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南インドの食生活 l 乳製品

チェンナイでの生活にもだいぶ慣れてきたので、普段の食生活で買っている物や自炊のことなど。
今回は乳製品についてまとめてみる。

なお現在インドルピーの値段を約 1.7 倍すると日本円換算となる。


① ヨーグルト

ヨーグルトは南インドではご飯にかけるおかずとしてにも出てくるだけあってどこにでもたくさん売っている。

南インド料理、特にミールスはとても好きだが、白米にヨーグルトをかけて食べるのだけはどうしても受け付けない。
私はヨーグルトは専らおやつとして、ナッツ・はちみつ・ジャムなどをかけて食べる。
毎日食べるので、冷蔵庫にプレーンの大きめのものを2、3個はストックしている。

最近のお気に入りは Akshayakalpa という牛マークの入ったヨーグルト。


80ルピー/400g

この Akshayakalpa , 徒歩圏内のローカルスーパーだと売っていないのだ。他の製品より値が張るので高級品なのだと思う。

緑のパッケージの iD creamy thick curd もよく食べる。牛マークのより少しさっぱりした味わい。


65ルピー/500g


左の iD の方がプロテインとカルシウムが多め。



② 牛乳


牛乳をそのまま飲む習慣はないが、毎日のカフェラテやカプチーノに必要。

スーパーに売っている牛乳は形態が何種類かあって、私は主に下記の2種類を買っている。

1・冷蔵でビニールパウチに入っているもの。飲む前に沸騰させた方がよいらしい(?)翌日までに飲み切った方がよい。


だいたい一番下の段に積まれている。無造作に置かれると破けてミルクびしゃびしゃになるんじゃないかと不安になるが、意外と頑丈なようだ。



これも 牛マークの Akshayakalpa が美味しい気がする。
pasteurized パスチャライズ(低温殺菌)と印字されている。
A2ミルク。


これはA2ミルクなので、牛乳飲んでお腹壊しやすい方におすすめ。
A2ミルクに関してはこちらのサイトに詳しく書いてあったので興味ある方は是非。





2・常温で牛乳パックに保存されているもの。沸騰させなくてもそのままで安全に飲める。封を開けたら冷蔵保存で早めに飲み切った方がよい。

常温保存されているミルクコーナー。埃被っておりかなり前から置いてありそう。
自分以外に手に取ってるお客を見たことがない。


私は赤い方のAMUL GOLD をよく購入する。1L 72ルピー。脂肪分の含有量の違いがある。


インドの牛乳パックでよく見るミルクの分類表示がこちら。
Full cream milk :6% fat and 9% SNF
Toned milk : 3 % fat and 8.5 % SNF
Double toned milk : 1.5% fat and  9% SNF
Standardized milk : 4.5 % fat and 8.5 % SNF

Amul の水色の Toned milk (調製乳) には、3%の脂肪分、8.5%の固形分(脂肪以外のタンパク質、炭水化物、ミネラル)、88.5%の水分が含まれている。
これに対し、赤色の方の Standardized milk (標準化牛乳) には、脂肪分4.5%、固形分8.5%、水分87%。

標準化牛乳は脂肪分が 1.5% 多いため、調整乳よりコストが高くなる。



日本の牛乳パックと似ているが、常温で長期間保存が効くのがすごいところ。

ウルトラ高温殺菌済のため安全。そのかわり味はいまいち。




この2種類を飲み比べると、ビニールに入ったミルクの方が濃厚で美味しい。
美味しい理由は “ パスチャライズ(低温殺菌)” という牛乳の殺菌方法にある。

市販の牛乳の約9割近くが“超高温殺菌(120~130℃で2~3秒)”を採用しているのですが、“パスチャライズ”では低温で時間をかけて殺菌を行うため、タンパク質の変性も少なく牛乳本来の風味や成分が損なわれにくいのです。

(引用元)



そして、インドで最初にこのビニールに入ったミルクを飲んだ時、液体が分離していることに気づいた。でもこれは問題ないのだ。

それは乳脂肪分がたっぷり、しかも「乳脂肪分が分離する」牛乳だからこそだ。日本の牛乳が分離せず均一なのは、「ホモジナイズ」homogenize されているからだという。乳中の脂肪球に圧力をかけて砕き小さく均質化されていることから、分離することがない。「ホモジナイズ」された牛乳が、即ち「ホモ牛乳」と呼ばれるもの。一方、インドで普及している牛乳はこの処理がされていないため、分離する反面、クリームの層ができる。日本でも「ノンホモ牛乳」と記されているものは、ホモジナイズされていない牛乳だとのこと。

(引用元)




ここで気になるのは、パスチャライズ(低温殺菌)の牛乳を、私たち日本人がそのまま冷やで飲んでも大丈夫なのかどうか。
大丈夫だという話もあるが、そのまま飲んだらお腹壊したという声も聞く(ネット調べ)
今のところ、大丈夫だと信頼できる情報ソースが見つけられないので、アイスで飲む時も一度沸騰させてから飲むようにしている。
これでロイヤルミルクティーを作るとすごく美味しいので日々の楽しみの一つ。

