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HUNTER×HUNTERを読んで後悔したこと

この世に生まれて27年9ヵ月目、
HUNTER×HUNTERを知ってしまった。

実は、ちょっと後悔している。ただの少年漫画ではなかった。
例えるならハイヒールだろうか。歩む道は同じでも、見える世界がほんの少し変わった。視野が広がった爽快感と、以前のように歩けない不自由さ。HUNTER×HUNTERは、私をちょっと変えやがった。

ここでは、軽い気持ちでHUNTER×HUNTERを観たアラサーが後悔したことを紹介したい。

後悔1:強盗被害にあう

HUNTER×HUNTERは大泥棒だ。
何より貴重な時間を、あっという間に盗んでいく。

私の場合、平日夜の3〜4時間を奪われた。そんな生活が2週間以上つづいただろうか。食事や家事、読書、睡眠……重要タスクを放置して、わたしはHUNTER×HUNTERにのめりこんだ。

特に、人間を喰らう超凶暴アリとの戦いを描いた「キメラアント編」がとにかく面白かった。あれほど夢中になれる作品は初めてだ。遅くまで残業した日でも見た。先を観たいがために、在宅勤務できるよう調整したほどだ。「今日はここまでにしよう」と重い腰を上げた頃には深夜0時過ぎ。そこから入浴するので、翌朝は当然寝不足になった。

「キメラアント編」は、HUNTER × HUNTERの中で最もボリュームがある。1シーズンだけで全61話。本編が20分とすると、計1220分。20時間以上もあるのだ。平日夜の限られた時間では、見ても見ても終わらない。気づけば「続きを見る」を押している。早く寝なきゃいけないと思っていても、「もっと見たい」「あと一話だけ」がおさえられない。

「キメラアント編」が永遠に終わらなければ、わたしは今でも寝不足だった。終わってよかった。でもそれ以上に、終わった悲しみのほうが大きかった。夢中になれる時間が終わってしまった、と。私は心まで奪われてしまったのだろう。誘惑に負けず、規則正しく過ごしたい人は見ないほうが安全だ。

後悔2:昔に戻りたくなる

27年9ヵ月、それなりにいい人生を歩んできた。
それでも考えてしまう。もっと早くHUNTER×HUNTERを知っていたら、どうなっていたんだろう、と。

あの頃は、たくさんの悩みがあった。部活や人間関係、将来など。自信が持てず、人と比べてばかり。いまよりずっと苦しい生き方をしていた。

もしあの時、HUNTER × HUNTERを読んでいたら。困難な状況でも諦めない心、自分の弱さを認めて立ち向かう怖さ、自らの強みや興味関心を見つけて活用することが「真の強さ」となること、人の数だけ「正義」「強さ」の形があることなど……。

多少なりとも、心のモヤモヤを軽くできたはずだ。昔のわたしに教えてあげたい。。いまさらどうしようもないのに、考えちゃう。ほんと、HUNTER×HUNTERは恐ろしい。

※ただ早く知ってしまうデメリットもある。リアルタイムで読んでいた人は、連載休止に散々振り回されてきているから。あれだけ面白い作品で、お預けを喰らうのはたまったもんじゃない。私はアニメ1話から「アルカとナニカ編」まで一気に視聴できたので、幸せなのかもしれない。

後悔3:たった4文字に絶望する

#連載再開
Twitterのトレンドで時々浮上する、この4文字。連載再開するのは全く違う作品なのに、毎回無関係な「HUNTER×HUNTER」がトレンド入りする。

HUNTER×HUNTERは、2018年11月26日から連載を休止している。もう3年経過したが、連載再開の目処はたってないらしい。それでも連載再開を待ち望む人々が、「#連載再開」の文字をHUNTER×HUNTERと結びつけて絶望する。その嘆きによって「HUNTER×HUNTER」もトレンド入りし、更に多くの読者たちの期待を踏みにじる。まさに負のスパイラルだ。

訓練されたファンなら、ムダな期待は抱かないのかもしれない。でも愛読歴が浅い私は希望をもってしまう。読み終えて3ヶ月ほどしか経ってないのに、すでに2回は絶望した。

HUNTER×HUNTERを知らなければ、こんなに振り回されたりしなかった。絶望を味わいたくなければ、決してHUNTER×HUNTERに近づいてはいけない。

※ちなみにHUNTER×HUNTERが連載休止してからの経過日数と連載再開の告知有無だけをつぶやくTwitterアカウントがある。フォロワーは約7万人。どれだけ多くの人が待ち望んでいるかわかる。

HUNTER×HUNTERを読んだら、絶対に避けるべきこと

それは「不摂生な生活」だ。

HUNTER×HUNTERは3年も連載休止しており、いつ再開するのか分からない。まして最終話がいつ読めるのか、そもそも最終話が読めるのかすら見当がつかない。

HUNTER×HUNTERが終わる前に死んじゃったら、心底後悔する。もう化けて出るくらい悔やむだろう。だからこそ、健康第一。長い戦いに向け、読む側のコンディションを整えておかないといけない。

よく寝て、よく食べて、運動して、健康に生きる。いつか連載再開すると信じて、じっくり待つ。最大の後悔を避けるために、いま私たちができること。冨樫先生、まってます。。。

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