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グッズ業界の未来②

前回、マーチャンダイズ(グッズ)業界の未来について、こうしたら売上も伸びるのでは、という内容を書きました。

①普段使いできる商品を導入する。
②高品質な商品を導入する。

上記が、それに向けてする内容でした。

では、実際それがうまくいったら、その先どうなるか、が今回の話です。

①普段使いできる商品の導入
ロゴやマークの主張を、今より抑え、色もイメージカラーに限らず、デザインに富んだものを用意。お客さんのベネフィットに結びつけば、そのアイテムはコアファンに限らず、ライトファン、または誘われてきた人にも使いやすいです。
こういったアイテムを設定していけば、売上は上がるでしょう。

②高品質な商品の導入
ブランドやメーカーにも劣らない品質まで、クオリティーを上げることができれば、主張を抑えたデザインでも消費者は選んでくれるようになります。元々のブランド力にプラス、品質も良いとなれば、選ばれる機会も増えるでしょう。

通常、その二つを同時に変えていけば、かけ合わさって効果がでます。

普段使いできるようなアイテム × メーカー/ブランドにも劣らない品質で提供
 = MDでありがなら、ブランド/メーカーと肩を並べることができる。

これって、本業のブランド(キャラクター、スポーツチームなど)に、関係なく商品を手にとってもらえることにもなります。

それが大きくなれば、お客様さんにとって、入口が本業の方からではなく、MDというグッズからにもなります。

そうやって名前を広め、MDの売上が大きくなっていったら、今度はMDで1ブランドが出来上がるのです。

本業ありきのビジネスがMDだと言いましたが、MD部門は切り離せる程、売上も伸ばせたら、単体でブランドになれます。

本業へ関心がない人も、独立したMD(ここではもうブランド)をきっかけに、本業へのタッチポイントも作り、興味も促せるようになります。
それがきっかけで、本業への売上にも貢献できるようになれば、大成功と言えると思います。

今のところ、それを一番体現しているのが、Porsche(ポルシェ)だと思います。
ポルシェはドイツの自動車メーカー。本業は、車を売ることです。
車業界については今度詳しく書きますが、自動車ブランドにMD部門は付きもので、ポルシェも例に漏れず、オフィシャルグッズを作っています。
↓こちらはポルシェジャパンのオンラインストアです。

他の自動車ブランドは、ここまでですが、ポルシェは違います。
ポルシェはPorsche Design(ボルシェデザイン)という子会社を持っており、これが車とは別のMDブランドになっています!

こちらで売っているものは、あのPorscheクエストはどこにもありません。
ポルシェデザインには、ポルシェデザイン用のロゴがあって、そちらを用いていますが、しかも、それを前面に押し出したようなデザインはありません。

名前からもわかるように、デザインで勝負していて、まさに普段にも使えますし、価格も例えばTシャツで大体85€、日本円で大体1万円で、機能性や品質も良いものばかりです。
しっかり1ブランドとして成り立っていると思うのです。

ポルシェという名前だけが同じで、ポルシェデザインを先に知って商品を手にとった人が、これって、あの車のポルシェだったんだ!と気づき、その商品たちを愛用しているうちに、車のポルシェにも興味がでちゃう。というルートができていると思います。

そこに行き着く過程は様々でも、これがMDがこれから目指す姿ではないかと思います。


まとめ
・普段使いできるアイテム×高品質アイテムで、メーカーやブランドと肩を並べられるようになる。
・本業のブランド名が広まり、MD売上が上がっていくと、MD単体で1ブランドになれる。
・独立したブランドをきっかけに、本業へのビジネスにも貢献できたら大成功。

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