しかし沸騰させるとラムスデン現象で膜がいっぱいでき、ミルクパンの壁に張り付いてしまうのがとても勿体無い。
沸騰させる前に砂糖を入れると防げるらしいが、甘くしたくないので、何か方法はないか模索中である。。。



ちなみにこのビニールに入ってる牛乳、翌日までに飲み切る必要があるため、まとめ買いができない。なので私は長期常温保存できる牛乳パックを常備しておいて、ビニールのを隔日で買うようにしている。




パック牛乳が全然売れてない件だが、インド人は冷たい牛乳は飲まないので、毎回かならず温める(沸騰させる)。つまりウルトラ高温殺菌して冷たいまま飲めるようになった牛乳は必要ないので、店頭に並んでも買うインド人はあまりいないようだ。



③ バター

・バター
パンを食べるときにはバターではなくてクリームチーズを塗るので、
バターは主に料理時に使う。

輸入品は高いので、最近のお気に入りはこれ

おなじみ AMUL 。10gずつの小分けになっているので、料理に使いやすい。
59ルピー


④ チーズ


・スプレッドチーズ
これも AMUL でパッケージが美味しそうだったので買ったもの。
結構しょっぱくて、好き嫌いが分かれそう。


これは YAMMY PLAIN 味。いろいろ種類がある。


ちなみによく出てくるこの AMUL はインドの最大手乳製品会社である。
AMULについてこちらのサイトが詳しいので気になる方は是非。



・クリームチーズ
大好物のクリームチーズは、最初は食べ慣れている輸入品を買っていたのだが、消費量が多いので国産も幅広く試すようにしている。

安い物から高い物までたくさんある。最近のお気に入りはこれ。

Old Madras baking company で買ったもの。ムンバイ産。200 ルピー/100g。



・リコッタチーズ 
Flanders Dairy Products シリーズ。
味はまずまず、あっさりめ。

Made in India 240ルピー/250g


・モッツァレラチーズ
Dairy Craft   
若干水分が足りずモサモサしている。

これも国産品。135ルピー



・マンチェゴチーズ

こういうチーズはそこそこのお値段。バンガロール産。550ルピー

薄く切ってサンドイッチに挟んだりする。
ワインに合いそう。
この Begum Victoria はバンガロール発のブランドらしい。

これは最近お気に入りの Brod bakery というパン屋で買ったのだが、他にもBegum Victoria のいろんな種類のチーズが置いてあった。
この Brod bakery はバスクチーズケーキがすごく美味しいので、お近くの方はぜひ試してほしい。

リピート中のチーズケーキ。300ルピー。

Brod bakery
+91 98845 80858
200, East Coast Rd, Hanuman Colony, Mahatma Gandhi Nagar, Injambakkam, Chennai, Tamil Nadu 600115, India


・カマンベールチーズ、 は買おうと思って値段を確認してやめました。

550ルピー = 935円。安い国産品もあるかも。。



ちなみにインドでは商品なんでもパッケージに値段がついているのだが、
小さい字で書いてあるし消えかけてたりするので見逃しやすい。

乳製品じゃないがうっかり値段見ないで買ってびっくりしたのがこちら

ノルウェーサーモンの冷凍


しゃけ4切れで 2245 ルピー 、、!(3816円)
塩漬け込んで焼鮭にしたら美味しかった。けどもう買わないかな。



⑤ ヤクルト


ローカルスーパーでも売っているレベル。
もはや輸入品というカテゴリーではないよう。

ヤクルトライト 五本入りで 95 ルピー

普通の赤いヤクルトは80ルピーなので、青いヤクルトライトはちょっと高い。
ライトの方が甘さ控えめ。



⑥ アイスクリーム

国産アイスも AMUL が展開しているが、味が薄いというか、密度が低いというか、食べても十分な満足感が得られないので、最近はこの3種類をローテーションしている。

・KWALITY WALL’s  
・Baskin-Robbins
・LONDON DAIRY

このマンゴー味美味しかったのに最近見かけなくなってしまった。
冷凍庫に常備。
LONDON DAIRY    500ml  500ルピー
KWALITY WALL’s    700ml   299ルピー 

LONDON DAIRY は高いだけあって安定して美味しい。
イギリスの会社だが製品が作られているのはドバイだった。ドバイ牛のアイス。



自宅で摂取する乳製品は以上である。

基本的に AMUL をはじめとする国産品は安く、輸入品は高い。
日本で同レベルのものを買うより高い。

ただ、紹介したバンガロールのチーズのようなオシャレ新規メーカーは国産でも値段設定が高くなっており、インドの経済発展を感じるところである。



あとインドの乳製品というと、チャイとラッシーが思いつく。
チャイは、甘くなければ飲みたいのだが、だいたいが最初からすごく甘く煮込んでありそうなのでまだ試せていない。
ラッシーはインド料理を食べるとき、ちょっと辛そうだなと思ったらたまに頼む。
お店によって、ミルクの量が多くサラッとしたものや、もろヨーグルトで頑張ってストローで吸い上げて飲むようなものもある。

そのうちチャイやラッシーも自宅で作って楽しみたい。


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