僕は小さい頃からハンカチやハンドタオルを持つのが嫌だった。
トイレで手を洗った後もパパッを手を振って水を飛ばして終わり。
そもそもそんなものを持つこと自体、ひ弱な真面目っ子みたいでカッコ悪い。そんな感じで小学生の頃は半袖半ズボンで６年間学校に通ったりするような野生児。
中学生くらいからちょっとカッコつけて不良に憧れ、校則で男子は全員坊主だったけど、ちょっと剃り込みを入れたり眉毛を細くしたり・・・
テレビや漫画でその手のものが多かった影響もあったのかも。
高校生になってからも同じで、部活でスポーツタオルは持っていたけど、ハンカチとかは持ったことがなかった。
とにかく学生時代は、そんなワイルドな感じが男らしくてかっこいい気がしていた。
そんなアンコンシャスバイアスは、社会人になってからもずっと続いていて・・・20年以上──ほんのつい最近までハンカチとかハンドタオルは持たずに生活してきた。

そんな僕がハンドタオルを毎日もつようになったのは１年前くらい。

昔の感覚からすると信じられないけれど、今では毎日欠かさずに持ち歩き、朝のウォーキングの時に汗を拭いたり、こまめに手を洗ってタオルで拭いたり、きれいに折り目をつけてたたんでズボンに挟んだり首元に挟んだり。

最近はコレクション的に集める様になってきて、かわいいデザインのハンドタオルを店で探して結構買ったりしている。
つい先日も高島屋さんの文具屋に、アートのタオルがあったので、何度も品定めをした後に衝動買いしてしまった。

メルヘンチックで優しいタッチの猫のアートがハンドタオルになっているもので一目惚れ。今の一番のお気に入りになってもったいなくて使えずにいる。

という感じで価値観が真逆になって──
気づいた時にすっかりハンドタオルを持つことが習慣になっていた。

きっかけはなんだったんだろう？

うーーん。
1年くらい前からなのは確かだけど、きっかけになった出来事が、なかなか思い出せない・・・。

コロナ禍で日常生活の潔癖度があがって、日々の手を洗う回数が増えて必要に迫られて？
それとも、ハンカチは今でもあまり好きではないから、小さいタオルのかわいいデザインや肌触りが気に入ったせいか？

──ま、とにもかくにも、いい歳になっているし、少しでもエチケットが身について本当によい習慣が身についてよかった。

習慣化って本当に意識してできるものではないんだなって思う。
特に嫌だな〜と思っていることはバイアスが邪魔をしているから、意識していない時にしか好きになるきっかけはこないのだろう。

これからもハンドタオルに愛着を持って集めていこうかな。
お盆休みに猫のハンドタオルを使い出します（笑）

おわり