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noteはなぜ炎上しない? #廃棄前提おじさん の件から考える

お盆で最もTwitterを賑わせたのは、 #廃棄前提おじさん だろう。

お盆に最も炎上した #廃棄前提おじさん

廃棄前提おじさんとは、今週Twitterを炎上させた男性だ。Go to トラベルキャンペーンを利用して泊まった旅館のご飯の量が多かったため、「大失敗」「シニア層がメインターゲットのはずなので、つまり廃棄前提(としか思えないし、実際にかなりの廃棄が出ているはず)」などとつぶやき、「旅館の好意をふみにじるな」とTwitterを炎上させている。

さらに悪かったのが、廃棄前提おじさんは旅館に対して謝罪をしないまま、誹謗中傷に対する法的措置を「友人の弁護士に相談」と追記したために、「まずは謝れ」「友人の弁護士を出すあたりダサい」と批判がさらに殺到したのだ。一時期は「#廃棄前提おじさん」だけでなく、「#炎上マーケティング」「#法的措置」などの関連ワードもTwitterのトレンド入りしていたほど、Twitterは白熱していた。

Twitterは炎上しても、noteは炎上しない

この件で気になったのが、同じ話題でもTwitterとnoteでは反応が全く異なる点だ。この炎上を受け、廃棄前提おじさんが所属するオンラインサロン「田端大学」のメンバーの一人が、このツイートに関連する記事をnoteに投稿していた。

そしてそのnoteの記事をTwitterに投稿したところ、批判的なコメントが350件以上寄せられていた。リツイートや引用を含めると、約600人近くが反応している。

ところが、noteでは全くといっていいほど炎上していない。14日0時付近に見たところ、コメントは7件。どれも批判的な内容だったけど、Twitterのような燃えさかる炎は感じない。

同じ話題でも、掲載メディアが異なるだけでここまで変わるのかと驚いた。

noteが炎上しな3つの理由(考察)

noteの1か月あたりのユニーク数は5月で6300万人を突破しており、Twitterに比べ利用者数が極端に少ないわけではない。それでも、Twitterで第炎上した話題が、noteではなぜ炎上しづらいのか? 理由は3つあると思う。

理由1:noteのコメント欄は一方通行だから

noteの記事にはコメント欄はついているものの、Twitterとは違って一方通行的な性質がある。誰かの記事にコメントをしたとして、記事の作成者から返ってくるのはコメントへのスキ、もしくはお礼の返信のみ。基本的には自分と記事制作者の1往復で完結してしまう。そのため批判的なコメントをしても、制作者が反応しなければ一瞬で鎮火する。

Twitterは他人の返信をリツイート、もしくはその返信に重ねて他人が反応しやすい構造だ。批判する人が加勢し、コメントがどんどん寄せられていくため、炎上しやすくなっているのだろう。

理由2:noteは自分の好きなユーザーの記事しか表示されないから

noteとTwitterの大きな違いは「拡散性」だ。Twitterは良くも悪くも拡散しやすい。一方でnoteはTwitterのような拡散する機能がないので、タイムライン上に表示されるのは自分がフォローしているユーザーの記事しかない。もしくは閲覧履歴に合った記事、note公式がおすすめする優良なコンテンツが表示されるときもあるけど、公式が認めるだけあって、どれも好きになる生地ばかりだ。

つまり今回の廃棄前提おじさんのnoteに対する批判的なコメントも、Twitterの投稿をみてコメントした人がほとんどだろう。廃棄前提おじさんに反感を持つ人は、そもそもこの投稿が表示される環境にない可能性が高い。だからnoteでは炎上しづらいと考える。

理由3:noteは長文が多いから

noteはTwitterと比べ、投稿される文章量が多い。Twitterは140文字だけど、noteは1,000文字程度書かれている記事も多い。廃棄前提おじさんのnoteは3,600字ほどある。

Twitterであれば流し読みでも投稿が読めるので、批判したくなるような不愉快コンテンツも目を通しやすい。ところがnoteの場合、投稿をわざわざじっくり読まなければ内容を理解できない。いま話題の内容とはいえ、批判したくなるような投稿をわざわざじっくり読みたいとは思わないはずだ。だからnoteユーザーからの批判的なコメントが少なかったのではないか。

noteの平和よ、永遠に……

今回の炎上で分かったのは、noteは炎上しづらい環境だし、炎上するようなコンテンツも少ない(と感じている)平和的な場所だ。

これからnoteがますますメジャーなサービスになったとしても、Twitterのように荒れ狂わず、いつまでも平和な場所であってほしい……。

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