ものの10分くらい、内玄関での立ったままの面会でしたが。

実家のチャイムを鳴らすと母が玄関をあけてくれて、となりの階段から息子が降りてくる。

太ったり、痩せたりする様子なくそのまま大きさだけ背が伸びておりとても健康そうでした。

綺麗な白いパーカーを着せてもらっていて、思わず、「服もかっこいいね」と言う私。

息子は、うん、など簡単な返事しかしませんが、どこか嬉しそうに目がうるうるしており、会えて嬉しかったのは私だけではなかったようでした。

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2年前、統合失調感情障害が再発してしまい、道端にかばんを置いて帰ろうとする、外で自分の家がわからなくなり保護されるなど数々の認知症的症状を勃発してしまい入院。家族からはすっかり頭がおかしくなったと思われて、息子には電話も出てもらえず手紙も読んでもらえず、辛い日々が過ぎていきました。

異常行動は、脳内物質が過剰分泌されることでおきる症状なので、脳に作用するてんかんなどの薬が処方され、毎日欠かさず飲んできました。
おかげで半年後には健常者レベルまで復活。

でも、家族にはまたすぐおかしくなるのではと不審がられ別居の形となってしまう。

病院の先生が提示した目安に、2年間異常行動などを起こさず再発しなければその後も大丈夫な場合が多い、と言われたのを真剣に受け取ったうちの母は、「２年はまともに話さない」と決め、話し合いすらできませんでした。

2023年の1月で、その2年が経ちます。
まだ1ヶ月前とはいえ、ようやく母もまともに話をしてくれるようになりました。2年、耐えてきた。がんばった。

そこで、クリスマスプレゼントを直接渡したい、という私の希望もつたえることができ、息子のうんという返事もあり、会えることになったのでした。

会えたからといって、すぐまた一緒に住もうよとか、お母さんまた連絡するねなんて距離感にはなりません。

私もしばらくは、イベントごとがある日にプレゼントを渡しに行くことを話しましたが、今はそれ以上の関係にはなれません。実家の親、息子との関係は、もっと何年もかけて修復していかなくてはなりません。

実の母親は私であっても、今の扱いは離婚した片割れとの面会に近いイメージです。私は子供を預けている親との生活には干渉できない。ただ、顔が見れて嬉しいという感じ。

それでも、離れていても
お互いに元気であることを
時々確認して、安心しあう
親子でいられたら嬉しいな、
と思うのです。

息子にとっても、そうだといいなぁ。