初鰹

初鰹入ったよ

と市場から連絡がくる

懇意にしていただいている魚屋からだ

目には青葉 山ほととぎす 初鰹

なんて詠まれたのは
江戸時代の話

物流の発達した現代では
九州の初鰹が
二月には
市場にやってくる

梅薫る頃に市場の初鰹

現代はこんな感じだろうか

脂ののった
戻り鰹も好きだ

しかしながら
初鰹には初鰹の
美味しさがある

まだ小ぶりの
鰹を購入して
家に帰る

寄生虫対策の一環で
スーパーでは
解凍した鰹が
並んでいることが
多くなった

また
スーパーの鰹は
下処理が充分ではなく
血なまぐさいモノが
多いように感じる

ので
鰹は市場で
丸々一本
買うことにしている

まな板の上の鯉
ならぬ鰹

まな板に小判一枚初鰹

なんて俳句も
あったな
と思い出す

小判一枚までは
高くないけど
九州から航空便で
届いた鰹だから
相場より
若干お高め

頭と内蔵を取り除き
三枚に卸す
このサイズだと
五枚卸にしなくていいから
楽ちん

刺身に
タタキに

生で2つの味を愉しむ

丸一本買うと
鰹尽くしが
できる点が
良いところ

残りは煮付けと
焼き肉のタレに漬け込んで
明日
焼き鰹に

春二月初物笑いの初鰹

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