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【随想】母への手紙~あなたは、幸せでしたか?


2018年秋…
大切な方との、この人生での別れを迎えました。


ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断され…
深く深く悩み抜いた末…
延命という勇気の決断をして…


人工呼吸器にその命を支えられ、生き続けた時間…


13年間…


全身全霊で生き抜くことをその身で教えてくれた義母が…

2018年10月17日…


光へと還っていきました…


享年90歳


その義母の人生はあまりにもつつましい人生でした。


贅沢などひとつもない人生でした。


義母…

それは…

無名の偉人…

偉大なる平凡な黄金の人生を生きた人でした。


義母の死を聞いた私は、正直言って、何かを少しだけ後悔していました。



そんな想いの中、私は、義母への想いを手紙として書かせて頂きました。


『あなたは…

幸せでしたか?

12年もの間…

病院のベットの上で、ただただ天井を見つめながら生き続けて…

悲しくはなかったですか?

寂しくはなかったですか?

苦しくはなかったですか?

辛くはなかったですか?

いつも何を思いながら生きて、生きて、生き抜いてくれていたのですか?

きっと、たくさんの、たくさんの感情が、想いが、涙が…

その胸の内に溢れていたことでしょうね。


でも…


13年前に気管切開して…


その感情を、想いを、涙を表現することも奪われ…


食べる事…


話すこと…


歩くこと…


指一つ自分で動かすことも出来ず…


欲求を満たすことを諦め続ける状況の中で…


そこにただ在ることの姿で生き続けてくれたお母さん…

私に…


生きるということを教えてくれたお母さん…


私に…


愛を教えてくれたお母さん…


私に…


本当に大切なモノは私が今まで追いかけてきたモノではないということを…


その生き様で教えてくれたお母さん…

そして…


私に…


祈りを教えてくれたお母さん…


尊いお母さんの人生…


あまりにも美しいお母さんの人生…

神々しいまでの凛とした最後の姿…


お母さん…


お母さん…


私を嫁ではなく…


娘として受け入れてくれたお母さん…


愛してくれたお母さん…


貴女と出逢えたことが…


私の宝物です…


貴女と出逢えたことが…


私の幸せです…



貴女と出逢えたことが…


私の誇りです。


本当に、本当に、ありがとうございました!!!

自由になったお母さん…


自由自在に大空を飛び回っている事でしょうね~


光の世界で貴女に再会出来るその時を楽しみにしながら…

私は、もう少し、この地球での経験を味わい尽くします。


娘より       』


と。


そして…


その義母への想いが残る場所…


12年もの間、義母が入院していた病院に…


何かに導かれるように、一人、祈りの心で向かいました。


その道中…


まだ、悲しみや、寂しさでいっぱいだった私ですが~


夕焼け色に美しく染まった病院の外観を見つめていると…


少しづつ、少しづつ、心のしこりが溶けて…


胸の辺りがポカポカと温かくなってきました。


ーさて、ここからは、かなり怪しいお話しになりますことをご了承下さい。


すると…


義母が、すっごく楽しそうに、こんな風に話しかけてきてくれました


(ここからは、江戸っ子の義母の口調)


「もうね~3カ月くらい前から気持ち(意識の事でしょう)が体から抜けちゃってたんだよう~」

「だから、良く見える位置から看護師さんとかが動いているのを見てたんだけどね~

寝てる自分を見て、最初は、誰だ?この婆さんっ!って、思って、自分だって分かんなかったんだよ~はっはっはっはっ!!」


お、お義母さん…

明るいっ💦


「それからね、爺さんとこもチラッと見に行ったんだけどね…

最初は、(自分が)幽霊になっちゃったって恐ろしかったんだけど、大丈夫になったね~はは…」


「あたしは、もうちょっと前に死んでると思ったんだけどね~

いやぁ~でも、死んだのが、夏でなくて、よかったよ!!

夏のお葬式は来てくれる人が大変だからね~

あたしは、夏のお葬式がきつかったんだよね~はっはっはっ…」


それを聞いていて、私もつられて…


はっはっはっ…

お、面白すぎるよ~

お義母さん😅


さて、そんな風に楽し気に話す義母の姿は…


亡くなった時の姿ではなく…


25年前、私が嫁入りした頃の若々しくて、元気で、面白くて、お喋りな…


義母でした。


私は、義母に…


何故、その姿なのかを聞きました。


すると、義母が…


「あん時は、孫たちが、泊りにきたり、○○(私の主人の名前)が結婚して、△△くん(私の息子の名前)が生まれたり…

一番楽しかったからね~」


と教えてくれました。


そうなのかぁ~


死んだら、好きな姿が選べるのかぁ~


と、納得した私。


笑ったり、感動したり、教わったりと…


不思議で、豊かな義母との交流🎶


そして…


まだまだおしゃべりは尽きないようで、名残惜しい気持ちもしましたが…


じゃあ~取りあえず、ということで、私は、帰路に着きました。


帰り道の私は…


もうさっきまでのしょぼくれた私ではありませんでした。


なんだか、温かな毛布にくるまって、ホクホクしているような感じで…


私の全部が幸せで満たされていました💞



そう、きっと、その温かさは、義母からのギフト…


全てを超越した義母の無限の愛が…

冷えていた私を包んでくれたのでしょう。。。


さて、次回のブログからは3回に渡って…


【story】

『蓮華が風にゆれていた頃』…

をお届けさせて頂きます。


それは…

2006年頃のこと…


義母を我が家で、在宅介護させて頂いていた時…

慣れない介護生活に疲れ果てて、2カ月程ぶりにゆっくりと外出させてもらうことが出来…

一人でカフェに入り、ホッとしている時に…

綴った物語です。

いやっ、綴ったというよりも、手が勝手に動いて書き続けているという感じで現れた物語で…


その、言葉達は…


今なら、宇宙から渡されたメッセージだったということが分かります。

そして…


義母の魂と私の魂の共同創造物だとも感じています。

今、読み返すと、稚拙で、書き直したい箇所は多々ありますが…


あえて、そのままのエネルギーを動させず記載させて頂きます…

みんなが平和でありますように…


みんなが豊かでありますように…


みんなが愛でありますように…


みんなが叡智でありますように…


みんなが喜びでありますように…


との、祈りと共に…


ユルユル~


ワクワク~


ホクホク~

ありがとうございました🥰















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