見出し画像

cityとtown、どちらに住んでいますか?それとも?

ディケンズの『二都物語』ご覧になったことがありますか?高校生の頃だったでしょうか、初めて見たのですが、どうも思い込みで、この物語のタイトルを"A Tale of Two Towns"だと思い込んでいたようです。そう映画の画面に出ていたとずっと思っていたのです。

フランスからやって来て我が家に滞在していたマリーとの話でその物語の話が出たのですが、私はtwo townsと言ってしまったのです。 two citiesと直されてしまいました。思い込みと言うのは恐ろしい・・・私としてはちょっと納得がいかなかった覚えがあります。ずっと後でその映画をもう一度見ることになり、彼女が正しかったことが分かりました。

cityとは英語で town より大きい都市、都会,市、市長、または市議会の行政課にある自治体、全市民、財政、金融界などの意味があります。その語源はラテン語の(都市)国家、市民権を意味するキウイタスcivitasを由来とします。 civitasの語源は市民を意味する civisであり、同じ語源を持つほかの単語として市民 citizenがあります。

townの語源は tunにあり、「壁、柵、仕切り」を意味する。街と言う意味に転じていきました。次第に「策で覆われた場所」と言う意味で使うようになり、そこから「策で覆った人間の集落」になったと言われています。現在では「ある程度の規模で人間が住んでいる場所」、つまり自治体と市長や町長が存在し、家やビルがたくさん集まっているところをさします。それより規模が小さい土地に関しては villageを使う傾向にあります。

cityと town、どちらに住んでいらっしゃいますか?それとも村ですか?今でも村と呼ばれるところはあるのでしょうか。私が生まれた村も私が小学生だったかの時に隣の市に合併されました。最後まで頑張っていた隣の村も10年ほど前にわが市に合併されました。

私の故郷は岡山なのですが、妹は数年前に大雨、川の氾濫、洪水で世界的にも有名になった真備町に住んでいます。岡山県吉備郡真備町だったのですが、今では、倉敷に合併されています。

ところで真備町て歴史で習った吉備真備の出身地と言われています。西安に旅した時にもここで彼が学んでいたんだ・・・などと言う史跡を訪れました。


鎮守の森

中国と言えば、この国を訪れて初めて鎮守の森、鎮守の神様とは何か、と言うことが分かった気がしたことがありました。
鎮守の神様とは鎮を守っている神、鎮守の森とはその神様がいらっしゃる森、と言うことなのです。この説明では当たり前じゃあないか、と言われるかもしれませんが、「鎮」と言う言葉に意味があるのです。「鎮」とは「村」より大きく町より小さいところです。

中国を訪れバスで国内を移動していると「~鎮」という名前が付けられた行政区が目に入ることがあります。この名前は中華人民共和国、中華民国、そしてベトナムで見られるようです。調べてみましたら、中国では町のことをさす普通名詞とありました。そして、鎮とは年よりも人口が少ない人口集中区域で給水、電力供給、下水などの公共インフラや教育、飲食、娯楽、市場などがまとまって集中し、周辺の地域に経済作用をもたらす地域を言い、住民の多くは農業以外に従事するそうです。

ところで、今、私たちが「町」、「村」として認識しているこれらの行政区域も江戸時代には違っていたようです江戸時代にmaちと認められたのは、城下町、それに堺や博多のような中世以来の大きな都市だけで、実態は、すべて制度的には村と位置付けられていたとか。江戸時代の村は決してすべてが農村ではなく、漁村、山村、それに都市までを含んでいたそうです。

中世から続く都市が村と位置付けられていたのです。そして、8個もの漢字で「まち」は表されたそうです。

坊、市、町、街、里、鎮(あと2個の「まち」を表す漢字はこのコンピューター上にはありませんでした。門構えの中に呂、もう1つは同じく門構えの中に景がある字で、どちらも中国の西安のように街を取り囲む城郭で取り囲まれた「まち」を指すそうです)などなどです。日本でも鎮がまちを表す漢字として使われていたとか。しかし、それは商業の盛んな大きな町に限っていた、例えば大阪だそうです表されたそうですったのはパリのように放射線状に広がる「まち」を表す存在しない、中国や日本ではそのまちのイメージが存在しておらず、新たな感じを作らない限りこの「まち」にはあてはめられないということでした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?