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読書記録 日日是好日

読書 日日是好日 にちにち これ こうじつ

森下典子さん、新潮社 平成20年

再読です。映画化され私は主演の黒木華さん、樹木希林さんに惹かれ、先に映画を見ていました。
それで少し映画の方が印象が強くて、読書記録はかけませんでした。

でも、やはり緊急事態宣言の中で、日々の暮らしを見直そうと、再読してみました。

◎あらすじ
副題が「お茶」が教えてくれた15のしあわせ、
となっていて、昭和31年生まれの著者が20歳くらいから習っている茶道のお稽古の中で感じ、考えたことをまとめたエッセイだ。

著者は毎週土曜日の午後、先生の家の茶室でお稽古をする。しかし先生はできるまで繰り返すことはなく、季節が変わると道具などを入れ替えてしまうので、なかなか覚えられない。

ある時、私は就職試験の前日、準備をしなくてはいけないのに、お茶なんか習いに行っている場合じゃないと、思う。しかし、家にいても落ち着かないので、お稽古に行くことにする。

すると先生は、掛け軸を入れ替え、花を生け、道具を揃えて待っていてくれた。そして意外にも、いつものように所作をしてお茶をたて一服すると、気持ちが落ち着いた。

お茶なんか、と思っていた自分を少し恥じた。

それから、雨の音をきき、季節を感じ、今この時一瞬一瞬を大切にして、毎日が特別な日、いい日になってくる。そうして お茶のお稽古を通してたくさんのことに気づいていく。

◎感想

茶道はお客様をもてなすためのもの。そのために場面やお客様に応じて掛け軸を選び、和花をさりげなく生け、季節に応じた道具を揃え、菓子を盛り、茶をたてるものだ、ということがこの本の随所にちりばめられていた。

一服のために、こんなにもたくさんの準備をするんだ、と驚き、一期一会でもてなすこと、一瞬一瞬を大切に生きよ、と教えてもらった、気がする。

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