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U理論入門を読んで。変革とは思い込みから自由になるプロセスである

今回は、皆様に是非知ってもらいたい本をご紹介させてください。

U理論入門(http://p.tl/iYH2)

U理論という言葉を聞かれたことはございますでしょうか。

本書の言葉を借りると、U理論とは、変革を実現するための手法やテクニックというより、むしろ変革の原理というべきものであり、どんな方向に舵をきれば変革が生まれやすくなるのかというガイドラインです。

この理論は組織を良くしたり、個人の能力を発揮したりということを考える上で新たな視点と大きなインパクトを与えてくれます。

実は、この本に先行して出版されている原書の翻訳書を読み、著者の主催するワークショップにも参加したのですが、言葉で説明するのが難しく、ここで紹介できないでおりました。

しかし、この2月に出たこの入門書は、具体的事例も多用されていてイメージも湧いたので、是非皆様にも知ってもらいたいと思いご紹介した次第です。

私が一番魅力的だと思うのは、その着眼点でして、何か変革が起きた時に、その変革をどのようにやったのかという手法に着目するのではなく、そのような優れた結果を出す人や組織の内面の在り方、すなわち高度なパフォーマンスや変革が起こる際の「意識の変容」の背後にある原理を解明している点です。

個人においても、企業のような組織の変革においても、あるところではうまくいった手法が、他ではうまくいかないことが起きるのはなぜか。

それは成果を生み出すのは手法ではなく、その手法を通じて個人や組織の意識の変容が原理にのっとって変化しているかどうかにあるということをU理論は指摘しています。

この本を読んだ際に、ふと思い出したことがあります。

それは私が営業をしていた時に教わった、営業には3段階あるという話です。

【営業の3段階】

1.商品説明

2.ヒアリング

3.インタビュー

営業はまずきちんと「商品説明」するという最初のステップがある。

そして、その次の段階として相手の話をよく聞く「ヒアリング」が大事だよと。

ここまではよく言われることです。

しかし、実はヒアリングの先にもう一段階ある。

一流の営業とはインタビューができることだというのです。

インタビューの語源は、inter(中に入って)、view(観る)からきているそうです。

つまり、その人になりきって、その人の感情、見ている現実を自分のことのように感じてそこから解決策を生み出していくのだということです。

営業はもしかすると最初から売りたいものを胸に持ってお客様に会うのではなく、ただお客様になりきることに集中する。すると自然とそこからお客様にとってもっともよい言葉や商品が出現してくる。そういう境地があるのかなと思ったりします。

本書を読んでいただくとわかるのですが、変革が起きるプロセスにおいて、人や組織の意識の中では、自分の勝手な評価、判断や思い込み、経験から来る思考停止等から自由になるというプロセスがあると説明されています。

そうした状態でないと閉塞感は打破できないのかもしれません。

是非、お手にとってみられてください。

また来月もよろしくお願いいたします!

VOL45 2014/2/27                                                                                sakaguchi yuto

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