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マザーハウスアクションから感じる自社の存在価値について

私は今、販促マーケティングの部署で仕事をしています。

日々の販促物や分析の仕事をしつつ、少しずつ中長期で会社のブランドをどうやって高めるか、ビジョンを描いています。

以前、このメルマガ上で紹介したマザーハウス社のHPに、

ブランディングを考える上で、私が指針としている文言があります。

http://www.mother-house.jp/company/mission.php

こちらのマザーハウスアクションという項目に以下の文章があります。


「ファッションとは個人の価値観、そして哲学を表現する重要なツールです。外見だけではない内面の美しさを表現できるファッションの受け皿として、マザーハウスはあり続けたいと考えています。」


私も今、同じファッション業界に属していますが、この文言のように会社の哲学をもってファッションを考えているところはあまりないように思います。

自社商品のブランディングを考えるときに行き着くのは、当社の商品が存在する意味はなんだろうということです。

世の中に同類の商品はあふれており、価格が安いものでも、基本的機能は十分満たす品質を持っています。

世の中から当社の商品がなくなっても、同種の商品をつくる会社はあります。

自社の製造・サービスの中で、当社でしか実現できないことは何か。

また、当社が存在することで世の中にどんなインパクトを与えうるか。

前述のマザーハウスの文言からは、バッグを単なるモノとしてではなく、その人の価値観や尊厳を体現するものという高い視点を感じます。

バッグ一つにしても、選ぶときに、単に見た目や価格で選ぶのか、自分の価値観を表現するものと捉えて選ぶか、その人の生き方、考え方が表現されるように思います。

提供する側として、その商品の価値を重視し、市場に提示したいと考えている、会社としての哲学が伝わってきます。

そうなると、マザーハウスの社風もきっと他社と違ってくるのでは思います。

一つの商品仕様、一つの接客にも意味があり、こだわっているはずです。 そのことが人も組織も強くし、他社との差別化にもつながります。

当社のお客様であるがんの患者さんから、社会で今まで通りの仕事ができること、子どもの前でいつもの自分でいることを望んでいることをよく伺います。

現場では、その声に応えようという会話が日常交わされているわけですが、更にもう一歩深く、そのことが、どんなお客様の哲学や価値観を守ることなんだという意識と議論が社員の間で日常的に話されるようになれば、今より強い会社になれると思います。

これを企業理念とか思いという言葉ではなく、

これまで何を提供してきて、お客様にとってどんな存在であり、そしてこれからどうなっていきたいか。もう少し、手触り感のある具体的な言葉に落としてみたいと考えています。

また来月もよろしくお願いします!

VOL34 2013/3/31                                                                            sakaguchi yuto

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