フィードバックと成長について
今回はフィードバックと成長について書いてみたいと思います。
以前このブログではピーターの法則を紹介しました。
ピーターの法則についてはこちら
誰にとっても壁にぶつかることなく、スムーズに昇進し続けていくことは難しいものです。自分に成功体験があり、信じているものを否定するのは難しいからです。
転職者もしばしば同様のハードルに直前するのではないでしょうか。
これまで私がいたいくつかの職場でも、入社して1年も経たず、早い人では数か月で辞めていく社員が結構いました。彼らは、新しい職場に対して適応に苦しんでいるように見えました。
もちろん、辞めることが悪いことばかりではありませんが、「これまではこうだった」「こうするほうがよい」というような個人の価値観にこだわるあまり、他の可能性に目を向けずにいるのはもったいないことです。
時にチャンスを失うことにもなるのではないでしょうか。
この種の課題をある人は「適応を要する課題」と表現しています。
単に知らない世界に対する知識やスキルの不足とはアプローチの仕方、意識すべきポイントが違うからです。
では適応できる人とそうでない人は何が違っているのでしょうか。
私は、その一つにフィードバックに対する「オープンさ」があると思います。特にネガティブなフィードバックについてです。
人はうまくいっているときの賞賛のフィードバックを受け取ることは容易ですが、自分のことを否定されるフィードバックを受け取ることはとても怖いものです。
たとえば、自分としてはよかれと思ってやっていることが意外にも悪く捉えられるというときに、人はそれを相手の問題だと処理してしまいがちです。
反対に、この否定された瞬間に、その事実に対して立ち止まり、何が起きているかオープンになりよく見つめることができると、次の段階が見えてきます。
次に、自分がそのことに対して何を感じているかを自分自身が味わうことができると、自分の行動を意図的に選択していくことができるようになります。
適応の苦しみから解放される可能性はそこにあるように思います。これは習慣化して鍛えるべき種類のものです。
フィードバックは待っていてももらえることもありますが、立場が上がるほどに難しくなっていきます。自分の変化のために、痛みを伴うフィードバックをもらいにいくくらいでありたいものです。
また来月もよろしくお願いします!
2017/2/28 VOL80 sakaguchi yuto
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