禊
秋祭りの2日目は神輿であるが、神輿の担ぎ手は、村を流れる川で「禊」をしなければならない。
今年も、諸般の事情により神輿は見送り。だが僕は、一人、誰もいない川に降り立つ。
こうやって、一年の穢れを洗い清める機会を与えられること自体がありがたいことだと、僕は思っている。
内観しながら川を進むと、自然体の自分を感じる。そう、ことさら「浄化するぞ」みたいな気負いがない。
この辺りか・・
身を沈められそうな窪みが見つかった。
いつも就寝前に行うように、神々とこの地球に感謝を捧げ、気合一発、えいやっ!と水に身体を落とし込む。
水はぬるめで凍えることはなかった。なのでゆったりと浸かっている感じ。小魚達も寄ってくる。(笑)
ただ、心に去来する思いだけは見つめている。
言葉として残ったものは、
日々新たに
という一節だけであった。
山に日が昇る。
山の神々と川の龍神に少し語りかけて、禊を終えた。
ヤマセミのつがいが飛び、セキレイが舞う。
気のせいか身体が軽い。
今年もよい禊になったようである。
感謝。
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