訪問移動中の風景

vol3.どうして新卒から訪問看護なのか?

訪問看護は看護の応用とされ“病院での臨床経験が5年必要”と言われることが業界的に多い。新卒で訪問看護なんてありえない、とされている新卒訪問看護師だが、近年徐々に増えている。私もそれを志す1人。

どうして新卒から訪問看護なの?

もう100回近く聞かれてる気がする。その度に自分の想いを言語化する。
いろんな人に伝えていく中で、今の私の言葉で綴ってみた。言語化するのは難しい~。

①多様な側面から対象を捉える事ができる。アプローチ方法も多様にある。

生活を見ることで利用者さんの多様な側面が見ることができる。さらに地域における社会資源はたくさんあることから、利用者さんにとっての最善を模索しながら追求できると思った。


②正解ではなく最善を考えたい

今働いている職場には5日間インターンという形で関わり、その後に内定をいただいた。その時に同行していた先輩から言われた言葉が印象的。「医療における正解がその人にとっての最善とは限らない。ただ患者さんの選択が最善とも限らない。」と。

最初は頭の中が「???」だったが、話していくうちに何となくスッと心に入っていく感覚があった。

患者さんは、医療の知識が充分とは限らず選択肢が限られてくる。その中で選ぶ最善は、本当にその人のニーズを満たしているとも限らない。かと言って、医療的に見た最善、例えば最後まで治療をし続けることがその人において最善とも限らない。

何が正解なのか分からないなかで、患者さんが何を大切にしたくて、何を不安に思っているのか、対話を通して一緒に揺らぎながら併走したい。そのなかで、本当にその人のためになる看護ができるんじゃないかと思う。


③訪問看護師が増えることで自宅に帰るという選択ができる社会にしたい

もう一つは、社会的な需要。自宅で最期を迎えたいという希望が5割超えているのに対し、日本の訪問看護師は看護師総数の3%。また、平均年齢は約45歳と言われており若手が圧倒的に少ない。

一方で訪問看護師をやりたい人は、看護協会の調査でも60%いるらしい。社会的需要がありやりたい人が多いのに対し、実際にやっている人が少ないことが今の現状である。

その理由としては、これまで5年以上の臨床が必要と言われてきた暗黙の了解と、現場の実際が見えにくい事が大きいと思う。

なので、自分の実践を発信して訪問看護をやりたいという人の小さなきっかけになったら嬉しい。そして自宅で生活するという選択肢を選べる人が増えたら本当に幸せ。

今年一年は発信まで気持ちの余白がなかったけど。来年はもう少し言語化する🐏

来年も引き続きがんばります!^^

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