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ジャーナリストの前に立ちはだかる壁とは?:『Afghanistan is not funny』@Arcola Theatre

敬愛する作家の大江健三郎さんが逝去されました。反核・反戦の立場を貫かれました。

こちら、今手元にある大江健三郎さんのご著書。「小説は軽やかなエンタメであってほしい」という方には合わないかもしれませんが、フランス文学になじんだわたしは、気骨のあるどっしりした作品も大好きなのです。

そして今回は、小説家やジャーナリストを含めた「表現者」が戦争を語る時、その目の前に立ちはだかるものは何なのか…という真面目な話を、いつものように軽いタッチでお届けしていきます😁

2001年の9.11後にアメリカが「ウサマ・ビン・ラディンを匿っている」としてアフガニスタンに侵攻したのは、皆さまの記憶もまだ新しいところかと。アメリカだけでなく、イギリス、カナダ、オーストラリアも参戦してタリバン政権を崩壊させました。

ただ、「あんな大規模な戦争を起こし、一般市民まで巻き込む必要はあったのか?」という議論はずっと続きました。さらに戦争後も各地でゲリラ戦が続き、2021年に在留米軍が撤退した途端にタリバンが政権を奪回したこともあり、「あの戦争はいったい何だったの」感が今もものすごいのです。

そしてイギリスでは、当時は世に出なかった報道も多数ありました。それをあらためて掘り起こして現地での本当の体験を伝えているのが、今回の舞台『Afghanistan is not funny(アフガニスタンは可笑しくない)』です。五つ星を多数獲得しています⭐⭐⭐⭐⭐

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