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誘惑

誘惑とは、思考の中で汚れのない状態から情念に取り憑かれた状態へと逆戻りすることです。それは向上心を持ったレベルから欲望に振り回されるレベルに退行することであり、欲望が汚れなき知識と穏やかな思考の水のなかで鎮められるまで、向上心を脅かし続けます。

ージェームズ・アレン全集01 しあわせと成功の鍵より

最初に誘惑がわき起こるのは向上心をもちはじめるときです。
向上心は、自分の中の隠れた善と悪を全て呼び起こすからです。

自分の中の悪を征服するには、胸の内に隠れた悪を表面化する必要があります。そんな時役に立ってくれるのが誘惑と言えるでしょう。

誘惑されて心に痛手を負っても、それは強さが試され、弱さが暴露されたということで喜べば良いのです。自分は何に弱いのか、これまで何を間違ってきたのかがわかるというのは自分の中の悪を克服し、征服するためには必要なことだからです。

誘惑は苦しみであり、永続する状態ではないとアレンは言います。
苦しみがあるということは困難に打ち勝って上昇しようとしていることの証です。
向上心を抱き続ければ誘惑に屈せずに、それがどのようにして生じるかを理解し、心の闇を追放することができます。

自分自身の行いに全面的に責任を負っていることを認め、堕落した時に周囲の状況のせいにしないようにしましょう。良いことをするのも、悪いことをするのも、全て自分のせいであり、他人はそれを見ていることしかできないのです。

この考えは最初は非常に痛々しく耐え難いものですが、
誘惑されるのは心に原因があるからだ、という知識が
私たちを次のステップ、変容へと導いていきます。


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