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リワークに通うメリット(後編)

こんにちは。

前回、以下の記事にて復職に向けた訓練が出来る「リワーク」という場について、どんなことをする場なのかを書きました。

今回は後編。
私が実際にリワークに通って感じたメリット、リワークに通う際に不安だったことを書きたいと思います。

前回も書きましたが、リワーク施設によって実施している内容には違いがあると思います。
本記事は、私の体験をベースに書いてますので、話半分くらいで読んで頂き、リワークに興味が湧いた方はお近くのリワーク施設に見学の申し込みをして頂ければ、より具体的な情報が得られると思います。

リワークのメリット①
自分がどこまで頑張ると寝込むのか、会社に近い環境で試せた

リワークに通う最大の目的は、日中活動出来る時間を増やす事だと思う。

リワーク施設では、他の参加者の方たちと同じ場所で各自の作業を行うので、多少周りに音がある状態となる。

チェーンの喫茶店ほどガヤガヤもしてないが、図書館ほど静かでもない。
そんな場所で1日作業すると、最初のうちはドッと疲れる。

特に私の場合、周りの音(話し声や作業音、電話の音など)が苦手で体調が悪いと人混みに行けなかったので、多少音がする場所の方がリハビリに効率的だった。

疲れてしまって翌朝起き上がれなくても、まあ仕事ではないので気軽に休む事が出来たし、そのうち「あ、明日あたり、また動けなくなりそうだな」とか「集中し過ぎたから少しストレッチした方が良いな」みたいな事が分かるようになってきた。

考えてみれば仕事してた頃って、無意識にそういった事をしてたんだろうな。

仕事に戻る事を想定して、どうすれば自分が1日起きてられるのか、1週間通えるのかを色々試せた。
(もちろん無理は禁物だけど。)


リワークのメリット②
様々な基礎知識を得られた

前編で書いたのだが、リワークでは作業を行うだけでなく、授業のようなものがある。

精神疾患に関する基本的な知識だったり、コミュニケーションに関する考え方(アサーティブコミュニケーションとかアンガーマネジメントとか)に関する授業や、自分のモヤモヤと向き合う方法(認知行動療法など)を学ぶ授業などがあった。

これはリワークでの活動を通して学んだのだが、ストレスや不安の中には、信頼出来る情報を得るだけで和らぐものがある。

医療機関で自分の状況を説明して、薬を処方してもらうのは勿論大事なんだけど、「今自分の中で何か起こっているのか」は別に勉強しないと分からない。

例えば、うつ病と双極性障害と適応障害は何が違って、自分はどういう症状が強いからこの病気と診断されているんだ、みたいな事が分かると、日常生活の中で症状が出た時に「あ、これは病気のせいだから、自分を責めなくて良い。時間が経てば収まるから焦らなくて良い。」みたいな対処が出来るようになった。

専門的な人たちから色々と教えて貰えるのは、とても助かった。


リワークのメリット③
スタッフの人達に相談出来た

病気をすると色々な事を思う。

精神疾患の場合、目に見える外傷がある訳ではないので「これって怠けてるだけでは?」と自分で不安になることがある。

周囲に相談しようにも、
「不安なんて皆抱えてるんだ。」
「そんなこと考えてもしょうがないじゃない。」
みたいな返事が返ってきてしまうので、不安を自分の中に仕舞い込んでしまう事が多い。

実際には、過度に不安を感じること自体が症状のひとつだったりするので、「不安に思うな」というアドバイスは全然効かなかったりする。

リワークスタッフの方は、色んな患者さんのケースを見てきているので、頭ごなしに否定せずに話を聴いてくれた。

不安って、人に話したりするだけで解消するものも多いと思う。
特に解決できない悩みとかは、「そっかー、それは大変でしたね。」と親身に言って貰えるだけで、暫く横に置いておける。

もちろん、専門知識の中から具体的なアドバイスを貰えたものもあったし、会社に戻った時にどう働くかなど、一緒に考えて貰ったものもある。

スタッフの方に色々話を聞いてもらえたのは、ホントに助かった。


リワークに通う不安①
お金の不安

リワークに通うのだって、もちろん無料じゃない。
私は休職中、何時もお金の心配をしていたので、リワークに通い始める際もお金の事が気掛かりだった。


リワークに通うにあたり、自立支援医療制度なるものの申請を勧められた。

自立支援医療とは、精神疾患の治療に関わる費用を軽減出来る公的制度で、

・通常3割負担となる医療費が1割負担となる
・所得や治療内容に応じて、月の上限金額が設定され、上限以上の金額は払わなくて良くなる

といった公的サービスを受けられる。

要は、精神疾患の治療に関する診察・薬代・リワーク費用等が3分の1になり、さらにその人の所得に応じて、毎月支払う金額の上限が設定されるのだ。


医療費が3分の1になるのも助かったし、上限金額が決まっているので、毎月かかる医療費が分かりやすかった。
(ただし、会社に提出する医師の診断書などは制度の対象外だったので、注意が必要。)

申請には主治医の診断書が必要だったりするので、制度について知りたい方は各市区町村のHPなど見てみて下さいな。


リワークに通う不安②
コロナに関すること

私が休職となり、ある程度動けるようになった頃、日本では緊急事態宣言が発令された。

世の中的には外に出るなと言われるのに、自分が回復する為には外に出て行く必要があるというジレンマ。

この辺は、凄く悩んだ。

私は、幸い休職期間や傷病手当を貰える期間にまだ余裕があったので、リワークに通うか否かの判断は、緊急事態宣言が終わってからに持ち越した。
(会社の人からは「リワークに通うなら、6ヶ月程度はかかると思っておいた方が良い」と言われていた。
実際、人によりリワークに通う期間は本当にマチマチなのだが、私自身がリワークに通ったのは6ヶ月間だった。)

もちろんリワーク施設では、感染予防策が徹底されていた。

マスクの着用は必須だったし、朝は検温してたし、手先や共用品は都度消毒してたし、他の人と話すようなカリキュラムも時間を短くして距離をとって実施されていた。

リワーク施設にも定員上限はあるだろうから、リワークに通おうと思っている方は、その辺りも加味しながらリワークの開始時期を決めて欲しい。


最後に

ふう。

少しでも参考になる情報はありましたでしょうか。
この記事が、少しでも誰かの役に立てば嬉しいです。


最後まで読んで頂いて、ありがとうございました!




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