学びはすべてつながっている
今日は一日授業で扱うデザインの本を読んでいました。
これから先世界が直面するであろう問題に対し、デザインを通して、デザインを学ぶ私たちに何ができるのか。教科書として提示されたこの本『SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて 監修・編著 川崎和也』には、それらの問題をキーワードとして提示し、それに基づいてこれまでのデザインプロジェクト事例が散りばめられています。
私の中でこの本は一言で言うと、様々な分野、様々な角度から見たデザインの、自力で調べても辿り着けなかったであろう多くの事例を一度に見ることが出来るという意味で、様々な分野のデザインフォーラム(展示会)を覗き見ることができる一冊です。
扱う分野が多岐に渡っているために、それぞれの事例の説明は、短文でありながらその分野を象徴する専門的な用語が入り混じっていて、理解するのは容易ではありませんでした。
それでも元を辿れば私たちの生活に直結する要素が含まれているので、用語さえ調べればどれも理解可能な、面白い事例ばかりでした。
そして本を読み進める中で最も強く感じたのが、学びはすべてつながっているということです。この言葉はおそらく高校時代の恩師から聞いた、「勉強はそれぞれ科目という名前が付いていても、学んでいった先は全てが必ず一つにつながる」という意味合いの言葉が元になっているのですが、この本を通して当時の教えを自分の中に実感として落とし込むことができた感覚です。
デザインを学ぶために読んでいるこの本は、デザインに関する知識のみで構成されている訳ではなく、様々な分野の知識も共に凝縮され含まれている。
デザインを学んでいるつもりでも、自然と社会学やテクノロジー学、倫理学や人間工学までも学んでいる。
今までもそういうことはあったかもしれないけれど、こうして実感できたことでより学びに対してポジティブになれている気がします。こういうきっかけを掴むために、人は本を読み続けるのかもしれませんね。
参考文献:『SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて 監修・編著 川崎和也』
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