VR空間で新たな道を切り開く人
経験を踏まえて吃音者のための仮想現実(VR)を作る梅津円さん(朝日新聞5.25版 ひと)より
昨日の新聞を読んで、みなさん特に吃音のあるお子さんやその保護者の方にぜひ伝えたい記事でした。
◎要約
吃音のある梅津円(うめず まどか)さんは、幼い頃から人前で上手く話せないことで、友達からからかわれたり、酷いいじめにあったりしていた。
そして中学の時の先生には
「しゃべらない仕事につけば」
と、言われた。
転機は大学生の時、吃音者の支援グループの友人から米国の吃音研究者が、V Rを使って、バーチャルリアリティの映像の空間の中で、想定される場面を繰り返し体験し精神疾患を治療する方法を試行している論文を紹介された。
その後は、トレーニングできるVRを作ろうと思い、プログラミングを学び、100人以上の前でプレゼンし、ビジネスコンテストで賞を受けた。
これは自分だけではなく、吃音のある他の人にも広げていけるようにと、面接場面などのVRの研究を続けて、吃音がある人たちに使ってもらっている。
感想。
✴︎まず私は仕事で吃音のある子どもたちに関わって、自分が思っていることを今この瞬間に上手く伝えられないことの辛さ、上手く話せない自分をみて周りの人が驚いている様子をみる辛さを、たくさん目にしてきた。
✴︎✴︎そして、学校の担任の先生向けにパンフレットを作ったり、パンフレットを持って吃音のある子どもたちの理解を促すために話をしに行ったことも多い。
が、私もそうだが大人でも、頭では理解していても、実際に目の前で起こった時にいつも適切な対応ができる人ばかりではないのも現実で、後から考えると人権無視の言動を見聞きすることもあった。
✴︎✴︎✴︎以前は吃音の治療は心理療法も多かったが、最近はことばそのものへのアプローチ、発声や口や舌の動かしかたへのアプローチも増えて、つかえることがあっても、より楽に話すことができる方法を探していくアプローチも増えてきているはずだ。
そんな中で、このVRを使った方法は、なんだか私でも、ワクワクして、
もう一度現場に戻って吃音の勉強をしなおそうかしら
なんて、思えてくる。
未来の吃音治療はどうなるのかちょっと離れたところから、熱いエールを送っておこう。
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