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エッセイとは何かを考えるだけ考える

エッセイとは何か。

単純に定義を問うなら、検索エンジンでググったらいい。
ただ、自分の思うエッセイとは、と考えた時、おそらくぼんやりとマイ定義が存在するはずなのだ。

現実にあったことを書くのがエッセイなのだろうか。
これは小説との差分で良く使われる表現だが、では文学における私小説はどうなのだろう。
私小説は作家の実生活に基づいているだろうし、そこにどの程度の創作が含まれているのか、なんて実は分かりはしない。
それでも私小説は小説であり、エッセイはエッセイなのだ。

では、日常で感じたことや考えたことを書くのがエッセイなのだろうか。
これは割と近い気がする。エッセイそのものにしろ、エッセイ漫画にしろ、テーマは日常である。
だが、コラムとの違いは何なのだろうか。
日常で感じたことや考えたことを書いた時、コラム、に区分される文章もある気がする。
で、これが案外、似たような区分に見えて、コラムはコラムだし、エッセイはエッセイだ。
書き手的には厳密に違うものとして書き出しているのだと思う。

ではエモいのがエッセイなのだろうか。
これこそ、定義違いな気がしてくる。エモい小説もエモい漫画もエモい映画と同じ軸で、エモいエッセイがあるだけなので、エッセイにエモさが必要な訳ではない。
エモくなくても、エッセイはエッセイである。

じゃあ、何だろう、と真剣に考えてみた時、僕が好きなエッセイリストさんとか、エッセイを挙げて、おぼろげながら出せた答えがある。
あくまで僕の、ではあるので、一般論ではないことをご容赦いただきたい。

エッセイとは、雑談を文章にしたもの、である。
主張がある訳ではなく、あくまで日常にあるささやかな何かを、面白おかしく、または情緒たっぷりに、誰かへ向けて話すような、そんな内容。

いいエッセイは、雑談が上手な人に通じるものがある気がするのだ。