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飲食店は二極化される-淘汰と生存を分けるもの-

飲食店を始めて4ヶ月。
まだまだ赤ちゃんで言えば首が座ったかどうか、くらいでしょうか。
そんな中でも、従業員として働いていた経験も加味して思うところの多い4ヶ月でした。

そんな中、ある年配の方に

飲食店はこの先どう向かっていくと思いますか?

という問いを投げていただきました。

基本的にはレスポンスは早く、そして言葉を選んで確実に、がモットーなのでその時思ったことを言わせていただきました。

それを振り返りながら、過不足を調整してこの場で共有したいと思います。

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モノからコト、コトからヒト。
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よく言われるフレーズですが、おさらい程度に説明を。

昔はモノが不足していたので、基本的に「いいものを作れば売れる」時代でした。
なので技術職、飲食店で言えば料理人、職人の地位が高かった。いわゆるモノの時代です。

そしてモノは充実し、体験に価値が生まれるようになった。モノは同じでも「どう食べるか、どう提供していただくか」この辺で営業側、飲食で言えばホールの価値は少しづつ上がる。
要はコト消費こそが重宝される時代。

そして今、新たな局面を迎えています。というよりもすでに迎えてたと言えます。
「美味しいものを作る」という作業は、努力と情報で解決できます。どのように提供するかも事例や、他店を参考に少しオリジナルを交えればそれなりのコトを提供できます。
つまりモノとコトで差別化を図ることは難しい時代になっています。

その中でも普遍的な価値があるものこそがヒトです。例えばお酒を飲みたいとなった時に「何が飲みたい」よりも「あの人の店で飲みたい」が価値になっています。

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二極化へ
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ヒトの魅力がつまった店には人が集まります。
「あの人が作る唐揚げが美味い」
「あの人が焼いてくれる焼肉が食べたい」
「あの人が作ってくれるカクテルを飲みたい」
ここに価値がある。

とはいえ、やはりプロフェッショナルな料理やサービスは普遍的な価値があります。

つまりはその二極化が進むと思っています。

もっと極端にいえばスナックや屋台のような人情味のある店か、ミシュランに載っちゃうような高級レストランか、そういう二極化が進むと思います。

今まで通り、海外で修行をして日本で活躍するような超スーパー料理人(語彙力w)は重宝される、いやむしろ価値は高まると思います。

そして同時に、2つの動きが出てくると考えます。

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淘汰と生存
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先ほどのような、超スーパー料理人系飲食店はある程度のラグジュアリー感や特別感などをきちんとデザインできれば強いと思います。

と同時にそれ以外の飲食店は今よりも戦国時代に突入すると思います。

ただ戦うというよりかは、ある条件でふるいにかけられ淘汰される店と生存する店に分かれていくと思っています。

【飲食店の生存率を高める条件】

利便性

この二つしかないかなと。

吉野家の「美味い安いはやい」はまさに利便性。ファミレスの家族で生きやすい設計も利便性。

そういう利便性がない店は、ヒトで勝負して行くしかないと思います。

全国的にスターになる必要はないけれど、常連さんにとってのスター、または母、兄貴のような存在になることがこれからの時代に合っている気がします。

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今の時代だからこそヒト
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利便性は大手チェーンに任せるとして、個人で開業するなら、やっぱり人間で勝負していかないといけない。

別に清廉潔白でなくてもいい。
あの人に会いにいきたい!と思われるってすごく昭和っぽいけど、利便性と贅沢系と一線を画すにはここしかないと思います。

「いや、うちの店は個人店だけど料理できてもらってるんだ」と思う方もいると思います。

きっとお客さんの多くは、もちろん美味しいからという条件も当てはまっているとは思いますが、じゃあ同じ料理で味付けで、人が変わってもお客さんは変わらず入りますか?と問います。

答えは明らかです。

とっくの昔からこの要素はあったんです。
きっとモノの時代!と冒頭で言ってた時代にもあった。ただここまで表面化してなかっただけ。優先順位が変わっただけなんです。

僕はホリエモンほど、人さえよければ料理なんて出来合いのでオッケーという考えはありません。

自分の店も少しでも美味しいものを心がけています。でもそれが最優先では、それオンリーでは勝負できないし、強みとして持ちづらいという話です。

いろんな意見があると思いますが、ヒトが料理をして、ヒトが接客をしている店では、人のチカラを重んじているというのは欠かせない要素になっていると思います。

ホールなんて誰でもできる、代わりなんていくらでもいるなんて考えで経営している店があれば、僕は淘汰されて行く運命だと思っています。というよりも淘汰されて欲しい。そういう考えの方はどうぞ利便性系のお店で出直していただきたい。

最後はブラック経営者に対しての愚痴みたいになってしまいましたが、飲食業界の底上げにもつながるような時代の変革を目の当たりにしたいし、超微力でも携わっていきたい所存です。

少しでも人を大事に、人の魅力を伝えるような飲食店が増えることを願って。。。



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