無題

腹膜播種は?胃がんの審査腹腔鏡手術、運命の日

今後の人生を占う"審査腹腔鏡手術"の日

前回の記事で、がんセンターへ入院した"手術前日"のことを書きました。

あれこれと今までの出来事が走馬灯のように浮かんでは消え、悶々とした気持ちで眠れぬ一夜を過ごしていました。

自分が今後、人生を生き続けるための胃がん治療を行えるか否かは、明日行なわれる"審査腹腔鏡手術"での結果次第。すべては、胃がんの"腹膜播種"があるかないかにかかっているのです。

いずれにしても、この検査を行なうのは、私の胃がんが進行し、転移が多発しているため。腹膜播種が起きていても少しもおかしくはないのだが、紹介元の警察病院はなぜすぐに根治手術を行なおうとしたのだろう...。

お腹を開いて腹膜播種が見つかったら、手術は中止するつもりだったのだろうか?

病院ごとに全然異なるがん治療。最初の"病院選び"は、今後の人生や命までを左右してしまうほどに重要なことなのだと痛感したのです。

つい1ヶ月前までは病気ひとつせず、がんとは無縁な人生を生きてきた自分でしたが、今では生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされているなんて…。

この時の心境としては、こんなことになった人生を悲観するというよりも、"なぜ今まで一度も健康診断を受けなかったのか?"という後悔の念が先立っておりました。

とうとう、夜が明け、"運命の手術日"がやってきました。

審査腹腔鏡手術は午後の予定で、朝食もなし。中途半端に時間があると、緊張感は増すばかりですね(汗)

程度は少し異なるけど、怖くて嫌いな"ジェットコースター"に乗る時のよう。順番がやって来て、乗り物の席に着いた時のドキドキ感と状況が似ている。

ベッドで横になりつつ、寝不足でボーッとしながら何とも言えない不安な気持ちで過ごしていました。

人生初の「車椅子」いざ手術室へ

たしか、予定より少し遅れた午後2時過ぎだったと思う。いよいよ手術の時がやって来た。

看護師さんが車椅子を持って来た。それを見た時は思わず「??」と目が点になった。

私が「普通に歩いて行けますけど」と言うと、「一応、患者さんなので」と看護師さんは答えた。

きっと、病院の決まりなのだろう。人生初めての車椅子に座り、親族に見送られながら何とも情けない気持ちで手術室へ向かったのです。

私を動揺させた「血液型」のこと

車椅子を押されながら手術棟に入る。広い廊下の左右には数え切れないほどの手術室が見られた。

そこを通過していると、長いソファーに主治医が座っており、こちらに手を振っている。「あれ?先生が執刀するんじゃないのかな…。

自分の手術室へ到着すると、入り口で言われた。

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