckerman(サイモン・ベッカーマン)は、Politecnico di Milano(ミラノ工科大学)でインダストリアルデザインを学んだのち、イタリアのファッション、音楽を扱う雑誌「PIG MAGAZINE(ピグ マガジン)」を創設。さらに「自分たちの雑誌のスタイルに合うサングラスがない」という一言をきっかけに、「RETROSUPERFUTURE(レトロスーパーフューチャー)」というアイウェアブランドを兄と共に立ち上げている。タイムレス・クラシックでありながらトレンディー、またハイクオリティーなアイウェアを作り上げ、常に新しい技術や素材などを研究し、新作を発表し続けている。ビヨンセ(Beyonce)、レディー・ガガ(Lady Gaga)、デビッド・ベッカム(David Beckham)、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)、ケイティ・ペリー(Katy Perry)など多くのセレブリティーにも愛用され、高い人気を博している。

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そしてDepopは、もともと、PIG MAGAZINEの読者が雑誌に掲載されているアイテムを購入できるソーシャルネットワークとしてつくられた。そして、Simonは読者が物やアイデアを交換することに興味を持つかもしれないというビジョンを持ち、このアプリをグローバルマーケットプレイスとして再構想。彼は、単なる売り買いができる場を提供するのではなく、人々がお互いにインスピレーションを受け、楽しく、購入、販売ができるモバイル空間をデザインしたのだ。

つまり、Depopはただファッショナブルなフリマアプリでもない。eBayがバザーマーケットで、Instagramがビューティーコンテストだと例えるとすると、Depopはその両方の機能を持ち合わせているところがメルカリとは異なる。

オフィスは、ロンドン、ミラノ、ニューヨーク、ロサンゼルスと拡大をし、2018年は4億6000万ドル (約521億103万円) の売り上げにものぼっており、1ヶ月で1万ドル以上(約113万円)を稼ぐユーザーも登場しているという。現在、1日あたり140,000個のアイテムがDepopにリストされており、各販売から10%の手数料がかかる。同社によれば、1500万人を超えるアクティブユーザーの90%が26歳未満。米国で販売されたアイテムの数は昨年2倍になり、現在は500万人のユーザーがいます。 Depopが本社を置く英国では、15歳から24歳までの3人に1人がプラットフォームに登録されていると推定されている。 このGen-Zの中での流行り方をみると、このムーブメントはTikTok、Riverdale、K-popのような勢いで迫っていると言えるだろう。おそらく、近いうちに、日本にも上陸することが予想される。

一方、伝統的な百貨店は苦しい決断を迫られている。アメリカの高級老舗百貨店「バーニーズ・ニューヨーク(Barneys New York)」は8月5日に破産を申請した。バーニーズの破産の理由は「高い賃料」と言われている。主要都市の家賃高騰により、利益が圧迫されている。ECサイトなどの台頭により、ビジネスモデルが時代にそぐわなくなったことも、経営不振の一因とされている。

再販市場は今後5年間で倍増すると予測されており、一部の予測によれば、ファストファッションよりも大きくなると言われている。

「ファストファッションは、ファッションを『ユニークでないもの』にします。しかし私たちのユーザーは、着るものを通して自分を表現したいと思っているのです」と、2016年にDepop CEOに就任した、Maria Raga(マリア・ラガ)は言う。

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