🍥燻製ポテサラ🍥
サラダと名乗りながら、おかずでもあり、酒のあてのようでもある。
食卓に、妙な説得力をたたえながら食卓に泰然と佇む、日本の固有種であり、有形文化財であるポテサラだ。
ハムがゴロゴロと山肌ならぬポテ肌に露出している様は、岩手の霊峰である五葉山に散りばめられた奇岩を思わせ、山頂ならぬポテ頂からは三陸のリアス式海岸が一望できる。
嘘をついてしまった。
ポテサラからリアス式海岸を見出せるほど私の頭はイッちゃってはいない。どんなにリアしたくても、リアすことは出来ない。
話が逸れてしまったが、ポテサラにゴロついているハムは自家製のロースハムちゃんだ。
目ン玉が飛び出るほど手間がかかるが、美味しさはもとより、肉塊を所有している喜びに包まれることができる。
好きなだけポテサラに入れてもいいし、ドーラおばさんのように「海賊食い」をするのもアリだ。暴漢に出くわした際に巨ハムで殴りつけたっていいし、部屋の四隅に置いたら何かを召喚できるかもしれない。
じゃがいもの皮をむき、半分〜4分割に切る。たまねぎを薄切りにしておく。ハムを切っておく
固茹での燻製たまごを用意する(味たま、ゆでたまごでも可)
千切りにした人参と輪切りにしたきゅうりに塩をひとつまみ振って軽く揉む。少し置いて水分が出てきたら、つよく絞って出来るだけ水分を抜く
じゃがいもを茹でたら、お湯を捨て乾煎りして水分をしっかりとばす
じゃがいもを好みの状態まで潰し、熱いうちにたまねぎを入れ、寿司酢をひと回ししてから混ぜ込んでから常温で冷ます
燻製たまごを入れ粗く潰し、マヨネーズ、黒胡椒、クミン加えて混ぜる
きゅうり、にんじん、ハムを加えて混ぜ込む
※材料は好みの分量で、味見をしながら作る
※寿司酢がなければ、酢、塩、砂糖で代用可
ハムと燻製たまごのスモーキーさ、マヨネーズのコク、クミンの香りで、超弩級のポテサラが完成した。
サラダと言うにはいささか相応しくない暴力的なうまさで、芋焼酎が止まらない。
ふと気づくと、家族はとうに寝室へ引っ込み、ソファの上でひとり寒さと孤独に震えるのだった。
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