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世の中の99%の人にとって興味のない供給の少ないコンテンツについて、1%の人向けに書い…

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世の中の99%の人にとって興味のない供給の少ないコンテンツについて、1%の人向けに書いています。

マガジン

  • なぜ天動説は支持されたのか

    天動説が支持された理由を中世ヨーロッパの観測技術や宇宙観の側面から記述します。

  • 大学時代に不登校になったこと

    自身の大学時代に不登校になった経験とそのような境遇にいる方、周りにいる方へのコメントです

最近の記事

ABEMA de DAZNは実際どうなのか ~モータースポーツの観点から~

2024年2月23日から、ABEMAで新しいサービス 「ABEMA de DAZN」が開始された。私は年間パックに加入したが正直情報が少なくて自分の見たいコンテンツが見れるのか加入するまで不安だった。 特に一部コンテンツは視聴不可ということでどんなスポーツが見れるのかが気になる人もいると思う。また、ABEMAで見ることにどんなメリットがあるのか、よくわからない人もいるだろう。 すべてのコンテンツについて調べ上げることはとてもできないので、モータースポーツのファンとして、通

    • 2023年の振り返り

      智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。本来は1月初旬に書くべき振り返りも気がつけば2月も下旬に入ろうかというこの頃。 四角い仁鶴に丸くおさめてもらわねば、とかくに人の世は住みにくい。 というわけで2023年を振り返る。特に総括とかはない。 線形代数の復習最近は大学数学でも青チャートがあることを知った。演習中心にちゃんと手を動かして覚えてみようかなという気になったので、試しに買ってやってみた。 一度大学で履修したはずなので「復習」となっているが、初

      • 初心者向け彩色キューブガイド 2023年6月版

        はじめにこの記事ではMTG Arenaで2023年6月から開催されている期間限定イベント彩色キューブについて初心者向けの簡単なガイドです。 彩色キューブに関する概要や細かい戦略や過去記事を参照してください。 この記事では上記の記事から2023年6月の彩色キューブの違い、およびそれを含めたデッキ戦略について紹介していきます。 全体感各2色にコンセプトが存在するアーキタイプ環境。色ごとのコンセプトは前回とほぼ同じ。 以前よりも多色化が容易になり、3色以上のデッキが作りやすく

        • マナビDXクエスト2022 参加体験記

          2022年9月から2023年2月まで約半年間開催された「マナビDXクエスト2022」(以下、マナビDX)に参加しました。 2023年にもマナビDXが実施される予定と聞き、少しでも参考になればと思い、マナビDXとはどういうものか興味を持っている方、マナビDXへの参加を迷っている方に向けて「マナビDXとはどういったものなのか」を私の体験をもとに紹介します。 マナビDXって何?マナビDXとは経産省が主催するAI/DX人材を育成するための教育プログラムです。 半年ほどかけてAI作

        ABEMA de DAZNは実際どうなのか ~モータースポーツの観点から~

        マガジン

        • なぜ天動説は支持されたのか
          8本
        • 大学時代に不登校になったこと
          9本

        記事

          2023年F2ドライバー紹介&シーズン展望

          F2はF1の直下カテゴリーである。マシンこそ違えど、F1と同じコース、同じポイント制度、同じミシュランタイヤ特性で、若手ドライバーが毎年熾烈な戦いを繰り広げる、F1ドライバーへの登竜門的なシリーズである。 毎年このF2で優秀な成績を修めた上位ドライバーたちがF1へ昇格してく。 DAZNに加入していれば、F1だけでなく、このF2も観ることができる。せっかくの見放題なので、未来のF1ドライバーたちの活躍を観れるF2も是非のぞいてみよう。 この記事では、一般に情報が少ないF2

          2023年F2ドライバー紹介&シーズン展望

          2022年の振り返り

          祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。 2022年の除夜の鐘もとっくに鳴り終わり、2023年も1か月過ぎてしまった。 振り返りを書こうとしていたが、なかなか時間が取れず。振り返りの時期はとっくに過ぎて、ほかにやるべきタスクは積み上がり、仕事もプライベートもすべての期日を無視してしまっている今日この頃。 忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず。まさしく平家物語の重盛公よろしく、自分の進退がここに極まったことで、ほかのタスクを振り切って、まったく義務の発生しな

          2022年の振り返り

          初心者のためのアリーナキューブドラフト

          はじめに キューブドラフトとは不定期でMTGArenaで開催されるカジュアルなドラフト。アリーナに実装されたカードの中でもえりすぐりのカードだけでドラフトを行い、ドラフトとは思えない派出な展開、時代を超えたカードたちのシナジーを楽しめる。 この記事では今まさに開催されているこのキューブドラフトを初心者向けに根幹となるドラフトの方針や色ごとのアーキタイプなどを紹介していく。 解説するプールは2022年8月に開催されているアリーナキューブドラフト(リンク先は英語)に準拠して

          初心者のためのアリーナキューブドラフト

          初心者のための彩色キューブドラフト

          はじめにキューブドラフトとは不定期でMTGArenaで開催されるカジュアルドラフト。普段のドラフトなら初手級の強力なカードだけでドラフトを行い、シナジーに富んだ派手なゲーム展開を楽しめる。 この記事では初心者向けにこのキューブの根幹となるドラフトの方針や色ごとのアーキタイプ、各色のトップカードを解説していく。 解説するプールは2022年6~7月に開催された彩色キューブドラフト(リンク先は英語)に準拠している。 2023/6/18 2023年版彩色キューブについての記事を

