見出し画像

スカパラ・マリアージュ!

強烈な推しのいる生活に憧れている今日この頃な私ですが、そんな私にも昔から細々と応援している対象がいます。それが、東京スカパラダイスオーケストラです。
出会った当時はまだレゲエもよく知らない中学生だった私に、ジャマイカの風を叩き込んで下さった先導者です。
バンドとして苦難を乗り越え、ポジティブおじさん集団として現在に至るまでの道程もいろいろありました…!

スカパラといえば今や「ゲストボーカリストシリーズ」だと思います。日本の音楽界の著名なボーカリストに曲を書き、ゲストとして招き作品を作り上げる、唯一無二の企画です。
新作が出るたびに驚くのが、ゲストボーカリストの持つ魅力を最大限尊重しながら、普段の活動では見られない一面まで引き出していること。そして、同時にまちがいなくスカパラの曲であることです。誰のどの曲でもこれが言えるの、ほんとにすごい。
こんなクオリティの活動を長年やり続ける懐の深さ、すごすぎます。
今日は近年のお気に入りゲストボーカリストシリーズに対する妄想を何曲か語ります!!

1,Pride of Lion / feat.伊藤ふみお

わたくしがスカパラとともにkemuriも愛してやまないということもあり、殿堂入りの一曲です。
この曲は伊藤ふみおという人に加えて、kemuriサウンド全体へのリスペクトが激アツなのです!(ほんと妄想だけど!)
まずイントロが流れた瞬間に、「こ、このタイトさ…kemuri!」
普段のスカパラ楽曲にはないタイトなビート感とチキで、一気にkemuriワールドが広がります。
からの、伸びやかなメロディーラインと絡み合うホーンセクションがスカパラらしい彩りを見せ、怒涛の盛り上がり、そして最後のアウトロへ。
「スカパラとkemuriが一体化するなんて夢がかなうんだな…」と完璧な余韻に浸らせてくれます。すごい。ありがとう。生きててよかった。歌詞もカッコよすぎて死ぬ。
ふみお氏も、スカコアらしいビート感を存分に発揮しつつ、色艶の乗った歌いあげを聞かせてくれます。

昔、奥田民生さんがインタビューで「スカパラとやると、乗せられていい気分になってすごい歌っちゃう」的なこと言っていましたが、不思議とこのゲストボーカリストシリーズでは、皆さんの色艶ゆたかな歌い上げを楽しめる気がします。曲作りの妙もさることながら、みんなやっぱりポジティブおじさん達に褒め倒されて乗せられてるのかなぁ。

2,嘘をつく唇 feat. 片平里菜

スカパラ新境地感があります。里菜さんの歌声の絶妙な音域が、厚い楽器隊の中で渋くセクシーに響く、かっこいい曲。女性ボーカルのスカ曲としてめちゃくちゃ新しさを感じました。

真偽の程は不明なのですが、昔バンドマンの彼から「スカバンドのボーカリストが男性が多いのは、女声の音域がホーンセクションとかぶりやすいから」と聞いて以来、なるほどと思ってました。
通常女性ボーカリスト曲だと、たしかにボーカルラインがトランペットやアルトサックスの高音と近い、全体の上の方の音域に来ることが多いです。
でもこの曲はたくみに里菜さんの声をミドルレンジに配置してるんですよねー。ドーンと構えてる感があって非常にカッコよくてセクシー。

3,めくったオレンジ feat.尾崎世界観

こんなパターンあるんか!!とビックリした曲。
サンプリングというかマッシュアップというか…こんなに色んな要素がごった煮になったスカパラ曲もないのでは。
尾崎さんの持つ強い声の引力で、過去の名曲から平成まで、ジャマイカから東京まで時間も場所も飛び回るようなすごい自由さを感じました。何より推せるが、歌ものでは珍しいダブサウンドが響き渡るところ。DUB大好きです。

4,閃光 feat.10-FEET

テレビ番組でボーカルのTAKUMAさんと共演していた際に、谷中さんが「このバンドの神でーす!」みたいなことを言っていてちょっと嫉妬したのですが(何故)いくつかあるコラボ楽曲を聴くとなるほど納得ですよね〜。相性がいいんですね。
10-feetとスカパラ、お互いにポジティブなベクトルは合うのに、少しずつお互いが持ってないワイルドさや色彩が混じり合って、キラッキラのP.M.A…とにかく「この世の光か」みたいな曲が爆誕してしまうわけで。それで曲名が「閃光」とはね…まいっちゃうよね。

5,Olha pro ceu feat.EMICIDA

これゲストボーカリストシリーズに入れていいのかな?と思うけど、「ウワーッこっこれがトーキョースカっすよね〜〜〜!!!」と久しぶりに思わされた一曲なのでどうしても入れたくなっちゃいました。
日本のオーセンティックナンバー「上を向いて歩こう」をブラジルNo.1ラッパーというエミシーダとカバーしたこの曲。
デビュー時のアルバムジャケットに刻まれた「ジャマイカ生まれの音楽をこの極東で自分たちのルーツでやってやる、それがトーキョー・スカ」的な熱い語り(原文未確認で申し訳ないです)が今も心に焼き付いているわけですが、そのトーキョー・スカの原点である異文化マリアージュ魂を逆輸出してブラジルで新しい音楽が生まれるなんて、これぞグローバリズム…!!
これがブラジルのチャートで3位とか、マジで良く出来た話過ぎる。

6,リボン feat.桜井和寿

せっかくなので30周年記念曲も入れましょう!
今回、桜井さんを迎えての見所は、もともと煌きとカラフルな歌声と世界観を兼ね備えた人は、スカパラ色を受けてどうなっちゃうのかな〜?だったわけです。
そしてその答えは、さらにキラッキラ〜の極彩色な世界へ招待しちゃうよ〜!!というわけで。なんかこう、聴く多幸感といいますか、幸せが滝のように溢れてるすごい曲が爆誕してしまいましたね…!!!

というわけで6曲について書き散らかしましたが、書きながら改めてスカパラ最高だな…ラブ…と再認識いたしました。
何が素敵って、こんなことをグチャグチャ語るバンドじゃねー!今すぐライブへ行って踊れ!そうすればすべてハッピー!!っていうところですねぇ。
前知識があってもなくても誰が行っても楽しい稀有なライブバンド、しかもゲストにも会えちゃうお得さ!!私も久しぶりに見に行きたーい!!!

※関ジャ厶のコラボ曲特集の放送を見たおかげで、諦めて寝かせていた下書きを年内に書き終えることができました!感謝。

この記事が参加している募集

熟成下書き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?