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【実践】保田ぼかしの作り方

前記事の続きです。


その前に、
「奇跡のりんごの木村さんをはじめとする自然栽培で立派な果物や野菜を作られている人がいらっしゃるので、自然栽培が一番ではないのですか?
植物性とはいえ肥料を与えること自体、人の手が加わっているしどうなんでしょう?」

という私の質問に保田先生は、

それは木村さんたちが何十年もかかって試行錯誤しながら作り上げられた土だからできること。
最近自然栽培ブームだからってマネする若い人たちが多いけどね、
昨日今日畑を始めたばかりの土で自然栽培できるほどの良い土はそう簡単にはできないよ。
若い人たちはみんな頑張ってやってるけどね、野菜も栄養不足で美味しくない。

私も直接会って話もしたけどね、あの人たちが土作りにどれくらいの年月と労力を
かけたかなんてことはあまり話に出ないからそれがいかん!
素人が簡単に自然栽培ができると思い込んでしまう。
土づくりはゆっくりが基本、とりあえず3~5年はかけましょうね。

というお答えでした。
なるほど~!!


さて、
有機農業の基本原理として、いい土を作ること

理想は山の腐葉土。
山の腐葉土には微生物のエサとなる、
炭素と食物繊維が多い。
炭素と繊維が増えると
黒いフカフカの水はけの良い土になります。
(近代農業では、窒素・リン酸・カリを使いますがこれは完全に微生物を無視したやり方だそうです。)

理想とする山の腐葉土に学びつつ、野菜栽培にはもう一工夫が必要です!
なぜか?

山の木はゆっくり少しずつ生長していきます。(1年で5㎝~10㎝程度)
何年も何十年もかけて大きくなることで年輪が幾重にも重なり丈夫な木となります。
なので、栄養もごはん(落ち葉の完熟堆肥)だけで十分なのです。

それに対し野菜は、何年、何十年もかけてゆっくり育たれると困りますね~
数か月でグンと数十センチ成長してもらうにはごはん(落ち葉の完熟堆肥)だけでは足りないのでおかず(大量・中量の栄養素)が必要です。


そして、ごはんとおかずだけでは微量ミネラルと繊維が足りませんので
デザートに相当する野草を活用します。
野草は、他にも抑草効果や乾燥防止、生物(クモ類などの天敵)の生息場所、
微生物のエサ等の効果を有します。


と、この3点をふまえて、
☆ごはん(完熟堆肥)→完熟牛ふん堆肥
☆おかず →保田ぼかし
☆デザート→野草マルチ

で土づくりをします。

ここで、「牛ふんは植物性じゃないでしょ!」と思われた方、
牛ふんを完全に発酵させると、ウシが食べていた牧草だけが残るので
植物性の堆肥になります。

手のひらいっぱいの牛ふん=一輪車5杯分の野草に相当するそうです。

さぁ午後からは保田ぼかし作りの実習です!

8月20日有機農業講座-04


まずは「保田ぼかし」の作り方を実践!

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