          初心者のための彩色キューブドラフト

          データで見る国会議員になる方法

          2022年6月15日に国会が閉会し、第26回参議院議員選挙(6月22日公示・7月10日投開票予定)が行われる。 国会議員には、世襲議員による地盤固め、顔触れが変わらないこと、旧懐の重鎮が幅を利かせて界隈の習慣で物事が決まること、圧倒的に男性が多いことや年齢構成が高いことなど、あげればきりがないが、様々な批判がある。 批判の内容は同意できるものも多いが、では一体実態としてどの程度そのような実態があるのかという定量化の話を聞いたことがあまりない。 そこで、ここでは2021年

          データで見る国会議員になる方法

          なぜ天動説は支持されたのか ⑧ケプラー(完)

          第一回から読みたい方はこちらから ケプラーの登場と地動説への決着 ティコの精密で長期間にわたる測定結果を解析し、惑星が楕円軌道を描くこと、太陽は楕円軌道の焦点に存在していることなどの法則を発見したのがケプラー(1571-1630)だ。 彼によって天動説が完全な優位を築くことになる。 ケプラーはティコの晩年に彼の助手となり、ティコが秘匿していたとされる観測データを、ティコ没後にいち早く扱うことができる幸運な立場にあった。 ティコは天動説を完全に拒否することができなかった

          なぜ天動説は支持されたのか ⑧ケプラー(完)

          なぜ天動説は支持されたのか ⑦ガリレオ

          第一回から読みたい方はこちらから 〇ガリレオによる望遠鏡の発明と宗教裁判 ガリレオ(1564-1642)は実験を通じてモデルを立証するという実験科学の祖として位置づけられる。ピサ大学、パトヴァ大学の教授として物理や天文など幅広い分野で功績を遺す人物だ。 彼は後述するケプラーとほぼ同年代の人で、地動説を支持するもの同士としてケプラーとの親交もあった。ケプラーが、惑星軌道の関係性を確立し、理論面で地動説を決定的なものにしたのに対して、ガリレオは望遠鏡を発明し、木星衛星の発見や

          なぜ天動説は支持されたのか ⑦ガリレオ

          なぜ天動説は支持されたのか ⑥ティコ・ブラーエ

          第一回から読みたい方はこちらから ティコ・ブラーエによる精密な観測 ティコ・ブラーエ(1546-1601)はデンマークの大貴族で、豊富な資金と人を導入し当時の観測技術で行える最高の測定を長期間にわたって行った人物である。 ティコ以前にも星を観測して位置を記録していた人々はいたが、当時はデータの扱いが雑で誤差や誤りも多く、観測期間も短かった。例えばその地域からは見えるはず星が載っていなかったり、星の位置が大きくずれていたり、観測期間も数か月~数年であった。ティコが行った観測の

          なぜ天動説は支持されたのか ⑥ティコ・ブラーエ

          なぜ天動説は支持されたのか ⑤コペルニクス

          第一回から読みたい方はこちらから ここからは天動説から地動説がどうやって受容されてきたかを16世紀から17世紀にかけての主要人物四名の視点から見ていこう。紹介するのはコペルニクス、ティコ・ブラーエ、ケプラー、ガリレオだ。 〇地動説の復権:コペルニクス天動説から地動説への転換点はご存知のとおりコペルニクス(1473-1543)の登場だ。 彼は司祭や医師として活動したようで、学識もあったようだ。天体理論の研究をする中で地動説をアリスタルコス以来2000年ぶりに再発見した。

          なぜ天動説は支持されたのか ⑤コペルニクス

          なぜ天動説は支持されたのか ④古代の地動説と占星術

          第一回から読みたい方はこちらから ここからは少し話題を変えて、古代には天動説しか存在しなかったかと、なぜ惑星の予測が必要だったのかを考えてみよう。 〇古代の地動説:アリスタルコス 古代は天動説しかなかったかというとそうではないらしい。 アリスタルコス(BC310-230?)は古代ギリシャの数学者であり、古代の天動説支持者として現在最も知られている人物でもある。 彼は太陽を中心としてその周りを地球を含めた惑星が周転していること、地上の測量技術を天界に応用して太陽は地球よりも

          なぜ天動説は支持されたのか ④古代の地動説と占星術

          なぜ天動説は指示されたのか ③プトレマイオス

          第一回から読みたい方はこちら 〇プトレマイオスによる天動説の完成アリストテレス以外にもう一人、天動説優位を絶対のものにした古代の人物がプトレマイオス(83?-168)だ。プトレマイオスはローマ帝国の時代のエジプトの天文学者・数学者だ。彼は地球の大きさを測量によって求めたほか、数学や音楽の分野でも功績が残るマルチな才能を有していた。 彼の著書「アルマゲスト」は彼以前の天体予測技術を含めた集大成であり、(天動説にたった)天体の運行軌道に関する理論、天体の測定方法、測定結果の解

          なぜ天動説は指示されたのか ③プトレマイオス

          なぜ天動説は支持されたのか ②アリストテレス

          第一回から読みたい方はこちらから ここから二回では、天動説に対して強い影響を及ぼした古代の二人の人物、アリストテレスとプトレマイオスを紹介しよう。 〇アリストテレス(紀元384-322)の自然哲学現代の科学が実験や観測からモデルを構築し自然法則を解き明かそうとするのに対して、中世までの人々には科学や哲学の境目がなかった。人々は「なぜ人が死ぬのか」「よく生きるとは何か」といったことと同じように「なぜ物体は落下するのか」「重さとは何か」という疑問を哲学によって解き明かそうとし

          なぜ天動説は支持されたのか ②アリストテレス