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心が折れた3月

2024年3月は心の折れる音がした月だった。

家族全員で2回も風邪を引いた。
たかが風邪ごときで・・・と侮ることなかれ。Iターンの地方移住家族にとって風邪は天敵だ。
実家は遠い。近所に親戚はいない。咳が苦しそうな鼻の詰まった子供をどこに預ければ?
人と会う予定も、楽しみだった旅行もキャンセルして、夫と子供の看病に追われた。
趣味に打ち込む時間や心の余裕がない。一人になれる場所がない。ボリボリお菓子を食べるくらいしか楽しみがない。
そうこうしているうちに自分も風邪を引き、熱を出して寝込んだ。
布団の中で天井を眺めていると、仕事も安定した収入もない現実を突きつけられる・・・

「雨ニモマケズ」みたいだが、わたしのほうは完全に負けている。

これまで地方移住の記事をいくつか書きちらしてきたけれど、今回ばかりは、移住の「い」の字も見たくないくらい、自分が置かれた、というか自ら選び取ったはずのこの生活を恨んだ。夏に出す予定でいる移住歳時記ZINEの原稿にも、全く手を付けられなかった。

風邪が治り、四月になって、少し落ち着いてきた。
心はぽっきり折れたけれど、幸いそこから芽吹くものもあったのではないか、と思う。

わたしの今の日常は、割とハードなものであること。
その事実を、前よりは受け入れられるようになってきた気がする。
貧困への助走かもしれない、と思う。不安は常にある。
それでも「見て、わたし可哀想でしょ、健気でしょ、偉いでしょ」という方向に流れるのではなく。

🍩食べたい‼️