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日本スポ―ツ界のチケッティング問題に一石投じる

僕は2017年夏にそれまで勤めていた日本の総合商社を退職し、スポーツビジネス、より狭義でいうとスポーツエンタメを通じて世界に新しい驚き・ワクワクを与えられる存在になりたいと思い米国に飛び立ちました。

前回記載した以下NOTEに渡米後の活動内容については触れたので割砕しますが、米国での学び・ビジネス経験を通じて日本スポーツ界に様々な違和感をも覚えてきました。

今回はその一つであるチケッティングについて今回は触れさせてください。

<日本での見識>

年初に本邦へ帰国した際、某有名クラブチームの公式イベントに参加しました。その時、2次流通のチケッティングサービスについても触れられていたのですが、同チームのトップが言っていたのは、「2次流通を一切なくすべく、より取り締まりを強化します!」というものでした。

その発言に対し、その会場にいたファン・関係者は拍手をして称賛していましたし、おそらく既に本邦の皆には2次流通は「悪」であるというすり込み、いや一種の洗脳がなされているかと思います。

その否定ロジックは、2次流通を許諾すると、高額転売が起きる可能性があり、それで儲けを出す悪徳業者も出てくる可能性あるし、これまで安くチケットを買えていたファン層が買えなくなるから!というものです。

<疑問>

ここで大事なのは、それが本当にそうなのか?との問いだと思います。
これは本件に限らず、社会における出来事全てに対して持つべき点だと思いますが、何事もゼロベースで疑問を持つことが本当に大事だと思います。

本件に関して言えば、平たく言うと資本主義社会に生きる以上、基本物事の価値というのうは市場が決めるものであり、需給のバランスによって価格が上下するのが原理原則の中、なぜチームが公式にチケットぴあ等のチケット流通会社を通じて販売する1次流通のみが許されているのかといった疑問が生まれます。

一次流通のみを許諾する場合、例えばチケットを保有しているものの試合に行けなくなった人はどうするのでしょうか?転売できないから友人に譲るか、そのまま行かないというオプションしか残りませんよね?
また、当初いけないと思っていたのに、試合直前に予定がなくなり行けるようになった人とかはどうですかね?
更には、広島カープや、一部サッカー人気クラブでも見ます、シーズンチケット販売時の長蛇の列。。あれ皆が行けるわけでなく、あの日予定が空いていた人しか行けませんよね?
これらを考えると、2次流通市場ができる事によるメリットがあるのもわかるかと思います。

何か新しい取り組みをする際、必ずプロ・コンはあります。でもそれら両方を冷静に考えて、全体として良い方を選択すべきというのが僕の考えです。

<この問題に対する家徳個人の考え>

本件に関しては、僕の意見は一貫して2次流通市場を第三の民間企業に開放すべきという点です。たとえそれがチケット価格の高騰を招いても、例えばその2次流通チケッティング会社とスポーツチームが米国のように協業契約を締結すれば、同流通市場での売り上げの一部をチーム・リーグ側に還元することも出来ます。そうすればチーム・リーグとしても、①本来空席だったシートが埋まり、見てくれが良くなる、②新たな収入源が確保できる、③(例えば毎回試合当日まで予定が分からないファンなどといった)新規顧客創出も考えられる。


そして、当然経済の原理原則として、チーム・リーグのお金が増える⇒チーム・リーグが再投資しより魅力を増す⇒よりファンが引きつく⇒チームリーグのお金が増えるの好循環が生まれる点も見込めます。

勿論悪徳業者等が誕生し、彼らが利益を生んでしまう等といった問題も発生するかと思いますが、ここではそれに対する解決策はあえて述べません。
それら課題は、今の段階で全て対処することはまず無理であり、(フェースブックやアマゾンはそれら起こり得る問題・課題を全て最初から洗い出し、つぶしていたら絶対に誕生していなかったでしょう)まず新しい仕組みを作ってから、米国シリコンバレー等が大事にしているTry and Errorの精神で対策を立て行く事の方が望ましいし、理想的だと思います。

何か本文が日本スポーツ界の発展に役立てば幸いです。

家徳


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