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藍12:藍を使った言葉

おはようございます。
今日は晴れているけど東に雲がかかって柔らかな朝陽が雲から漏れ出す感じのマイルドな朝。20℃を当たり前に超える様になってからベランダの植物たちの成長がすごく早くて、ほぼ枝だった蝋梅やオオデマリなどに葉が出揃った感じ。より青々と植物たちが茂ってくるのが楽しみだ。

昨日の日本での藍の歴史を見てきて分かる様に、日本では聖徳太子の時代から徐々に庶民に浸透してきた。人に言って意味が通じるほど共通認識が広まっているという点で、諺や慣用句になること程庶民の生活への密着度がわかることもないだろう。(実際に以前に調べたお茶はともかく、紅茶やコーヒーの慣用句はない)
そんな訳で藍シリーズ最終回の今日は、藍にまつわる慣用句などをまとめてみていこう。

青は藍より出て藍より青し

この諺は「藍草からとった青色は、藍草そのものの色より優れる」という意味で、「弟子が師匠を超える」ことの例え。これは中国戦国時代に活躍した儒学者・荀子の「出藍の誉」という同じ意味の故事成語があることから翻訳された可能性が高い(事実に関して考察してたまたま同じ結論を諺にする可能性は極めて低いため)。

紺屋の白袴

直接藍の言葉はないが、昨日触れたように染物商は藍染めを主としたことから「紺屋」と呼ばれたから、これも立派な藍にまつわる諺と言えるだろう。
紺屋は白い生地を紺に染めるのが商売であるが、それが白いままの袴を着けているというので、他人のことにかまけて、自分の専門技術が役に立たないことをいう。「医者の不養生」も同義とされる。
転じて、人には口やかましくいうが、自分のこととなると、からきしだめな人間も指して言うこともある。

藍、愛、哀、会い、逢い、

「あい」という音で同じく表現される「愛」「会い」の掛詞として、古来、藍の本場だった播州飾磨地方を歌枕とする和歌も残されている。

お紺

慣用句でもないが、歌舞伎の『伊勢音頭恋寝刃』は徳島城下の富裕な藍玉屋が遊女「お紺」に熱を上げる話で実話を脚色した物語。徳島の藍染業界が舞台となった歌舞伎演目なんて、滅多にできるものではない。徳島の暮らしの中での藍の存在感の大きさを示すとともに、徳島の多くの人にとって共感しやすい状況として描かれていたのだろう。


サムライブルーやジャパンブルーと言われる、深いブルー。見ているだけでも落ち着いて心が和んでくるこの色は、見た目だけでなくて、虫除け・害獣避け、抗菌効果などもあり、メンタル面だけでなくフィジカル面でも僕たち日本人を癒し、ずっとそばで寄り添ってきてくれた。
知れば知るほど愛おしくて、自分の家でも蓼藍を育てられないかと思ってしまう程興味深い。汚れたものもブルーに染め上げられるし独自の色合いを楽しめるんじゃないかと心が躍る一方で、phや気温を測りながら藍を建てる職人さん(藍氏・染師)達のことを思うと冷静にそんな簡単でもないかと思ってしまう。まずは徳島の藍染め工房にお邪魔してその過程などを実際に見せてもらいたいな。
今後の藍の可能性にも期待しつつ、藍のまとめはここで終わりたい。


*上記の情報は以下のリンクからまとめています。

https://led-ai.pref.tokushima.lg.jp/ai/

http://www.japanblue-ai.jp/about/index.html

https://www.metro.ed.jp/koishikawa-s/assets/filelink/filelink-pdffile-9695.pdf


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。

皆様も、良い一日を。

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