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息子につきあい長年通うガストで出会った「隠れ絶品メニュー」といくつもの発見

息子はとにかく新しいところが苦手で、同じところが安心する。だから「新規開拓」を好まない。

大きくなってだいぶほかのところも大丈夫になったが、基本、レストランなども行きなれたところしか行きたがらない。

ちなみにうちは住宅街で、最寄り駅周辺に飲食店ができては片っ端からつぶれていくのでそもそも選択肢が少ない。田舎の割に土地が高いのもあるし、ファミリー層メインで高齢化しているので外食自体があまり多くないのも理由かもしれない。

なんにせよそんな飲食店が少ない町だし、生き残っているのはガストとバーミヤン。すかいらーくグループは資金力があるからやはり強い。

そんな町だし、息子が小さい頃に行くのは気を使わないファミレス、ということで、小さいころから家から徒歩圏のガストにはよくお世話になっていたのだが、おかげで息子は「外食といえばガスト」という固定観念がついてしまい、何かにつけて「ガストいきたい」というようになった。



実はわたし自身はファミレスってあんま好きじゃない。外食するなら正直めちゃくちゃ美味しいもんが食べたい。

しかも昔は安いファミレスだったけど、時代とともに徐々に値上がりして、そこら辺のお店と変わらない金額になるし。コスパ重視のわたしは、なんか損した気になる。

だけど子どもがいるとそういうわけにもいかず「いろんなものがそこそこの味で、多少うるさくても長居してもオッケー」が特徴のファミレスは大変ありがたい存在。

子連れにはとてもありがたい場所だし、ママ友同士の会合もできる。食べたいものが違う家族が一緒に食事をするにもいい。

そんな感じでまさに「ファミリー」なレストランに慣れているので、息子に「めちゃくちゃ美味しいハンバーグの店に行こう」とか言っても「俺はガストのハンバーグが世界一美味しいと思っているからガストがいい」と言われてしまう。

一時期はガストに飽き飽きして、よくもっと美味しいものが食べたい!とわたしの不満が爆発してケンカになったりしたが、食事に行くのにケンカしていると、そもそもごはんが美味しくない。わたしの好きなものにみんなを付き合わせたって、美味しく食べられない。

だったらわたしはわたしで好きなものを友達と食べに行ったり、一人で行くことにして、息子と一緒のときには息子が行きたい場所でいいじゃないの。と思うようになった。そうなってからはとっても平和だし、ラクになった。

そして、なんだかんだ言って「ガストって便利」ってことも気づいてきた。モーニングもランチも夜も使えて、ご飯にもカフェにもちょい飲みにも使えて、さらに勉強にも使える。スタバみたいにオシャレじゃないけど、そのぶん広いテーブルがあって、コンセントもある。Wi-Fiも飛んでる。

家でグダグダしている息子をガストに誘い出し夏休みのワークをさせたり、ママ友親子との会合に、息子たちと親同士で席を別れて会合したり、あまり干渉されないファミレスが心地よくなってきた。

息子や旦那にブチ切れて家出したくなったときも、徒歩圏のガストに駆け込み泣きながらビールを飲んだりして、気が収まるまでそこにいる。という逃げ場がない主婦の逃げ場としても活躍してくれている。コロナで営業時間短縮してた時は困ったなぁ。

そんなこんなでキッズミールからはじまり、かれこれ10年以上ガストに連行されているわたし。最近ずっと疑問に思っていることがある。

それは「ガストのから揚げはあんなに美味しいのに、なぜフィーチャーされないのだろう?」ということ。

若鶏のから揚げ(5コ)

あんまりテレビを見ないので、ファミレスの人気メニューを当てるまで帰れま10とかでもしかしたらスポットが当たっているかもしれないが、あんまり話題になってるのを聞いたことがない。


周りに話しても反応薄いから、たぶん話題になってないんだと思う。

なにしろメインディッシュではなく、単品では「小さなおかず」として存在しているのでスポットを当てにくく、さらに数年前から「から好し」というから揚げのニューブランドを入れてしまったからより陰に隠れてしまった感はある。

だけどわたしはこの「若鶏のから揚げ」が大好物だ。昔からランチに2つくらいついてくるから揚げが美味しいなぁと思っていたけれど、この単品で頼むようになってからは、店に入ったらまずビールとこのから揚げを必ず注文する。

揚げたてでカリっとジューシー。ジュワッと肉汁。しょうがの香りとしょうゆ味もちょうどよく、しかも油っこくない。レモンを絞っていただくと格別。大きさも大きすぎずでちょうどよく、衣が薄くて食べやすさが最高。

昔うちの母がよく市販のから揚げ粉でから揚げを作ってくれたのだが、まさにそんな感じの「ふつうのから揚げ」なのだ。

ガスト的には「から好し」を推しているみたいだけど、わたしはから好しのは大きくてもそっとしていて衣が厚いから好きではない。完全に好みの世界だけど、わたしはダメなほう。

から揚げに限ったことではないのだけど、なんとか他と差別化しようと「ひと手間加えて」みたり、他とは違う変わった味にしてみたりしがちなのだが、違うのだ、「ふつうオブふつう」のから揚げが食べたい。

ラーメンとかチャーハンとか卵焼きとかもそう。「とびきりふつうの」を、出来立ての状態で食べるのが一番おいしいよなぁと思う。

ガストのから揚げは、チェーン店ながら「そこそこ美味しい」にとどまらず「とびきり普通のから揚げ」に仕上がってる。ほんとこれだけはメニューから下げないでほしいなぁ。

そんな感じで、一時期こそいやいや通っていたガストも、いまでは「ビールとから揚げで幸せ」と思えるようになった。また値上がりして高いけどね。

食べ物やレストランだけでなくても、自分が望んでいなくて、息子に合わせて仕方なく足を運んだものに開眼するということは子育てをしていて結構ある。

たとえばわたしがさっぱり興味がなかった科学博物館だったり、恐竜だったり、昆虫だったり、息子に出会わなければ絶対に知りえなかったことを知るチャンスができた。

そのうえ、世の中のママがみな口をそろえて言うように、子どもはいつも自分の想定外で思い通りにならない生き物だ。だから望まなくてもグイグイ自分のキャパを広げられて、狭い自分の入れ物が伸び伸びになってユルユルになっているのを感じる。

息子はわたしの幅をメリメリと広げるために天から使わされた神なのかもしれないな。

今日もお読みくださりありがとうございました!

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