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「4Cupsで子どもの力を信じたら念願の全国大会初優勝!」それぞれの4Cupsストーリー Vol.4 清水葵さん

ゲスト:清水葵さん
大阪で幼稚園から中学生を対象としたあおい新体操クラブを21年運営。
2021年は全国大会で準優勝、そして20周年の節目に全国大会優勝に導いた。
なかよしプロジェクト【心の栄養素マスターコース】3期生。

聞き手:眞島かな子
株式会社ネクストエール代表。インクルーシブな社会を目指し、個人の良いところを引き出しさまざまな選択肢を一緒に探り出す「共育コンシェルジュ」サービスを構築。大学生の長女、高校生の長男を持つ母親でもある。
なかよしプロジェクト【心の栄養素マスターコース】4期生。

100名を超える新体操クラブを運営

--今回は大阪で新体操の教室を運営されている清水葵さんをゲストにお招きしています。まずは簡単に葵さんの方から、自己紹介をお願いします。

清水葵(あおい)と申します。中1、小4、小2の三人の女の子の母です。幼稚園から中学生の女の子たちに新体操を教える指導者でもあります。自分のクラブを2002年に設立し、今年は20周年という大きな節目の年になります。楽しく新体操に触れる子から、真剣に大会での賞を取ることを目標にする選手クラスの子まで幅広く指導しています。

――現在の新体操教室の規模を教えていただいてもよろしいでしょうか。

スタッフは私以外に6人、指導している子どもたちの総人数は約110人です。
大阪の北と南である豊中市と藤井寺市2か所を拠点としています。

――人気の教室ですね。100人以上いると複数人の先生が入りながら指導していかないとなかなか難しいのではないでしょうか。

先生も、一人ひとりカラーは違います。それが逆に良い方向に進んで「この先生にはこの子が合っている」というイメージをもちながら組んでいるので、質の高いレッスンができているのではないかと思います。

4Cupsをクラブ運営に取り入れた後のご自身の変化

――20年のキャリアのなかで、様々な性格の生徒さんや先生方を束ねてこられたことと思います。4Cupsをクラブ運営に取り入れた後、葵さんの中にどのような変化がみられましたか。

クラブを立ち上げた当初、「成績を取らなければ」というプレッシャーは特に感じていませんでした。子どもを主体に時間をかけて話をすることで、一人ひとりと向き合い、子ども自身で考えることができていました。
ところが、賞をコンスタントに取るようになったことで、「去年より良い賞を取らせてあげたい」という思いが強くなりました。その思いが大きくなるにつれて、かつて自分が違和感を持っていたはずの、「とにかくやりなさい」という指導者主体の指導法が、演技の仕上がりを早くし賞を取りやすくする近道となってしまっていました。

自分の指導法に違和感があるなかで4Cupsメソッドを学び、「この子の今の行動は何色のコップが減っているのだろう」と客観視できるようになりました。それからは背景に賞を考えることはなくなり、その子自身を見ることができるようになりました

――それは大きな違いですよね。

4Cupsを学んだあとは「子ども主体の指導がしたかったのに、なんでこんなことをしていたんだろう」と感じました。今まで違和感を感じていたということは、私自身も傷ついていたんだと気づきました。
4Cupsを学ぶ前の子どもたちは、賞をとっても嬉しそうではなく、賞を取るのが当たり前の状態で、せっかく賞をとっているのに浮かない顔をしていました。4Cupsを学んだことで、俯瞰的に全体を見ながらも一人ひとりとしっかり向き合うようになりました。そのため、賞を取った時に、子どもたちと一緒に心から喜びあえる関係性を築けるようになりました

優勝を心から喜びあえた 第22回全日本新体操クラブ団体選手権 


――違いを感じた具体的なエピソードはありますか。

まず、私自身が変わったというのが大きかったです。ちょうど4Cupsのコース2回目を学んだ後の出来事なのですが、今年は、選手クラスの中でも全国優勝を目標にしていた6人のグループがありました。大会に出ることができるのは5人。既に4人は決まっていたのですが、残り2人の中から1人を選ばなければならない状況のなか、常に比較することが求められていました。

ある演技会の日に、「精神的に厳しく、家を出ることができないので遅刻をする」という連絡がAさんの家族から来ました。
4Cupsを学ぶ前であれば「こんな些細な理由で来ることができないなら、全国大会は無理」とマイナス材料と評価していたはずです。ただ4Cupsを学んでから自分が変わって、その時は、とにかく来た時に抱きしめてあげたいという思いを強く抱いていました。


