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全ての教科を高める読解力

教員の時に、よく

「勉強しているけど点数が……」

なんて話をたくさん聞きました。

もちろん勉強の仕方など、様々な原因があるでしょうが、

一つの力を伸ばすことで、大きく改善されるかもしれません。

それが……

読解力です。

数学が苦手な人もいるかもしれませんが、論理を言葉で書いたものが国語、論理を数字や式で書いたものが数学です。

読解力を高めれば、一見関係なさそうに見える数学の理解力も高まるのです。

もちろん、最近取り上げられる英語力も上昇します。

英語は、日本で日本語の生活を送る限り、国語以上に伸びないと言われています。

ですから、読解力を高めることで、英語の力も飛躍的に伸びるのです。

今回は、読解力を高める方法をご紹介します。

1.作文(日記)を書く

できるだけ多くの言葉を使い、自分を表現することが大切になります。

最近の小学校や中学校では、以前に比べ書くことが減っているのが現状です。

正しい文を書く機会が減ったことで、読解力の低下が叫ばれているとも言われています。

正しい文章が書けるということは、文を正しく読めている証拠です。

また、始めは上手に書けないかもしれませんが、続けることで向上していきます。

私が担任していた時には、必ず毎日日記を書かせていました。

1年間書き続けた子どもの日記は、始めのころと比べものにならないほど上手に書けるようになっています。

始めは二行程度だった子も、続けていくうちに十行二十行と書けるようになります。

文を書くことで力が変わっていくのです。

2.語彙を増やす

みなさんは、「印籠」をご存知ですか?

知っている方は、あの有名なテレビ番組を見ていた人かもしれませんね。

しかし、今の若者はほとんどの人が知らないそうです。

語彙の種類や量は、環境によって大きく左右されるのです。

アメリカの調査では、高学歴家庭と貧困家庭で育った子が日常的に聞く語数の差は、

3000万語

との調査結果も出ているほどです。

核家族となり、祖父母などと会話する機会が減ってきているのも大きく関わっているかもしれませんね。

私が子どもの時は、おじいちゃんの難しい言葉に「それどういう意味?」なんて会話をよくした気がします。

子どもだからといって、変に簡単な言葉で話す必要がないかもしれません。

大人と近い話をすることも、大切かもしれませんね。

3.機能語を正しく使う

機能語とは、「と」「に」「のとき」「ならば」「だけ」などの言葉を指します。

つまり、文の作りを把握していないと使えない言葉です。

接続詞である「しかし」「だから」などの言葉もとっても大切です。

大事なのは、文と文がどのような関係になっているのかを把握しながら使うことです。

またそのためには、一文を短く区切る必要もあるので、簡潔に伝えることにもつながります。

一文が長ったらしくなってしまう人もいますが、文は短いほどわかりやすく伝わります。

機能語もぜひ意識してみてください。

4.本を読む

文を書くことにもつながりますが、正しい文章を知ることが大切です。

また、本には自分の知らない言葉が出てくることもあります。

それは、新たな語彙を獲得することにもつながります。

正しい文を知り、新たな言葉を知る。

本を読むことで得られることは、本当に大きなものです。


まとめ

ある調査では、中学1年生から高校3年生までの読解力は、変わらないことがわかっています。

つまり、特別努力をしない限り、読解力は向上しないのです。

近年では、読解力の低下が叫ばれています。

しかし、日本人の多くは「自分は国語ができる」と思い込んでいます。

国語がもつ力は、非常に大きなものです。

是非とも読解力を高め、価値ある力を身につけてほしいと思います。

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