ゆっち

名古屋市のモンテッソーリ教室主宰で6歳娘の母親。前職は高校の英語教師と英会話講師。長年…

ゆっち

名古屋市のモンテッソーリ教室主宰で6歳娘の母親。前職は高校の英語教師と英会話講師。長年教える仕事をしてきて、出産を機に子育ての軸を探し求め、モンテッソーリ教育にたどり着きました。noteではモンテッソーリ教育やモンテ的子育て、教育全般について綴って行きたいです。

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最近の記事

かつやま子どもの村小学校(入学編)

〜出会い、体験入学、入学、そして転校〜 福井県勝山市の山の中に、「かつやま子どもの村小学校」という小さな小学校がある。この小学校は全寮制で、小学校1年生〜中学生までが寮生活を送っている。(一部通学生もいるそうです) 私がこの学校と出会ったのは、コロナ自粛下の2020年5月、Youtubeでオルタナティブ教育について調べていた時だった。 偶然学園長である堀先生のインタビューが流れ、 「コロナで失われ、取り戻すべきは、授業時間ではない。子どもの楽しい時間だ。」 「学校が

    • 「子どもはいうことを聞くもの」か「聞かないもの」か

      引き続き、なぜ子どもにイライラしてしまうのか、考察してみました。 あなたの前提は、「子どもは親の言うことを聞くもの」と「子どもは親の言うことを聞かないもの」のどちらですか? 「子どもは言うことを聞かないもの」と思っていれば、「いや」と言われても、そんなものだと思うだけで、イライラしません。 でも「子どもは言うことを聞くものだ」と思っていると、「いや」と言われたら怒れてしまいます。(怒りとは、「〜べき」だと思っていることが侵害された時に感じる感情だから。) 実際世の中に

      • 子どもにイライラしても、いい

        「優しい理想のママ」と現実のギャップに悩む人がとても多い。 「叱らない子育て」 や 「褒める子育て」も相まって、叱ることや怒ることに罪悪感を感じて落ち込む人も、とても多い。 でも、親が怒るのを我慢することが、本当にいい事なの? 「怒り」は誰もが感じることで、それを否定するのは、自然体で生きることを否定することだと思う。 怒っているのを我慢して、顔だけ笑っている親を、子どもはどう思うだろう。 きっと、親が子どもに本心を本心を語らないと、子どもは親に、心理的な隔たりを感

        • 6歳の誕生日に、思うこと

          娘の誕生日に写真を撮りにいく。 初めは赤ちゃんで、途中で疲れて泣いていたけれど、今年は最後まで笑顔で撮影を終えた。 いつの間にか、あどけなさが消えて、すっかり少女になっていた。 子どもって、こんなにも早く手が離れちゃうんだ。そう思うと、寂しくて泣けてくる。 娘が生まれるときは、元気でいてくれればいい、と思った。 でも、少しずつ欲が出て、元気 以上に、言うことを聞いて欲しい、とか たまにはお手伝いをして欲しい、とか いろいろ思うけれど。 コロナの時期ということもあり

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        • 育児記録
          1本

        記事

          日本の子どもたちが、幸福でない理由

          親として、子どもに与えたいものは何だろう。栄養のある食事、素敵な洋服、良い教育、楽しい経験や思い出、おもちゃ、北欧風のベビーカーやベビーチェア? 子どもが望むものは、実はシンプル。親の心からの笑顔。親が話を、手を止めて、目を見て聞いてくれること。 好きなことを好きなだけできる自由。時間的制約(「急いで」「もう行くよ」)や物理的制約(「汚れるからやめて」)からの自由。 成果や結果を出さなくても、成績が悪くても学校に行かなくても、ただ存在するだけで承認されること。 親は形

          日本の子どもたちが、幸福でない理由

          親が与えたいものと、子どもが欲しいもの

          今日は娘のバースデー。 親として与えたいものは、レゴブロックか絵本。 娘からのリクエスト「おしゃべりラテ」。ヒーリングっと プリキュアのキャラクターなのですが。 おもちゃなんて、きっとすぐ飽きちゃうだろうけど、誕生日くらい、と仕方なく「おしゃべりラテ」を購入。 でも、午前中ずーっとラテをお世話する娘を見て、モンテッソーリにおける「Follow the child」という原則を思い出して。 子どもの要求に 出来るだけ応えてあげるのは、時に難しいけれど、これで良かった

          親が与えたいものと、子どもが欲しいもの

          子育てをがんばり過ぎると上手くいかない話(2)

          子育て相談をする中で、子育てをがんばり過ぎて空回りする人は、自分の人生に満足していない人が多いと感じています。 自分の人生に満足していないから余計に、子どものあらゆることが気になって、干渉してしまうんじゃないかな。 そして子どもは息苦しくなって苦しみます。 だからこそ、全てのお母さんとお父さんへ。 子どものことを考える前に、まずは自分の人生を充実させよう。 自分が楽しんで、子どもに人生の素晴らしさを伝えよう。 そして子どもたちに伝えよう。 親の顔色を伺わず、もっ

          子育てをがんばり過ぎると上手くいかない話(2)

          子育てがしんどい人へ

          子育て相談をする中で、子育てをしんどいと感じる人には共通点があることに気付きました。 もしもあなたの子育てがしんどいなら、楽になるヒントになるかもしれません。 「子供への強すぎる思い」は、子育てをしんどくする逆説的ですが、子供への思いが強すぎると子育てはうまく行きません。 なぜなら子育てに思い入れが強いほど子供への干渉が増え、子どもの人生の主人公が「子ども」ではなく「親」になってしまうから。 でも子どもの人生において親の占める割合は実は小さなも。子どもの人生においてが

