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Saas企業への転職を控え、THE MODEL を読んでみる

1.THE MODEL を読むに至った背景・狙い


THE MODEL型とはかけ離れた組織で、Salesforceの導入開発・運用をしています(どちらかというとビジネス側の役割)。Saas企業のCS部門への転職を控え、『CSとは』を知るためにこの本をまずは手に取りました。

もちろん、Salesforceの導入の際も、THE MODELは読みました。
当時は、当社の組織・営業の仕方とはマッチしない、と決めつけ、深く考察できていませんでしたが、改めて読むと、考えさせられるところも多かったです。THE MODELを読んで考える、あるべきセールスの組織の在り方・CS役割を記載します。

超初心者なので、甘い部分もありますが、最後までお付き合いください。

2.THE MODEL 型の営業組織とは


購買プロセスのうち、前半の67%は営業担当者が接触する前に終わっている

本文中に記載されている、米調査機関の結果です。衝撃ですね。
ただ、冷静に考えると、今はWebにたくさんの情報があふれており、『○○がしたい・買いたい』と思ったとき、まずはWebで検索します。たとえ営業と接点があったとしても、いきなり営業に連絡することは少ないのではないでしょうか。
逆にそのようなWeb上での顧客の動きをウォッチし施策を打つこともの重要性も高くなります。まさにデジタルマーケティングの領域です。

また、特にtoB企業であれば、商品が多角化し複雑化しています。『営業』に求められるスキルも高度化し、全てを一人で行うには質が落ちます。(現職もですが、ここに悩みのある企業は多いと思います。セールスイネーブルメントという言葉もバズワード化してますね。)

さらに、『所有から使用へ』の潮流の中、売り切りモデルの商品は減っています。顧客との中長期的なフォローアップもより重要性が高まります。Saas企業は特に重要ですね。

そんなビジネス環境の中で、米セールスフォース社が唱える営業組織のベストプラクティスが『THE MODEL』です。

マーケ施策・アポ取り・商品紹介・具体提案・手続・導入後を、分業(本書の中では「協業」と表現)し、役割を明確。それぞれのフェーズでKPIを設定・可視化し、進捗を追う、というものです。目指すものはもちろん、顧客満足度の向上です。

古き良き『エリート営業マン』を組織として取り組む、そんなビジネスモデルです。

THE MODELにおける、マーケ・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの役割をざっくり記載します。詳しい内容は、セールスフォース社のHPをご覧ください。

本文中にも記載がありますが、THE MODEL型は、分業ではなく協業です。
重要なのは、『逆の流れ』を作ること。これを実現しない限り、『分業』に留まり、組織ごとに対立するでしょう。(特に縦割りの強い会社なら、、、)
本来はどの組織も「顧客満足度の向上・売上の拡大」は共通目標のはずです。逆の流れを作り、パスして終わりではない・組織として営業活動をする、という意識づけが必要ですね。

3.CSの役割について


私はSaas企業のCSとしての転職を控えていますので、CSの役割について詳細を記載します。

CSは、まさに顧客と最も接点を持つ組織です。
THE MODELにおいて重要な『逆の流れを作る』のため、特に重要な立ち位置だと実感しました。

CSの評価指標はざっくり、契約更新額・クロスセル商品の商談数、等があります。これはあくまで結果なので、それを実現するためのCSのミッションを考えてみました。

CSの役割は、本文中には『顧客のステージ設計』とありますが、
顧客が求めるサクセスは何か(=何を目的にそのサービスを導入したか)を正確に理解し、その実現に向けたロードマップを描き・実行すること、と理解をしました。
どんなにツールの使い方をマスターしたとしても、それはゴールではないことが多いはずです。私もSalesforce導入プロジェクトの経験がありますが、Salesforceを導入すること・使い方をマスターすることはゴールではありません。”科学的な営業”を実現し新たなビジネスの拡大・売上拡大をすること、が目的です。

CSは顧客の目指すべき姿を誤りなく認識し、その実現に向けたロードマップを描き、それに必要な施策(問い合わせ体制整備・ユーザー会への参加推奨・活用度チェック、、、)を行うことがCSの役割ですね。

とはいえ、そのサービス・ツールを導入されている以上、その利用度調査(ヘルスチェック)は必須です。
本書では、マルケトでのヘルスチェックの事例が詳しく記載されています。

と色々考える中で再認識したのは、CSは、マーケ・営業・エンジニア等とのコミュニケーションが必須ですね。
本書にも、『社内のハブとなりうる人間』と記載がありますが、まさにその通りだと思います。
現在、Salesforceの運用・活用推進的な役割の中で、経営・営業部門・システム部門・ベンダーの中間に立っていますが、その経験は少しでも活かせるのでは、と考えています。

4.最後に

THE MODELのビジネスモデルについては、一定の理解はできました。疑問点としては、あくまで顧客発信のビジネスモデルであり、比較的ニーズが顕在化した前提であることです。
現職は無形商材を扱うようなソリューション型の営業スタイルですが、提案を重ねる中でニーズを顕在化させる/探ることを目指しています。このような営業体制の場合、『営業を科学する』にはどうしたらいいのだろう、と疑問には思いました。もはや「ソリューション型営業」なんて不要なのかもしれませんね。

Saas企業のCS部門への転職を控え、事前に本書を再度読めたことはよかったです。概念的ではありますが、CSの役割・求められるもの、は理解できました。
はじめは顧客対応で追われそうな気がしますが、「逆方向のながれを作る」、「社内のハブとなる」ことは忘れず、頑張りたいと思います。

P.S. 2024年の目標


2024年は「アウトプット力の向上」を目指し、月に一度のNote投稿を掲げています。今回は第一回でした。
試行錯誤しながら、ですが、日々考えたこと・感じたことのアウトプットを続けていこうと思います。

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