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教員の中でたった4%にあたる人…

教員の中でたった4%ほどにあたる人…

それは何だと思いますか?

ちなみに私はその4%に該当します。

それは…

民間経験者 

です。

私は5年間、民間企業に勤めた経験があります。

その上で15年間教員としても勤めましたが、そういう人が4%という少ない数字には正直驚きました。

だからこそ、民間も教員もどちらも経験した数少ない自分だからこそ思うことを今日は話したいと思います。

教員になって、世の中のニュースに耳を傾けてみると

「教員は世間知らずすぎる」 
「教員は社会に出てからものを言え」
「民間経験者の人を先生にするべき」

などという言葉が、平気で並べられているということを知りました。

果たしてこのように言われていることは本当なのでしょうか?

私は確かに民間で培った経験が生きていると思うこともありますが、政府が求めているような子どもたちに還元できているかには疑問があります。

例えば、5、6年生でキャリア教育をする時には少し自分の体験談の話ができて役に立つことはあります。
だけど低学年担任の時なんて全く役には立たず、むしろベテランの先生方のわかりやすい話し方や、集中がもたない子どもたちを惹きつける技の方がよっぽど現場では必要だし役に立ちます。

そして、次にこれを見てください。

一般社団法人 教科書協会より

これは教科書のページ数の推移です。

どんどん教える内容が増えていることがわかります。ここにさらに総合的な学習の時間、ict教育、プログラミング教育、キャリア教育、SDGs教育…などなど教える内容が多岐に渡るのです。

これを基本的に小学校では1人の先生が教えているわけですが、恐ろしい量ではないですか?

ここに更に行事や生徒指導も加わるのですから…。

私は15年間教員をやっていて教員の追加配置もないまま年々業務が増え続けていることをひしひしと肌で感じています。
新卒の若い先生方もこれらをこなしているのです。

きっと今の学校現場に民間経験者の方が入ったとしても、業務量をさばくことに必死にならざるを得なくて、子どもたちに還元できることはごく僅かなのではないでしょうか?

民間にいた時にも大変なこと、辛いこと、やりがいたくさんありました。
素敵な上司・先輩・後輩もいれば、あんまり…な人も正直いました。

教員をしていても大変なこと、辛いこと、やりがいたくさんありました。
素敵な管理職・同僚もいれば、あんまり…な人も正直いました。

ただそうやって考えてみると、“世間知らず”と呼ばれるような人はどこにでもいるということになります。

なので私は、民間の方たちや教員の方たちの苦労もやりがいも他の人よりは理解できる分、どちらに対しても尊敬の念や感謝の気持ちがあります。

だからこそ、社会と学校を切り離すのではなくて、どちらも手を取り合って、理解し合っていけたらいいのになと心から思うのです。

そしてそれが、“今を生きる子どもたち”“未来の子どもたち”にとって良い跳ね返りとなっていく社会でなければならないと強く思っています。

“経験は人を育てる”

もちろんその言葉に間違いはないと思いますが、ずっと先生になりたかった人は大学を出ればすぐに教員になるでしょうし、別の職種だってはじめから夢が決まっていればすぐに就職するでしょうし…。

そもそも民間企業と先生という職業は違いますしね、どちらが上とかはないと思うんです。

ただ、定期的にメディアで目にする教員が世間知らずだという報道。

ほんの少数意見かもしれませんが、“教員が世間知らず”だと決めつけているかのようなコメントも必ずあって、悲しい気持ちになります…。

それに先生たちはそのように言われることに慣れているからか、私は何度か
「yukari先生から見たらやっぱり私たち(教員)って世間知らずに見えるよね?」
と言われたことがあるんです。

尊敬する先生や素敵な先生もたくさんたくさんいるなかで、自分の時間を犠牲にして子どもたちのために愛情をかけている先生たちもたくさんいるなかで、そんなふうに聞かれるのはすごく辛いです。

なので、今回はどちらも経験した自分が今までに何度も思ってきたことを投稿させていただきました。

私の夢は“学校と社会の垣根がなくなること”です🤝


学校・地域・社会と、みんなで子どもたちを支え合っていく世の中が当たり前になったらいいなと思っています😊🍀

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