          子育てがしんどい人へ

          叱る時に、気をつけていること

          子どもを育てる上で叱ることは避けては通れません。ですが、子どもの自尊心を傷つけずに叱ることは可能です。今日はモンテ的な叱り方についてまとめてみました。 1 「叱る」と「怒る」は似ているようで違います。実は「叱る」とは「伝える」こと。叱る時は冷静に、穏やかに伝えるようにしています。 2 「危ないからやめて」など、理由を手短に説明する。長くなると、子どもの集中力や理解力を超えてしまいます。 3 どうすればよかったか伝える。NG行動を叱るだけでは、どうすれば良いかは子どもに伝

          叱る時に、気をつけていること

          「何回言ったらわかるんだ」と怒る人へ

          先生や先生で「何回言ってもわからない」「言ったよね?」と怒る人。 そう言う人に、私は思う。「言ってもわからないなら、他の方法を探るべきでは?」 何回言っても伝わらないなら、その方法は不適切なのでしょう。その怒りを相手にぶつけずに、別の手段を探すべきです。 「言う」=「伝わる」、「わかる」=「相手が変わる」と言う前提は、果たして正しいでしょうか?言うだけはで伝わらないことも多いし、「伝わる」=「相手の行動が変わる」とも限りません。 「何回言ったらわかるんだ」と怒る人は、

          「何回言ったらわかるんだ」と怒る人へ

          「叱る」と「叱らない」の線引き

          まず、私は「叱らない子育て」には反対です。子どもが悪いことをした時に叱るのは、親の役目。悪いことをしても叱らないなんて、親の怠慢では?と思ってしまいます。 ただし、ただ怒ればいい、とも思いません。あなたは子どもをどんな時に、どんなふうに叱りますか? もしあなたが「気分」で叱ることがあるなら、子どもはどこに地雷があるか予測できません。叱る前に一度自分の中の「軸」を整理して見ることをお勧めします。 ちなみに叱るべき状況は、実は2つしかありません。1つ目は、子どもの健康や安全

          「叱る」と「叱らない」の線引き

          モンテッソーリ教育の「集中力」の秘密

          将棋の藤井君の活躍により、「モンテ=集中力」が定着しました。モンテッソーリ教育には、集中力を育てる秘密があります。 その中でも特に大切なことが2つ。第一に、自分で選んだ活動をすること。第二に、気が済むまで繰り返し、自分で終わりを決めること。 幼い子どもが集中するにはモチベーションが不可欠です。「やりたい」と思える活動を自らの意志で選ぶことが、第一の条件になります。 次に納得するまで何度も繰り返し、「もういい」と自分で終わりを決めること。大人が「もういいんじゃない」「それ

          モンテッソーリ教育の「集中力」の秘密

          子どもの気持ちに寄り添う、とは

          子どもの気持ちに寄り添うことが大切なのは、よく言われることだ。 「頑張ってるね」「嬉しいね」など、ポジティブな気持ちに寄り添うことは、さほど難しくない。 難しいと思うのは、「痛い」「嫌い」などネガティブな気持ちに寄り添うこと。 子どもが転んだ時、「痛くないよ、大丈夫」と声をかける人は多い。でもその声かけは、子どもに「感じるままを表現してはいけない」ことを伝えてしまう。「痛くないよ」と言ってしまうと、「大人はわかってくれない」と感じて、それ以上自分の気持ちを伝える努力をし

          子どもの気持ちに寄り添う、とは

          幼児期にすべきたった1つのこと

          子育て世代は「6歳までに脳の90%が作られる」という類のうたい文句はを一度は耳にしたことがあると思います。幼児期の過ごし方が大切なのは、疑う余地もありません。 問題は、その大切な時期に何をするか。英語をたくさん見聞きさせるか、文字や数字を0歳から教えるか、フラッシュカードを見せるのか、絵本をたくさん読み聞かせするのか。 「教育」と「発達」は、全く別のことだと思う方が多いですが、モンテッソーリにおいては発達の先に教育がある、と捉えられます。 しっかり発達を遂げ、思い通りに

          幼児期にすべきたった1つのこと

          子どもに任せれば上手くいく:おやつ編withモンテッソーリ教育

          コロナ休業に伴い、娘とおこもりの生活を始めてはやひと月。おやつについて、モンテッソーリ教育的なアプローチをしてみた感想は、「やっぱり子どもに任せれば上手くいく」 娘は小麦・卵・落花生の重度アレルギー。どうしても食べ物には神経質になりがちです。 モンテッソーリ教育においては、全てが子ども主体。おやつについても、バナナやパンなど健康的なものを、子どもが食べたいタイミングで自由に食べる、というスタンスです。 そこで家庭でも、子どもが好きなものを好きなタイミングで食べる方式にし

          子どもに任せれば上手くいく:おやつ編withモンテッソーリ教育

          https://www.fnn.jp/articles/-/35632 教育熱心な人へ。ぜひ一度立ち止まり、考えてみて欲しい。教育熱心と教育虐待は紙一重。教育よりも大切なのは、子どもが幸せな人生をおくること。

          https://www.fnn.jp/articles/-/35632 教育熱心な人へ。ぜひ一度立ち止まり、考えてみて欲しい。教育熱心と教育虐待は紙一重。教育よりも大切なのは、子どもが幸せな人生をおくること。