そして、彼女が遅れて来た時ぎゅっとハグをして「ちゃんとできると思うから、精いっぱいやっておいで。見ているからね」と言っている自分がいて、正直驚きました。4Cupsを学んでなかったとしたら、こうはならないと感じた瞬間でした
その日、彼女はすごく良いパフォーマンスをすることができ、笑顔で帰宅することができました。彼女の笑顔をみることで、自分の心が一番満たされていました

補欠メンバーに対してこころがけていることは

――メンバー選抜の際のフォローは指導者としてかなり難しいのではないかと思うのですが、指導者として、どのようなことを心掛けていますか。

補欠メンバーのことはいつも気にかかるので、言葉かけは自然と多くなります。技術というよりは、心の面で置きざりになっていないかを探るようにしています
「あなたは、選ばれた5人と同じだよ」ということを感じてもらうために、5人に向けてかけている言葉以外に、補欠メンバーの子だけに向けて言う言葉もあります。演技中の注意など、何に対しても関わる時間は5人以上に多くしているつもりです。特に表情を毎回注意深く見るようにし、彼女が欲しがっている言葉を探りながら、自分なりに声をかけています

――補欠というのはとても重要なポジションだと思います。メインの選手が怪我や病気で突然出場できなくなった時、いつでもどこのポジションでもスムーズに入れるよう考えなければならないという意味では大変ですよね。

その子その子でやっていることや演技が違いますし、フォーメーション移動の交差の順番も変わるので、実は補欠メンバーが一番技術を要するのではないかと思います。

大会の予備メンバーも含めた6人それぞれが個人の大会に出場


4Cupsを学んで特に印象に残っていること

――4Cupsを学ぶことにより、新体操教室の現場でとても良い影響を与えている印象を受けました。これまでの4Cupsの学びのなかで、印象に残ったシーンはありますか。

印象に残ったことがあり過ぎるほど、私にとってはすべてが学びであり、目からうろこの情報ばかりです。「全ての言動に影響力があって、死してもなお、影響力は持続する」とゆみさんがおっしゃっていましたが、私が向き合う子どもたちへの姿勢で、子どもたちも変わると思いました。私が、昔受けていた指導に戻ってしまっていたということは、影響力を受けているからそれに戻ってしまっていたんだろうと感じました。
自分もいい影響力を放てるような指導者になりたいと強く感じました


スポーツ指導者の方へ伝えたいこと

――そろそろエンディングに向かいたいと思うのですが、なかよしプロジェクトの4Cupsの理論を学ぶ方は、教育関係者、保護者とともにスポーツの指導者も多い印象を受けました。そのひとりが葵さんだと思うのですが、指導者に向けて是非コメントをいただきたいと思います。

大会で賞を取ることを目標にしている子どもたちを指導する時、子どもに委ね、任せるという行為は時間がかかりますし、勇気のいる選択だと思います。指導者主体で手に入れる成功より、子どもたちが自分で考え、悩みながら手に入れる成功の方が、結果としてはより大きな成功体験につながり、自主性が増します

私自身、頭では分かっていたのですが、チームが弱体化することが怖く、方針を変更することがなかなかできない日々がここ何年かは続いていました。今年は4Cupsの理論を取り入れ、アドバイスをしただけで、ぐんぐん技術が向上する年となりました。

同じような悩みを抱えている指導者の方々には、子どもの力を信じ、委ねて欲しいと願っています。4Cupsと出会って半年ほどですが、私自身、以前に比べ、子どもがより可愛くみえ、より新体操の指導が楽しくなり、とても満たされた時間を過ごすことができました。ぜひ体感していただきたいと思います。勇気のいることではありますが、きっと互いの成長につながることでしょう。
4Cupsをしながら、目標としていた全国優勝ができたので、みなさんに弱体化はしない!とお伝えしたいです‼️

4Cupsを取り入れた指導をして目標としていた初の全国大会優勝を達成


体操教室の子どもや親、コーチに向けて、4Cupsの講演会を企画した葵さん。子ども達が「自分の心の整え方」を聞いて一生懸命にメモした手書きメモが掲載されている開催レポートはこちら🔻

葵さんが受講されたマスターコースの詳しい記事はこちら

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