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異文化には、”自分らしく”適応すればいい

こんにちは、Yukaです🌻

ベトナムに来て、今日で50日目。

東南アジアは今までにも何ヵ国か行ったことがあったから、ベトナムも似たような雰囲気なのかなと勝手に思っていたけれど、やっぱり住んでみると色々と気づきがあったり異文化を感じる場面が多い。

海外にこれだけ長くいるのは学生時代にカナダでワーホリしていた時以来で、自分がよそ者になって”異文化に適応する”という感覚を久しぶりに思い出したので、忘れないうちに記録しておこうと思います。


五感で感じる”異文化”

ハノイのドンスアン市場にて。商品の上に寝転ぶおじちゃん。

渡航して最初の1ヶ月は、首都ハノイで研修。

平日は語学学校に通ったり、土日は市内や周辺都市を観光したり。あっという間の1ヶ月でしたが、たくさんの異文化を五感をもって感じた期間でした。

  • 視:人の数だけ走るバイクだらけの街中の風景や、大気汚染で白く霞んだ空気。

  • 聴:四方八方鳴り止まないクラクションの音や、早すぎて聞き慣れないベトナム語。

  • 嗅:説明できない東南アジアの匂いや、隣のテーブルからも風に乗って香るマムトムの匂い。

  • 味:美味しかったり不味かったり、人生で初めて出会う新しい味。

  • 触:ジメジメと蒸し暑い気候や、どこもかしこも工事だらけで凸凹の道路。

1ヶ月間、毎日が小さなカルチャーショックの連続でした。

でもまだこの時は、やっぱ異文化って面白いな、これもいい経験だなって楽しめてた。

なぜなら、五感だけじゃ感じられない、第六感の感覚的な "異文化" に、出会ってもいなければ適応する必要もなかったからだと思います。

住んでみないとわからない、感覚的な”異文化”

ムーカンチャイの村市場

首都ハノイでの研修が終わると、任地ムーカンチャイでの生活がスタート。

ハノイから車で7〜8時間というド田舎に住む日本人は、もちろん自分1人だけ。

私が住んでいるのはゲストハウスの1部屋ですが、オーナー家族や親戚がすぐ隣に住んでいるので、一緒にご飯を食べたりお茶したり、ほぼほぼホームステイ。

そして、現地民と深く関わって生活をしていくことで、五感だけでは感じられなかった ”感覚的な違い” にも多く気付かされています。

日本人にはないベトナム人の価値観や考え方を理解して適応しようと奮闘する日々ですが、でも私はそういった ”感覚的な違い” には、適応すべきものとそうでないものがあるんじゃないかなとも思っています。

エピソード①歩道に洗濯物を干すのは気にしない、パンツもブラも。

▼「適応しないっていう適応方法」を選んだ話

私の住んでいる家から勤務先までは自転車で5分ちょっと。

通勤路では、毎日近所の人たちの洗濯物を目にします。(目にするというか、もはや風景の一部。見たくなくても視界に入る。笑)

家にベランダはないし、洗濯物は外(歩道)に干す。それがここの地域の人たちの当たり前。

ベトナムは湿度が高くて、部屋干しだと1日じゃ乾かない。

だから私もできれば天日干ししたいけど、流石に毎日会うおじちゃんたちの目に付く場所に洗濯物を干すのは抵抗がある。

私の住んでいるところ。門の前あたりに物干し竿を置いて干す。

ある日、私がシャツやタオルなどの洗濯物は外に干して、下着だけは部屋の中に干しているのに気付いたオーナーのママがこう言いました。

ベトナム人は誰も気にしないよ!Yukaも全部外に干しちゃいなさい!

絶対言われると思った。笑

だからこっそり干してたのに。

ベトナム人は気にしないかもしれないけど、私が気にするから部屋で干すよと言っても、「私たちベトナム人は気にしないよ」の一点張り。

でも、そのベトナム人の感覚に日本人の私も適応する必要ってあるのかな?って考えた時に、私は「ない」と判断しました。

だから強引に外に持っていこうとされたけど、私が嫌だから下着は部屋で干したいって伝えて部屋で干した。

ベトナム人に迷惑をかけているわけではないし、この感覚の違いは理解してもらえなくてもいい。そう思ったし、きっとこれからの2年間も私は外で干すものと部屋干しするものは分けると思います。笑

だから私は、適応しないっていう適応方法を選んだ。

エピソード②部屋の中が丸見え、プライバシーは必要ない。

▼適応できなかったら、逆に適応しようとしてくれた話

ここ最近、部屋の裏でずっと工事が続いています。

土日だろうが朝の7時前から作業は始まる。100歩譲って、騒音は我慢できる。

でも、窓から部屋の中が丸見えなんです。

部屋の窓越しでたまに目が合う、工事のおじちゃんたち

キッチンでコーヒーを淹れていても、机で化粧をしていても、ワンルームだから全部丸見え。

誰も見てないとしても、落ち着かないし嫌なもんは嫌。

この日は日曜でしたが、部屋でゆっくりはできないと思い、朝から外出することを決心。

家を出ようとすると、ママや親戚のおじさんたちに声をかけられたので、私は工事が終わるまではここにいたくないことを説明しました。

そして、言われるのわかってたけどやっぱり言われた。

ベトナム人は誰も気にしないよ!誰も見てないよ!

この感覚の違いを説明するのももはや面倒になってきていたので、言い返しもせずに外出。

そしてカフェを何軒かハシゴして夕方頃に帰宅すると、まだ工事している。。

でもこれじゃ夕飯の準備すらしにくいし、ベトナム人の「気にしない」という感覚の違いを受け入れるしかないのか?とも思いましたが、やはり違和感しかない。

一旦自分でどうにかするしかないと思い、部屋にあったもので窓を敷き詰めました(笑)

カーテンになるような布もなかったので、とりあえずあるもので応急処置

もちろん、外からもこれが見えているので、工事のおじちゃんたちも、ママも親戚のおじちゃんたちも、私がここまでしていることにも気付いています。

そしたら今朝、嬉しい進展が。

何かの裏紙を窓に貼ってくれていた

窓に敷き詰めていたものを外してみると、外から窓に紙を貼って中が見えないようにしてくれていました。

私がベトナム人の ”感覚の違い” に適応できなかった結果、逆にベトナム人が日本人の私の ”感覚の違い” を受け入れてくれた小さな瞬間。

初めて少しわかり合えたような気がして、すっごく嬉しかったです。

あとでありがとうを伝えよう。

全ての異文化を理解して適応する必要なんてない

私は今この村では、よそ者として受け入れてもらっています。

極端に言えば、異なる星からやってきた宇宙人になったような気分。

今はまだ、毎日小さなカルチャーショックを受けながら異文化を理解して適応しようとしている段階です。

でも、生まれ育った環境も文化も違うんだから、全ての異文化を理解して全ての異文化に適応する必要はない、お互いに異文化を理解した上で ”自分らしく” 適応することが大事なんじゃないかなって私は思います。

そして私のここでのミッションは、観光開発のサポートをすること。

観光開発をしていく上では、村の人たちが外国人の異なる感覚を理解することも重要なことの一つ。

少しずつでもどんなに時間がかかってもいい。村に住む唯一の外国人としての私の感覚ってきっと貴重なものだから、異文化で育った外国人には異なる感覚があるっていうことを村の人たちが知る、小さなきっかけにも自分がなれたらいいなって思います。

お互いの文化や価値観を尊重し合って、より良い人間関係を作っていきたいです。


Yuka

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