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SWOT分析

前回の5P分析に加え、自社分析ツールとして広く利用される有名な方法です。
これによって自社が目指すべき戦略的行動のフレームが組み上がります。

【S】Strength(強み)
自社が活かすべき強さ、優位性、プラス要因

【W】Weakness(弱み)
自社が克服すべき弱み、足りないもの

【O】Opportunity(機会)
外部要因による市場拡大の可能性や競争優位の可能性など

【T】Threat(脅威)
必ず回避すべき脅威

これらの頭文字を取って【SWOT分析】と呼ばれます(呼び方は"スウォットぶんせき")
まずこれらに沿って各項目を埋めていきます。

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まず最初に「なぜこの分析を行うのか」を明確にしましょう。
その指標がないと意見がバラバラな視点から出てくるためまとまりません。
・お店をまずは5店舗にするため
・売上げをアップさせるため
・自社が気を付けるべきポイントを知る
など、必ずタイトルにして共有します。

会議のメンバーはあらゆる立ち位置の人に参加してもらうのが理想です。
経営幹部だけでなく、キッチン、ホール、アルバイト、時には信頼できる友人に顧客目線として参加してもらうのもいいでしょう。
それにより隙なく多角的な視野から意見を取り入れることができます。

時に《強み》とも《弱み》とも、どちらとも受け取れる場合が出たりしますが、これは自社のスタンスを明確にする意味でも必ずどちらかに分類してください。

例えば学生をターゲットとしたとある定食屋さんが「ボリューム満点の商品」を《強み》と分類したとしても、逆に言えば「それひとつでお腹いっぱいになるのでアップセルが難しい」という《弱み》だという意見も出るかもしれません。

そこで「少しボリュームを減らして、組み合わせ自由なトッピング式を取り入れるか…」となると、そもそものお店のウリであった「満腹になれる定食屋さん」としてのスタンスがブレ始めてしまいます。
この場合は「他社にない安くてボリューム満点の定食」を軸に私なら《強み》に分類します。

ただし、この際に生じる「原価率の高さ」は弱みに分類してもいいでしょう。
要するに「カブる」場合は"どちらにも書いておこう"はダメです。
この辺りが少しSWOT分析の難しくややこしい所ですが「まずは今回はこちらに分類しよう」という感じでOKです。
何度もやる内にちゃんと定まってきます。

このSWOT分析は事業戦略策定のヒントにとどまるフレームワークです。
SWOT分析で明らかにするのは『情報』ですので、これを戦略に活用しなければ意義がありません。

それを戦略的行動指針に落とし込むのが次回の《クロス分析》になります。
(次回に続きます)

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