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第一次夫婦対戦

久しぶりに嫁にブチギレられた。
いや、久しぶりと言ってもプチきれは常日頃なので、年に1回のお祭りのようなものではないのだが。

今日は仕事に行く予定だったので、子供たちと一緒に6時に起きた。
嫁はまだ起きてなかったので、子供たちと朝ごはんを食べ洗濯物などをしているうちに8時になった。
そろそろ仕事に行く時間になったため、嫁を起こしに言ったのだが、返事がなかった。
いくら呼びかけても返事がないため

これはもしや...

4日前から子供たちが風邪をひいていたため、それが移ったのだと思い、僕は会社の人に連絡をいれ休むことにした。
そして、冷蔵庫にポカリとウイダーゼリーが入っていることを確認し、子供たちをどこかに連れて行き1人でゆっくりしてもらおう作戦を決行することに。

まず、子供たちにどこに行きたいかを聞き、水族館に行くことが決定した。
そうと決まれば準備だ。
歯磨き、オムツ取り替え、着替えをして

よしっ、行くぞ!

となった時、嫁が起きてきた。

もしかして、体調が少し良くなったのかと思い、おはよ〜と言った瞬間

「余計なことすんな」


??
???

ん?
人間は本当にビックリすると「ん?」って言葉が出るのだ。

「だから余計なことすんなって言ってんだよ!!」

めちゃくちゃ怒ってる、えっ、すんごい怒ってる。
僕の心の中は焦りでいっぱいだったが、ここで焦ってはダメだと思い頭をフル回転させ、とっさに
「え?何が?」
と言った。

「おまえが仕事行くことは知ってんだよ、それを踏まえてこっちは計画立ててんだよ!邪魔だから早くどっか行け」

めちゃくちゃ怒ってる。
言葉の弾丸が凄すぎる。
朝だから?朝だからなの?
いや、たぶんそんなことない。
そして、言ってることがイマイチ分からない。

とりあえず
「いや、それ言われないと分からないし体調悪いのかと思って」
と和解を求めた。
言った後に思い出したが、こうなった彼女に和解を求めるのは逆効果なのだ。

「は?体調悪いわけねーだろ、本当邪魔だからとりあえず消えろ!」
絶対低血圧、昔から思ってたけど絶対低血圧。

これは話し合いが不可能だと判断した僕は、とりあえず子供たちを置いて外に出ることに。
ただ、このまま仕事に行くのは危ない。
僕の直感が告げた。
とりあえず、外をぶらぶらしながら必ず来るであろうLINEを待つことに。

30分後
やっぱりLINEがきた。

「こたつどうしてくれるの?使い物にならないんだけど?」

彼女のすごいところは怒ると手当たり次第に相手のミスを指摘してくところだ。
前世は王様で気に入らない村を根絶やしにしていたのだと思う。
そして、僕は2日前にこたつを壊してしまった。
まさかこのタイミングで言われるとは...

こうなったら買いに行くしかないと思い、ニトリへ。
探し始めて30分後、ちょうど良いこたつがあったのでお会計へ。

「すいません、こちら在庫がなく最短でも12月下旬になってしまいます」

それはまずい。
今日買って帰らないと僕の命がない。
急いで別のこたつを探すことに。
お会計の時に同じ事を言われても気まづいので、4つほど候補を持っていき在庫がある物を買うことに。

1つ目
「すいません、こちら在庫がなく〜〜」

仕方ない

2つ目
「すいません、こちら在庫〜〜〜」

やばい

3つ目
「すいません、こち〜〜〜」

まずいやばいやばすぎる

4つ目
「こちら在庫あります!!」

ヤッピーー!!★
値段も見ずに即決。

常人はここで急いで帰ると思うが、僕は訓練を受けている兵士なのであえてここは近くの本屋に。
何事も一旦間を置くことが大事なのだ。

1時間ほどぶらぶらし、お昼になりお腹が空いたので蕎麦屋へ。
まだ焦る時間じゃない。
そばを食べお腹も心も満たされ闘う準備が出来たので、家へ帰ることに。

家に帰ると子供たちと一緒にラスボスが寝ていた。
さすがに不意打ちは卑怯だと思い、こそこそとコタツを組み立てることに。
こたつを組み立て終わると同じタイミングで、ラスボスが起きてきて

思わぬ第一声が飛んできた。
「ごめん」

ンゴ?

「いいすぎた、ごめん。こたつありがとう」

孫子が言っていた
「戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」

まさにこのことだろう。
孫子ありがとう。R.I.P

それ以降は機嫌を良くしてくださったので、昼寝とこたつがだいぶ良かったのだろう。
やはり一旦間を置くことは大事なのだ。

今日も生き延びれたことに感謝し、次の戦いに備える24時。

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